ベテラン職人の仕事が「人工知能」に奪われた! 嘆く社員「上司がロボットとか嫌だなあ」

ベテラン職人の仕事が「人工知能」に奪われた! 嘆く社員「上司がロボットとか嫌だなあ」

AI(人工知能)が仕事を奪うと騒がれて数年経ちますが、それが現実化している職場が現れているようです。FA(工場自動化)やIoT(モノのインターネット)の求人も増えており、いまは大変革の過渡期なのかもしれません。


ネットのQ&Aサイトに、こんな相談が載っていました。質問者さんの職場では、このたびAI(人工知能)搭載の最新機械が導入されました。仕事は人間よりはるかに正確で精度が高く、ミスもない。不良品も瞬時に見分けます。

そのこと自体はよいのですが、その影響でなんと「138人の従業員が解雇や異動」となったと打ち明けています。というのも、この機械は人間の230倍の製造量をこなし、コストは100分の1以下を誇るもの。これではどうやっても人間は太刀打ちできません。

Q&Aサイトにあふれる「不安の声」

この道数十年のベテラン職人しかできないと言われていた精密加工も、機械は正確にこなし、ロボットに負けたベテランは職場を追われたそうです。

質問者さんは、この先10年も経てば人工知能がどんどん発達し、人間からますます仕事を奪う社会となるのでしょうか、と尋ねつつ、こう溜息を吐いています。

「便利でしょうけど、人間が人間の仕事を奪ってどんな社会を目指しているのでしょう? 自分の上司(主任)がAIロボットとか嫌だなぁ」

Q&Aサイトには、ここのところ「将来消滅する仕事」「AIに追いやられる仕事」に関する質問やコメントがかなり増えています。それだけ不安を煽られている人が多いということでしょう。

ある質問者は「経理、事務職、コールセンターの仕事はAIが代わりにする確率が高いそうですね?」と投稿。またある人は「タクシーやバスの運転手は、真っ先にAIによって仕事を奪われる職業ですか?」と尋ねています。

人間がやる仕事なんてもう何も残らない、という見方を披露する人もいます。

「スーパーの品出しもレジも、AIとロボットが検品して発注し、運動会等の地域情報を把握して、天気予報とPOSデータから、人間の誤発注より正確に適切な数量を提供するようになる

ITで「間接部門」が激減したのは事実

確かに「あなたの仕事は将来なくなります」と断言されたら、不安な気持ちになります。それが遠くない未来なのであれば、早めの転職も選択肢にあがるでしょう。

これから就職や転職をしようとしている仕事が「消滅濃厚」と分かれば、そこを避けて路線変更をするのが自然な考え方です。

ITシステムの発達によって、間接部門の人員は激減しました。紙中心の業務フローをパソコンとネットワークに載せ替えることで、多くの仕事が消滅したのは事実です。これからも想定外のことが起こるかもしれません。

あるQ&Aでは、金融業や医師の診察もAIが行うようになって「人間の仕事は風俗だけが残る」と予想する質問者に、回答者が「それだけ進化すれば、風俗さえもバーチャル(涙)」とツッコミを入れる場面がありました。

しかし、上記のような仕事を引き受けるロボットを作ったり、プログラムを組んだりするエンジニアも必要なわけで、完全に人間が置き換わるわけではないと思いますが、どうなんでしょうか。ある質問者さんは、こんな質問を投げかけています。

「10年後になくなる仕事にプログラマーが記載してあったのですが、フロントエンジニアやサーバサイドのプログラマーの仕事もAIが代替できるようになると思いますか?」

新しい時代の「やりがいのある仕事」とは何か

情報ソースを見てみると、「週刊現代」(2013年7月27日・8月3日号)に、参議院議員や専業主婦、日本人の取締役、電車の運転士・車掌とともに「プログラマー」が不要になると書かれていました。

その理由は「海外へのアウトソーシングが進んでいるから」「プログラミングそのものが機械化されるから」というのが、これを選定した専門家のコメントでした。

しかしIT化によって私たちの仕事が楽になったかというと、必ずしもそうではない面もあります。効率化が徹底されたことで、仕事に無駄や遊びがなくなりました。自社だけでなく、競合も同じような環境になり、競争がシビアになるわけですから当然のことです。

おそらく機械の方が得意なことは機械に任せるだけで、「人間がする仕事が全くなくなる」という事態にはすぐにならないのでしょう。

であれば、せめて新しい時代において、楽しくやりがいのある仕事は何なのか、ということを考えてみることの方が有用なのかもしれません。

この記事の執筆者

ネットのお悩み相談をウォッチするコラムニスト。


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