表示灯ってどんな会社?
東証スタンダード市場上場の表示灯株式会社(7368)(以下、表示灯)は、1967年2月設立の企業です。設立時は日本交通表示灯という社名でしたが、1977年5月に現在の社名に変更しました。
表示灯の主力はナビタ事業です。ナビタとは、同社オリジナルの広告媒体のこと。全国の鉄道や自治体、公共施設等のロケーションオーナー(ナビタの設置場所の所有者)と、協賛スポンサー、そして利用者の3者にメリットがあるのが特徴です。
鉄道会社はかつて、自社で周辺地図を作成して掲出していましたが、メンテナンスに手間がかかるのが難点でした。
そこで、表示灯が周辺地図を作成し、その費用も同社が負担するうえ、ナビタ設置箇所の場所代をロケーションオーナーに支払う、というビジネスモデルを確立しました。
鉄道会社にとってコストでしかなかった周辺地図情報の作成・掲出が、表示灯に任せることによって利益を生むことになったため、二重のメリットを享受できるようになりました。
その結果、全国の鉄道会社や自治体等で、ナビタの採用が急速に進んだのです。
ナビタは、複数のスポンサーが出稿する「連合広告」という方法を採ることで、1件あたりの広告料が安く済むのが特徴です。
基本セットは地図所在地+インデックス面広告となっていますが、料金は年間7万円のため、1か月あたりで計算すると6000円弱で済むことになります。
当初は広告と周辺地図だけを掲示していたナビタですが、近年は公共施設情報や災害時避難場所の情報も掲載するようになりました。
公共性の高い情報を発信し、多くの設置場所を確保していることから、社会インフラとしての役割を担っています。
なお、ナビタのスポンサー数は、2022年3月末時点で延べ7万5484件。安定的な収益基盤となっています。
表示灯は、今後の成長にはナビタのプラットフォーム拡大が不可欠であるとの方針を掲げ、現在は医療機関や寺社へのナビタ設置にも力を入れています。
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