明日のテンバガーを探せ!八千代工業【7298】
東証スタンダード市場上場の八千代工業株式会社(7298)(以下、八千代工業)は、ホンダ(本田技研工業)系の自動車部品メーカーです。燃料タンクやサンルーフのほか、バンパー等の樹脂製品にも力を入れています。時価総額は153億3,900万円、予想PER(株価収益率)は6.64倍、PBR(株価純資産倍率)は6.64倍(2022年10月4日取材時点)でした。
八千代工業ってどんな会社?
八千代工業は、燃料タンクやサンルーフを得意とするホンダ系の自動車部品メーカーです。
主力は燃料タンクで、サンルーフ事業にも力を入れていますが、近年では第3の柱に成長させるため、バンパーやインストルメントパネル等の樹脂製品事業も強化しています。
同社は1953年、八千代塗装株式会社として設立。ホンダの指定工場となり、1972年にはホンダから出資を受けて関連会社となりました。
2006年にはホンダがTOB(株式公開買い付け)を実施して同社の親会社になるなど、ホンダとの関係が強く、売上高の9割ほどがホンダとその関連会社に集中しているのが特徴です。
最近では、ホンダ以外の自動車メーカーとの取引にも積極的です。その一環として、2021年、ダイハツ工業からの受注に対応するため、鈴鹿工場で大型のバンパーが生産できる3,500トンの射出成型機を稼働しました。また、マルチ・スズキ向けの自動車用燃料タンクの生産能力増強のために、インド工場も拡張しています。
同社は2030年をめどに、生産台数ベースで樹脂製品で5割、主力の燃料タンクとサンルーフで約2割を、ホンダやその関連会社以外の自動車メーカーに拡販する計画です。また、開発中の「樹脂製バックドアモジュール」や「超軽量薄型ルーフモジュール」など、電動車向けの新製品を主軸とする方針です。
さらに八千代工業では、燃料電池車向けの水素タンクの開発も行っています。
日本では国策として燃料電池車の推進を進めているほか、欧州では欧州委員会が2035年までの全新車ゼロエミッション化案を提案し、欧州議会もこれを支持しています。そのため各自動車メーカーは、内燃機関の搭載されない電気自動車や燃料電池車の販売増加が急務となっているのです。
この流れを受け、八千代工業では、燃料電池車向け水素タンクの実用化を目指して開発を進めています。
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