エスペックってどんな会社?
東証スタンダード市場上場のエスペック株式会社(6859)(以下、エスペック)は、1954年1月に設立されました。ちょうどその頃、日本国内では民生品の環境試験がJIS規格化し、製品の品質を確保するための環境試験が必須となりました。
このような状況を背景に、エスペックでは1961年に日本初の「低温恒温器」を開発。低温恒温器とは、槽内温度を一定温度に保つ機械のことをいいます。様々な業種の試験研究、品質管理、生産部門などで、培養をはじめ、保管、環境試験のために活用されています。低温恒温器の開発以降、環境試験器のトップブランドとして事業を拡大し、世界トップブランドとして名を連ねています。また、多彩な製品・サービスでクライアントの視点に立った環境試験のトータルソリューションを提供しています。
また、2020年には経済産業省の2020年版「グローバルニッチトップ企業100選」に選出されています。特定分野での高いシェアや国際競争力を持つ企業を認定・顕彰するセレクションで、同社は2013年ぶりに選定されました。今後も国内外市場でトップブランドとして成長すると見込まれています。
現在では「低温恒温器」の他にも、「冷熱衝撃装置」「ハストチャンパー」などの環境試験器や、「二次電池充放電サイクル評価装置」「燃料電池評価装置」などのエナジーデバイス装置、「バーンイン装置」「半導体評価装置」をはじめと半導体関連装置など、さまざまな製品の製造・販売を手掛けています。
また、同社の事業は主に3つのセグメントに分かれており、「装置事業」「サービス事業」「その他事業」で構成されています。
売上の8割を占める装置事業では、温度や湿度などの環境因子を再現して製品の信頼性を確保する環境試験器のほか、エコカーに搭載される二次電池の信頼性や安全性を確保するエナジーデバイス装置、半導体などの電子部品の不良品を短時間で見つけ出す装置や計測評価システムの開発・提供を行っています。また、他にはクライアントのニーズに合わせたさまざまな装置の提案も行っており、エコカーや航空機のほか、身近なサービスでは医薬品や食品、低酸素トレーニングにて同社の製品が活用されています。
サービス事業では、クライアントが安心して装置を利用できるようアフターサービスを提供するほか、クライアントの環境試験を代行する受託試験を行っています。また、装置のレンタルやリセールも行うなど、高額な装置を手頃に利用できるサービスが整っています。
そして、その他事業では、環境保全(森づくり・水辺づくり・都市緑化)や植物工場などを提供しています。グループ会社のエスペックミック株式会社では、エスペックが培ってきた環境保全のノウハウを活かし、植物生産システムや環境計測機器を始めとしたサービスの提供や、自然再生事業に注力しています。
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