【平均年収637.5万円】マツダ社員の給料は実際いくらもらっているのか?

【平均年収637.5万円】マツダ社員の給料は実際いくらもらっているのか?

【年収研究シリーズ】マツダ社員の平均年収は高いのか?実際はいくらもらっている人が多い?給与制度は年俸・月給どっち?ボーナスは年何回で合計いくらもらえるのか?年収額だけでは見えてこないデメリットはあるのか?など、年収に関する話題をデータや口コミから明らかにします。就職・転職の判断にご活用ください。


マツダの平均年収は637.5万円

それでは、はじめにマツダの平均年収について見ていきます。マツダの平均年収は、マツダの有価証券報告書によると、637.5万円です。キャリコネに寄せられた給与明細から算出したマツダ年代別年収レンジは、20歳代で370〜420万円、30歳代で520〜570万円、40歳代で650〜700万円となっています。正規雇用者の平均年収は495.7万円(国税庁・令和2年分民間給与実態統計調査結果)で、比較して約1.29倍の額です。

マツダの平均年収推移

マツダ・5年間の平均年収・平均年齢・従業員数(単体)の推移
決算月平均年収平均年齢平均勤続年数従業員数
2022年3月期637.5万円41.8歳16.6年22652人
2021年3月期628.8万円41.5歳16.9年22611人
2020年3月期664.1万円41.2歳16.7年22480人
2019年3月期677万円41.1歳16.4年22354人
2018年3月期680万円41歳16.3年21927人

出典:マツダ・有価証券報告書

過去5年間の平均年収の推移をグラフと表組みで示しています。
マツダの平均年収は前年を上回り637.5万円でした。
過去5年間では2番めに低い額になりました。

マツダの年代別平均年収と中央値

マツダの年収中央値は30代で540.9万円

続いて年収実態により近い年収中央値を見てみます。20代から50代までの平均年収・平均月収・平均ボーナス・年収中央値を表にまとめました。

マツダの年収実態
年代平均年収平均月収平均ボーナス年収中央値
20代391.5万円24.6万円80.2万円352.35万円
30代540.9万円33.5万円110.9万円486.81万円
40代672.1万円41.3万円137.9万円604.89万円
50代794.6万円48.6万円163.1万円715.14万円

※キャリコネの口コミ、有価証券報告書、厚労省・経産省・国税庁発表の調査資料を元に、編集部で独自に算出

マツダの年収が高い理由

充実した賞与と福利厚生、広島という地の利も

マツダの年収が高い理由として、まず一つ目に賞与の金額の多さが挙げられます。
賞与、つまり一時金の支給金額については毎年の春闘によって決まりますが、過去3年間の実績を見ると、2019年5.2ヶ月、2018年5.4ヶ月、2017年5.3ヶ月と、平均年収とともに安定した水準を保っています。上述の通り、製造業において非常に高い給与水準である中で、さらに5ヶ月分超の一時金があることが、平均年収を押し上げる最大の要因であると言えます。

また、直接的に所得を上げることにつながる住宅手当や家族手当はありませんが、家賃2万円という寮があることや、年間5.8万円分の福利厚生ポイントが付与されるなど、可処分所得を増やす制度は充実しています。また、主要な勤務地が広島であることもポイント。自動車メーカーの中では平均年収は低いと受け止められることもありますが、「広島のリビングコストは首都圏に比べると数百万円安い」といった口コミにもあるよう、実質的には同レベルの水準であるかもしれません。

マツダの給与体系・内訳

社員の成長を後押しする手当も

マツダの給与体系は、基本給と諸手当からなる月給と、年2回(7・12月)の賞与で構成されています。

諸手当は通勤手当と時間外勤務手当の大きく2つのみというシンプルなもの。住宅手当や家族手当などはありませんが、寮・社宅やスポーツセンター、社員販売や社内託児施設など、福利厚生制度・施設は充実しているようです。

また、新入社員の指導役に任命されると、「ペアコーチ手当」が1年間支給されるほか、会社に指定された資格を取得した際、その受験料が全額支給される「資格取得手当」もあります。これらはマツダ独自のものですが、こうした手当を整備する風土から、社員の育成や成長に積極的な会社の姿勢を感じることができます。

マツダ社員の給与明細(キャリコネ)

