働きながら「第二新卒」への応募はNG? いちど辞めなければダメなのか

働きながら「第二新卒」への応募はNG? いちど辞めなければダメなのか

新卒で就職したけど、最初の会社がどうも肌に合わない。すぐに辞めて「第二新卒」として他の会社に入り直そう――。そんな風に考えている若い人も少なくないでしょう。しかし「在籍中は第二新卒に応募できない」という声もあり……。注意すべき点はあるのでしょうか?


ネットのQ&Aサイトに、こんな質問が載っていました。質問者さんは、とある会社で働いていますが、「第二新卒」として就活をやり直そうと考えています。

応募しようと考えているのは、現在働いている会社の親会社。新卒のときには不採用だったので、再チャレンジとなります。しかしネットを見ると「親会社への転職は辞めた方がいい」という情報ばかりで迷っているそうです。

「とりあえず受けてみて、その後、悪影響はあるのでしょうか?

「在職中のリベンジ応募はダメ」なのか?

おそらく新卒で入社して、まだ1~2年目なのでしょう。空前の売り手市場の今なら、希望する仕事やエリアに行きたいと考えて、若いうちに再挑戦するのも悪くありません。

質問者さんは、内緒で親会社を受けた情報がいまの職場に漏れて、不利な扱いをされるのではないかと心配していたようです。

競合ならともかく、親会社への前向きな挑戦を悪いことと見なされるとは思えませんが、回答者からは意外な反応が寄せられました。

「第二新卒って短期離職者のことですが、その子会社を退職して親会社に挑戦されるのですか? 子会社に在籍したままなら受けられないはずですよ」

予想外の回答に「そうなんですか?」と驚く質問者さんに、回答者さんはその理由を説明します。

「中途採用は在職中で受けられるけど、新卒枠は在職中だと受けられません

「中小なら可能なところもあるのですが、大手でそれやると『卒業後3年以内の在職者』が大量にリベンジ応募してくることになるので、本当の新卒採用の障害になるのですよ」

「就労経験がない方」と明記する会社もあるが

第二新卒の一般的な定義は、「学校を卒業してから一度就職したが、数年のうちに離職して転職活動をする若手求職者」とされています。これを踏まえれば、確かに「一度退職しなければならない」という解釈も成り立ちます。

その一方で、転職サイトや転職エージェントの記事を見ると、こんな記述が目に入ります。

「第二新卒の転職は、在職中にやるか、辞めてから行うか

「第二新卒の就職活動は、新卒時と違って在職中に行うことがほとんど」

確かに、大手の中には「既卒も可」だけれど、就労経験があったらダメ、とにかく「まっさらな人」がいいという会社も少なくありません。その一方で、こんな書き方をしている会社もありました。

「2020年3月に大学学部・修士・博士課程を卒業 (修了) 見込みの方、および2020年3月以前に卒業し、新規卒業予定者と同等の枠組みでの採用を希望される方」(ブリヂストン)

この中には、どこにも「在職者は除く」とは書かれていません。新卒採用に詳しいコンサルタントに確認したところ、このような場合には「職務経験がない人も、一度就職して辞めた人も、在職中の人も、基本的に扱いは同じ」だそうです。

「3年働き続けられる会社」であることが大事

もちろん、中途採用であれば前職の経験や給与が考慮されますが、新卒採用の枠組みだとまったくのゼロからのスタートとなるデメリットもあります。それでもいいという人であれば、応募を断られることはないはずだというのが、コンサルタントの見解です。

既卒はまっさらな新卒よりもハードルが高くなるという声もありますが、応募自体は「会社次第」なので早合点する必要はないでしょう。質問者さんは募集要項をきちんと読み込み、疑問があれば採用担当者に問い合わせをしてみるべきです。

なお、第二新卒の転職で注意すべき点として、キャリコネ「転職ガイド」では「"3年働き続けられる会社"を選ぶことが大事」としています。

「3年働き続けられる企業」を選ぶ3つの質問 | 転職ガイド | 転職・就職に役立つ情報サイト キャリコネIcon outbound

https://careerconnection.jp/job/guide/1569.html

第二新卒の人とは、言ってみれば「新卒で採用されて3年以内に辞めた人」。そのため、次の転職先でも早期に辞めるようなことがあると、企業から「何度も転職を繰り返す人なのでは?」と疑われてしまいます。したがって、第二新卒が転職先の企業を選ぶ際には、特段の注意が必要です。 | 転職ガイド | キャリコネ

その理由は、入り直した2つめの会社も短期間で辞めると、「優秀な人かもしれないが、すぐに辞める人なのでは?」と疑惑の目を向けられてしまい、その後のキャリアに不利になるおそれがあるから。コラムは、次の3つを自問してみることを勧めています。

1.あなたに転職を決意させた不満を、その会社なら解消できそうか?

2.「これがある限り、多少不満があっても働き続けられる」ものがあるか?

3.その会社で3年以上働いたキャリアが自分のプラスになりそうか?

やさしそうで、意外と重い問いかけのようにも見えます。この3つに対する答えが自分の中で明確になれば、新しい職場探しに間違わないのではないでしょうか。

第二新卒は「プロパー」か「中途採用」か

企業口コミサイト「キャリコネ」には、現役社員・OBOGから会社の内情に関する書き込みが寄せられています。ある証券会社では「第二新卒はプロパー(新卒)として扱わせる」と書かれていました。

一方、外資系IT企業では、第二新卒は中途採用と同じ扱いというところもあります。

新卒の場合は、研修期間が多く設けられており、しっかりした研修が与えられるが、中途採用や第二新卒の場合は、即戦力扱いとなるため、研修期間が短い……

私は第二新卒で異業種から転職しました。異業種からの転職は厳しいかったです。新卒は製品に関するトレーニングが受けられたのですが、そういったものを受けられなかったので自分で勉強をするしかなかったです。ここは第二新卒といえどもすぐに成果をもとめられますし、すぐにリストラもあります……

この記事の執筆者

ネットのお悩み相談をウォッチするコラムニスト。


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