ネットのQ&Aサイトに、こんな相談が載っていました。質問者さんは、自称「四流短大卒」の40代女性。これまで何社もの転職を経験してきましたが、なぜか同僚が有名大卒ばかりの職場が多いのだそうです。
東大・京大卒、早慶卒というだけでなく、英語ができたり、公認会計士やMBAなどの難易度の高い資格を持っていたりする人もいるそうです。そんな中で、自分が出た学校がバレるのが怖いのだといいます。
「紛れ低学歴」の考え方はどうしたら変えられる
質問者さんはこれまで、自分の学歴コンプレックスを払拭するために、行政書士や社会保険労務士の資格を取得しました。それでも、やっぱり不安は解消されません。
「私みたいな"紛れ低学歴"は、どうしたらいいかと考えてしまいます。考え方を変える方法はないものでしょうか?」
もちろん「そんなの気にする必要ない」という意見があることや、「仕事ができることと学歴はイコールではない」という当然のことも、理解しているそうですが……。
この質問には、回答者から「そんなに短大卒が気になるなら、大卒資格を取って解消するしかない」という回答が相次いでいます。
ある回答者さんは「通信制大学なら仕事続けながら卒業できる。短大の単位認定して貰えるので、2~3年で学士号が取れる」と具体的に助言します。
「通信でも昼間部でも、学士号の資格はまったく同等。世の中にはそれでもケチつけて来る連中は居るだろうけど、貴方は仕事で経験と実績があり、各種資格もある。何らケチを付けられる理由なんてない」
おかしな上司がいないことに感謝すべきだ!
質問者さんが受かったという社労士試験の合格率は、平均で7~10%。有名大学の卒業者でも、落ちる人が大勢いる資格です。四流短大がどこだか分かりませんが、それだけで立派なものではないでしょうか。
回答者からも、そんな高学歴者と一緒に働ける質問者さんは、実はかなり優秀なのでは?と推測するコメントが寄せられています。
「高学歴な人が働く場所に転職できるのは、学歴を覆すすごい仕事の能力があるのではと思いました」
「高学歴の人と働けるだけ、お仕事が出来る方と思います。心配なさらずに、今を生きてください!」
実際に周囲の人たちに恵まれているのだから、それに感謝すればいいだけだというアドバイスもあります。これは確かにそうかもしれません。
「男で、学歴コンプレックスもって、妬んでるオヤジを思い起こしてください。今のあなた様は、それと変わらないですよ? 逆にゴミオヤジの上司がいなくて、本当に天国じゃないですか?」
この回答に、質問者さんも「目から鱗です」と返信。「おっしゃる通り自分の性格に原因があり、劣等感が強い」と、問題は学歴そのものではないのかもしれない、と振り返っています。
官僚や医師でもない、たかがサラリーマンなのに
通常、学歴が重要になるのは、その学歴がなければ特定の仕事ができないとか、資格取得の試験が受けられないといった場合であるはず。キャリア官僚になりたければ東大を目指し、医師になりたければ医学部に入る、といった形です。
メーカーの開発部署での採用に、理学部や工学部卒が求められるのを別とすれば、一般企業のサラリーマンとして働くために、学歴など必要になるはずがありません。
逆に言えば、たかがサラリーマンで学歴自慢をしている人は、恥ずかしいと思われてしかるべきでしょう。10代の終わりの「過去の栄光」にいつまでもすがっている人たちは、社会に出て何十年経っても、そこにしか依るべき場所がないのですから。
質問者さんの同僚で、学歴自慢をしている人はいないようです。職場には「学閥」はなく、現在の仕事の能力で評価される気持ちのよい場所なのですから、その幸せを満喫してはいかがでしょうか。
企業口コミサイト「キャリコネ」には、大手化学メーカーに勤務していた20代女性が残したこんな書き込みが見られます。
女性の管理職の方はいますが、数えるほどです。昔ながらの日系企業。男性優位、年功序列、学閥とやらで、女性がキャリアを積んでタイトルアップをしていくには限度があるようです。
ネットのお悩み相談をウォッチするコラムニスト。