入社10年で年収はほぼ2倍に

20代技術(非管理職)の 給与明細

20代技術(非管理職)の 給与明細

諸手当は残業代のみ、シンプルな体系

30代(非管理職)の 給与明細

30代(非管理職)の 給与明細

マツダの職種別年収

職種による違いはなし

マツダの職種は、「技術系」と「事務系」の大きく2つに分類されます。賃金制度上は、職種によって処遇が変わるわけではなく、2つの職種共通の社内ランクによって、給与のレンジが定められています。

また、初任給についても職種によって差異はなく、以下の通り学歴別に設定されています。
<初任給(2018年実績)>
博士了 264,500円/月
修士了 230,500円/月
大学・高専専攻科卒 208,500円/月
高専本科卒 185,000円/月
短大・専修(3年課程)卒 182,000円/月
短大・専修(2年課程)卒 179,000円/月

社内ランク別の年収目安としては、入社後一般社員の間は400~600万円、アシスタントマネージャー(係長クラス)に昇格すると700万円、幹部社員(課長クラス)になると1000万円を超える年収となります。

マツダ社員の給与明細(キャリコネ)

職種が違っても、同年齢ならほぼ同年収

20代管理部門(非管理職)の 給与明細

20代技術(非管理職)の 給与明細

年齢を重ねると、実力が年収の差に

30代技術(非管理職)の 給与明細

30代営業(非管理職)の 給与明細

マツダで年収を上げる方法

ゆるやかな成果主義

マツダの賃金制度の仕組みとして、社内ランクごとにいくつかの給与レンジが設定されており、これは「バンド」と呼ばれています。給与のみなず、賞与・退職金などのベースにもなるため、マツダにおいて年収を上げるためには、この「バンド」を上げることが必要となります。

マツダの人事制度は「とびうお」という名で、「選択と自己実現」「ワークライフバランスの実現」「人・仕事・処遇の最適なマッチング」の3本柱を掲げています。3つ目の柱のとおり、マツダでは成果主義の評価方法が取り入れられています。新卒入社後、3年目までは横並びですが、それ以降は成果次第での昇格・昇給となります。しかし、「アシスタントマネージャー(主任)になるのは早くても10年目以降」「抜擢人事などはほとんど行われない」といった口コミも多く見られるため、ゆるやかな年功序列の風土が残った中での成果主義、といった方がよいかもしれません。

評価方法としては、半期に一度上司とミーティングを実施し、上司は、4段階で評価します。この評価結果が賞与・給与(昇給額)に反映されますが、職位があがるごとに給与に反映される半期ごとの評価の比率が大きくなるため、「同じ職位の人でも100万円以上の年収差になることも」といったケースも見られるようです。

マツダ社員の口コミ(キャリコネ)

最初の昇格までは横ならび

「大卒入社の場合、大体3年目に一律で等級があがる それ以降は実力主義らしい……

年功序列が残る中の、ゆるやかな成果主義

「実力重視と言いつつもほとんど年功序列 抜擢人事などはほとんど行われない……

マツダと競合他社の平均年収を比較

マツダの競合や同業界であるスズキ、本田技研工業、トヨタ自動車、日産自動車、SUBARU、三菱自動車工業の7社で平均年収を比較します。
各社の最新有価証券報告書に記載されている額は、マツダが637.5万円、スズキが665.7万円、本田技研工業が778.7万円、トヨタ自動車が857.1万円、日産自動車が811万円、SUBARUが645.1万円、三菱自動車工業が660.5万円です。
この7社の中で最高額はトヨタ自動車の857.1万円で、最低額がマツダの637.5万円。その差はおよそ220万円で、かなりの差があります。
この比較企業の中ではマツダは7番目に位置します。

社名平均年収平均年齢平均勤続年数従業員数(単体)売上高
トヨタ自動車857.1万円40.4歳16.4年70710人126078.58億円
日産自動車811万円41.9歳16.5年23166人24093.48億円
本田技研工業778.7万円44.7歳22.2年34067人34542.63億円
スズキ665.7万円40.8歳18.3年16267人16907.61億円
三菱自動車工業660.5万円41.5歳15.4年13829人16147.87億円
SUBARU645.1万円39.1歳16年16961人14998.98億円
マツダ637.5万円41.8歳16.6年22652人23392.9億円

マツダの競合企業の年収についてはこちらの記事をご覧ください

出典・参考
厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」「2019年国民生活基礎調査」
経済産業省「2021年企業活動基本調査速報-2020年度実績-」
国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」
マイナビ「2022年版 業種別 モデル年収平均ランキング」

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この記事の執筆者

東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。


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