ネットのQ&Aサイトに、こんな質問が載っていました。質問者さんは会社勤めをしながら転職活動をしていますが、最近「めんどくさくなってきた」のだそうです。
現在は情報収集段階なのか、どこかの会社の面接を受けて落ちたのかは分かりませんが、モチベーションが上がらず「何したらやる気でますか?」と尋ねています。
「なんかすごい気分沈むんですよね。今より良いところに行きたいって気持ちはあるんですけど、不安もあったりして…」
「貧困老人のドキュメンタリーでも見たら?」
会社員たるもの、いちどは「こんな会社辞めたい」と考えたことがあるものでしょう。それでも具体的な活動をしないまま、惰性で勤め続ける人がほとんどです。
それも当然のこと。転職で「今よりもよい会社」に絶対行ける保証はないからです。しかし「このままここにいたら将来マズイ」というリスクがある場合には、ボヤボヤしていては手遅れになります。
回答者からも、自分で危機感を高める方法が提案されました。
「YouTubeなどで、リストラ中年などのドキュメントを見てみる」
「貧困老人のドキュメンタリー番組でも見たらどうですか? 末恐ろしくなって、なんとかしなくちゃと考えるようになるかも…」
転職活動は「もっといい会社で働きたい!」とウキウキ楽しくやった方がいいと思うのですが、やはり「問題」が目の前に迫らない限り、このままでいいと思う人が多いのでしょうか。「気分が沈む」という質問者さんには、逆効果になる気もしますが。
自問自答のススメ「そもそもなぜ転職?」
気力が充実しないのに動くのは危ないので、いちど中断した方がいいのでは、という声もあります。
「わかります。一度転職活動やめてみるのも良いのではないでしょうか? やる気でない=まだその時ではないとご自身が判断しているのかもしれません」
元気がないままで面接に望んでも、本来なら受かる会社も受かりません。休養を取りながら、転職の目的を確認する時間を取った方がいいという助言もありました。
「やる気が出ないときは、何しても無駄です。最低1日、できれば2日間、なーーんにもしないことです。その間、温泉に入ったり散歩をしたりして、『そもそもなんで就職(転職)するわけ?』と自問自答してください」
完全無欠な会社などないのだから、転職活動は「譲れないものは何か」を決めることが成功の秘訣といわれます。目先の給料より仕事の達成感と決まれば、やる気も高まることでしょう。
大胆提案「行く気がない会社を受けてみる」
その一方で「行く気がないところ(会社)を練習がてらに受けてみると客観的に面接を分析できます」という大胆な提案をする回答者もいました。
確かに具体的な会社をひとつ受けてみると「こういう会社は絶対に嫌だな」とか「自分も意外と高く評価されるものだな」とか、何かしらのフィードバックがあるものです。
まずは一歩踏み出し、それに対する相手の反応を見ながら考え方を固めるのが、いちばん建設的なやり方です。質問者さんも「なるほど。そう言う考え方もあるんですね」と感心していました。
練習台にされる「行く気がない会社」にとっては迷惑かもしれませんが、実はそういう会社が意外と自分の理想に近いところだったという話もありえます。ぜひ「売り手市場」の好景気のうちに、出会いに向けていちど動いてみてください。
ネットのお悩み相談をウォッチするコラムニスト。