レーザーテックってどんな会社?
東証プライム市場上場のレーザーテック株式会社(6920)(以下、レーザーテック)は、1960年に有限会社東京アイ・テイ・ブイ研究所の社名で設立されました。設立当初は医療用X線テレビカメラ装置の設計開発を行っていましたが、その後磁気テープの引っ張り具合を測定するテンションアナライザーの開発を開始、1975年に半導体のフォトマスクのピンホールを発見する「フォトマスクピンホール検査装置」を開発、半導体領域に進出しました。
1976年にはLSIのマスクパタン欠陥を自動検査する「フォトマスク欠陥検査装置」を世界で初めて開発、半導体業界での独自のポジション構築をスタートさせます。当時フォトマスクの欠陥検査は人間が顕微鏡を覗き込んで目視で行われていましたが、レーザーテックが「フォトマスク欠陥検査装置」を開発したことにより、半導体製造における欠陥検査の精度と効率が著しく向上したとされています。
1980年代に入ると日本をはじめとする世界中の半導体需要が激増し、レーザーテックのフォトマスクとマスクブランクスの検査装置に対する需要も合わせて増加しました。
2000年代の初め頃から、レーザーテックはEUV(極端紫外線)を使った「EUVマスクブランクス欠陥検査・レビュー装置」の開発に着手し、2017年に世界で初めて開発に成功しています。なお、マスクブランクス検査装置の市場においては、レーザーテックが世界シェア100%を獲得しています。
レーザーテックの検査装置がないと半導体の製造が事実上できなくなるため、レーザーテックは半導体業界において極めて有利なポジションにいます。同社の主要取引先にはインテル、サムスン電子、TSMCといった世界をリードする半導体メーカーが名を連ねています。
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