転職面接で「人間関係に疲れて」と正直に言っていいのか それとも隠し通すべき?

転職面接で「人間関係に疲れて」と正直に言っていいのか それとも隠し通すべき?

会社で嫌なことがあったとき、心を病んでしまう前に転職をして環境を変えることは、悪いことではありません。しかし、それを転職理由として正直に言ってしまっていいものか、悩むところです。「人間関係で退職した人は、採用しても人間関係が上手くいかない」と思われるリスクを指摘する人もいます。


ネットのQ&Aサイトに、こんな質問が載っていました。質問者さんは、「人間関係」が原因で会社を辞めた経験のある人に対して、転職面接における振る舞いを尋ねています。

面接担当者から「前の会社を辞めた理由は?」と尋ねられたとき、正直に「人間関係です」と答えた方はいますか? と疑問を投げかけています。もしかするとちょうどいま、人間関係の悪化を理由に退職を考えているのかもしれません。

「新天地を求めて」では失笑を買う?

しかし質問者さんは、いざ辞めた理由を転職面接で聞かれることを考えると、なかなか退職に踏み切れないのではないでしょうか。

回答者からは、退職理由を正直に言って構わないのでは、というコメントがありました。ある回答者さんは、単に「人間関係で疲れている」というだけでなく、もっと具体的に説明すべきだと助言します。

「大勢の社員が理由なく退職したこと、長く居残っている人の所為も、具体的に面接担当者に言い聞かせておけば良いでしょう。「能力アップ」とか「新天地を求める」というような答えは、失笑を買うだけだ

ただ、質問者さんが「大勢の社員が理由なく退職した」と書いていないのに、なぜこういう説明をすべきだと考えるのか気になります。「みんな辞めたから私も辞めた」と言えば、面接担当者も納得するだろうという意味なのでしょうか。

このような回答は、個人的な退職理由をあいまいにする効果はあるかもしれませんが、転職先の面接担当者を戸惑わせることでしょう。なぜなら退職理由には、前の会社を辞めた後にこの会社を受けた「志望動機」への答えも、あわせて期待されている気がするからです。

人間関係の問題は「採用リスク」にはならないか

一方、別の回答者さんは、そのような答えは「とにかく受かりたいと思える会社なら、絶対言っちゃ駄目です」とたしなめています。

「面接なんてお互い綺麗とこだけアピールするもんです。受かるためには多少の嘘も必要です。もちろん会社側も都合の悪い部分は隠していますので、変な会社に就職しないように気を付けてください」

「自分のスキルアップのため、御社を選びましたなどの理由をお勧めします」とアドバイスする人もいました。その理由は、

人間関係で退職した人は、採用しても人間関係が上手くいかない

と思われるから、というもの。この人は人間関係に神経質と見なされたら、採用リスクにもなりえます。別の言い方をした方がいいのかもしれません。

実際に人間関係で辞めたと言ったために、面接中に「嫌な顔をされた」経験がある人もいました。それを踏まえると、退職理由は「前向きで共感してもらえる理由がいいです」とのことです。

「なぜそれが問題なのか?」自問すると答えが見える

キャリコネ「転職ガイド」には、営業事務から営業職に転職し、年収アップに成功した28歳女性のエピソードが紹介されています。この女性も質問者さんと同じように、人間関係の悪化が原因で退職したそうです。

しかし面接に臨む際には、ネガティブな転職理由をどうやってポジティブな転職理由に言い換えようかと考えていました。確かに、採用担当者を前にグチを垂れ流しても、何の意味もありません。

職場の人間関係が悪化 前向きに考え直して転職成功 | 転職ガイド | 転職・就職に役立つ情報サイト キャリコネIcon outbound

https://careerconnection.jp/job/guide/2620.html

「逃げ」なんじゃないかと思われるかもしれませんが、ひと言でいえば職場の人間関係悪化が転職のきっかけです。入社当時は可もなく不可もなくな雰囲気だったのですが、社長の知り合いという人が部長として転職してきてからは社内が一変。 | 転職ガイド | キャリコネ

そこで「なぜ職場の人間関係悪化が問題なのか?」「人間関係の悪化が自分のキャリアにどんな影響を与えているのか?」を考えるようにしてみたのだとか。そうすると、なぜ転職をしなければならなかったのか、その必然性がロジカルに浮かび上がってきます。

最終的にこの女性は、単に辛いというだけではなく、「現職では難しい営業職へのキャリアチェンジを転職によって実現したい」と説明するようにしてから、堂々と話せるようになったのだそうです。転職を考えている人の参考になるでしょうか。

また、企業口コミサイト「キャリコネ」には、31歳男性のINAXへの転職成功例が掲載されています。この男性は前職の退職理由を聞かれたときに、こう対応したそうです。

前職の退職理由としてはネガティブな要素があったが、面接での回答としてはポジティブな内容に置き換えて回答した。

企業分析をしっかり行い、会社が今後どのような方向に向かっているか事前に確認した。その上でどのような人物を求めているかを分析し、面接では求められる人物像にできる限り寄せて回答するように心掛けられるよう準備した。

この記事の執筆者

ネットのお悩み相談をウォッチするコラムニスト。


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