信越化学工業ってどんな会社?
東証プライム市場上場の信越化学工業株式会社(4063)(以下、信越化学工業)は、1926年に信越窒素肥料として発足したのが始まりです。
当時は石灰窒素や金属マンガンの製造を行っていましたが、1953年にシリコーンの製造を開始し、事業を拡大。さらに、レア・アースやフォトレジスト製品など様々な製品を手掛けるようになり、現在では日本を代表する化学メーカーの一つに成長、海外にも進出し、グループ全体で全世界に144社を数える大企業になっています。
信越化学工業は、汎用素材と呼ばれる様々な分野で広く利用される製品と、先端技術で使用される商品とを手掛け、変化に強い経営基盤を築いているのが特徴です。
塩化ビニルやシリコンウエハーなど競合が多くいる製品であっても、製品や装置・設備を設計したり、動かしたりするオペレーションに強みがあり、トップシェアを獲得しています。
例えば、半導体業界団体のSEMIによると、2020年のシリコンウエハーの世界シェア1位は信越化学工業です。
本質的でない仕事を徹底的に省くことで生み出す営業利益率の高さも特徴で、2021年3月31日現在で実施した経済産業省企業活動基本調査の製造業の営業利益率3.4%に対し、同社の営業利益率は2021年3月期が26.2%、2022年3月期は32.6%となっています。自己資本比率も高く好財務であることから、設備投資などを迅速に進められ、機動的な経営を行えるのです。
同社は、次世代半導体材料のGaN基盤や関連商品の開発を本格化させるなど、新たな展開も進めています。
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