会社が傾くと有能な人から辞めるのはなぜ? 回答者「沈没船から飛び降りるのは…」

会社が傾くと有能な人から辞めるのはなぜ? 回答者「沈没船から飛び降りるのは…」

リストラのための早期退職優遇制度を発表したところ、有能な社員だけが辞めてしまい、会社の衰退が早まってしまったという話を聞きます。残る人たちにとって、頼りになる有能な社員には辞めないでもらいたいものですが、本人には本人の人生があります。


ネットのQ&Aサイトに、こんな質問が載っていました。質問者さんは「会社が傾くと、なぜ有能な人間から辞めていくんですか?」と尋ねています。

質問者さんの周囲で、最近そのようなことがあったのでしょうか。これだけ景気が良い中で、ひそかに「このままではまずい」と判断し、真っ先に行動するのは勇気のいることです。

早く判断材料を集め、決断できるから有能

なかには、会社が傾いているなんてほとんどの社員が考えていない段階で、ひとり辞める人もいます。そのときは「何をバカなことを」という声があがりますが、何年か経つと、その行動の意味が誰にでも分かるようになります。

これには、有能な人は情報収集と処理能力が高いから、というコメントがありました。ある回答者さんは「有能な人ってアンテナ張り巡らしてあるので」と言っています。

「友人知人から、仕事のつながりのある方とかまで、いろんな人から“どうも怪しいよ”と言われてくることが多いみたいです」

会社がこの先どうなるのか、他人よりも早く判断材料を集め、決断ができるということでしょう。他の回答者さんも「不安定な会社を早くリサーチしているから」と言っています。

「能力の有る方は、先を見てる」という指摘もありました。他の人が「ここは大丈夫」「ここから動きたくない」と思っているときにも、ひとり危機感を募らせているわけですね。

もっと単純に「条件の良い転職先が見つかりやすい人は、早めに辞める」という意見もありました。

「すぐ別の会社で採用していただけるからかと。生活がありますので、会社への愛情よりもリスク回避を優先出来るのだと思います」

「傾いた会社を立て直す」と考えるのも有能か

会社がいよいよ危ないと分かれば、誰もが転職活動を考えるでしょう。しかし転職後に良い条件で雇用される自信がなければ、転職に踏み切る勇気も出ないのかもしれません。ある回答者さんはひとこと、こうコメントしていますが言い得て妙です。

「沈没船は、泳ぎがうまい人から飛び降りるものです」

ただし「有能な人間から辞める」とは限らないと考える人もいるようです。ある回答者さんは次のように書いています。

例え会社が傾いたとしても、一丸となって立て直せば良いと考えるのが有能な社員です。ただ、そこにライバル企業から好条件でオファーが来たらどうなるか、ということですね」

より優秀なのは、会社が傾きかけたときに真っ先に飛び出す社員なのか、それとも仲間をまとめて立て直しにかかる社員なのか。人情を大事にする日本人に好かれるのは、後者なのかもしれません。

しかし自分の長い人生、どう生きるのかは自分自身で決めるしかありません。なにしろほとんどの人たちは自分の利益しか考えず、有能な人にぶらさがりたがっているわけですから。

傾きかけた会社から出ていかないからといって、有能とは限りません。東芝に勤務していた20代の男性社員は2017年10月、企業口コミサイト「キャリコネ」にこんなことを書き込んでいます。

20代の方にはオススメできません。企業への不信感から若手社員の流出がかなり多いです。ルーチンワークをこなすだけでそれなりに収入が欲しい、無気力な30~60代の方にはありな企業かもしれませんね。優秀な若手ほど次の企業を見つけて転職していました。

この記事の執筆者

ネットのお悩み相談をウォッチするコラムニスト。


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