【19年11月期】増収増益の串カツ田中ホールディングス 大型借入で積極的な新規出店続ける

【19年11月期】増収増益の串カツ田中ホールディングス 大型借入で積極的な新規出店続ける

2019年6月21日付で東証マザーズから東証一部への市場変更を果たした、串カツ田中ホールディングス。積極的な新規出店で業績を伸ばし、2019年11月期は増収増益を達成しています。出店を支えるのは大型の借入。財務面での不安はないのでしょうか。財務諸表などを基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):新規出店で増収増益

串カツ田中HDの2019年11月期決算は、売上高が前期比30.6%の100億1100万円、営業利益は同8.0%増の6億500万円で増収増益でした。全273店舗(期末時点)の23.1%に当たる63店舗の新規出店が功を奏しました。

売上総利益は前期比30.4%増の61億1700万円、粗利率は同0.1pt減ですが61.1%と高い水準を確保しています。

その一方で、営業利益率は同1.3pt減の6.0%にとどまりました。売上原価が前期比30.8%増の38億9400万円、販売費及び一般管理費が同33.5%増の55億1200万円と、コストも大きく増加したためです。

この理由について決算短信は「新規出店の加速に伴い売上が上がるとともに人件費や地代家賃、減価償却費も増加」したためとしています。

なお、直営店の出店数が予算(計画)の33店舗に対し、実績が28店舗にもかかわらず売上高の達成率が103.2%となっており、店舗当たりの売上高の好調さがうかがえます。

仕入先からの協賛金収入が増加し、経常利益は前期比11.0%増の7億8100万円。しかし、8店舗閉鎖による1億800万円の減損損失が生じ、親会社株主に帰属する当期純利益は4億5500万円で前期比3.2%減となりました。

2020年11月期の通期業績について、直営店28店舗・FC店35店舗の増加によって売上高が127億円(前期比26.9%増)、営業利益が7億9000万円(同30.6%)、営業利益率が6.2%(0.2pt増)、当期純利益が5億3000万円(同16.4%)と予想しています。

セグメント分析:直営店とFC店を展開

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