カバー株式会社ってどんな会社?
東証グロース市場上場のカバー株式会社(5253)(以下、カバー)は、2016年に設立されたエンターテイメント企業です。
2023年3月27日に上場したばかりの企業です。東証での初値は1750円でした。
社名の由来は「Communication+Virtual=COVER」で、誰もがオンラインの仮想空間上でゲームやライブなどのエンターテインメントを通じてコミュニケーションを取れる未来の実現を目指しています。同社が擁する「ホロライブプロダクション」は、VTuberの先駆けとも言える存在で、今では世界にも多くのファンを持つまで成長しました。
同社の主な事業は「VTuberプロダクション運営事業」「メディアミックス事業」「メタバース事業」の3つに分かれています。
VTuberプロダクション運営事業は、同社の主軸となる事業で「ホロライブ」こと「ホロライブプロダクション」を運営しています。所属VTuberにより日々の配信やクオリティの高いライブイベントが開催されています。VTuberとは、通常のYouTuberとは異なり2Dや3Dのアバターを使って活動しているYouTuberで、2017年頃より頭角を示し始めました。彼らはキャラクターの姿でYouTubeに動画を投稿したり、ライブ配信をしています。ホロライブには数多くの所属タレントがいますが、バリエーション豊富な「萌え」キャラが特徴的です。
また、ホロライブ所属VTuberの人気は海外にも及び、総チャンネル登録数は7,400万、再生数は86.5億、100万人以上にチャンネル登録されているVTuberは32名となっています。
所属VTuberは実況動画や雑談などのライブ配信、バラエティ動画やアニメなどに出演するほか、楽曲リリースなど日々様々な活動でファンと交流しています。また、音楽ライブや様々なイベントも開催されています。他にもファンがVTuberをより身近に感じられるよう、推し活やファンコミュニティで繋がれるアプリコンテンツも開発されています。
これまでのAKB48などのアイドルは「会いに行けるアイドル」がコンセプトでしたが、VTuberの場合は2Dや3Dタレントのため、いつでも、どこでも会いに行けるアイドルと言えるような存在でしょう。
メディアミックス事業ではVTuber展開によって得た、VTuberプロダクションと熱量の高いファンのコミュニティによって実現可能となった、グッズ販売等のマーチャンダイジングやライセンス・タイアップといったIPとしての多面的な事業展開を目指しています。
独自のECサイトやイベント会場でのグッズ展開はもちろんのこと、VTuberのブランド力を活かして企業とのコラボレーショングッズを企画・販売することでVTuberの魅力を伝えています。
また、ホロライブ所属のVTuberが登場する物語を様々なメディアで展開しており、代表的なものとしては「少年ジャンプ+」や「ウルトラジャンプ」といった有名雑誌での配信・連載があります。
メタバース事業では、メタバースプロジェクト「ホロアース」を展開しています。「ホロアース」では、これまで複数の配信プラットフォーム・メディアで行っていたVTuberを取り巻くエンターテインメントが、シームレスかつワンストップで提供可能で、現在β版が利用でき、2024年にリリース予定です。ホロアース上では自分自身のアバターを用いてメタバース上を自由に動き回ることができ、音楽ライブをはじめとしたバーチャルイベントにも参加できます。
このように同社ではバーチャル空間でのエンターテインメントを提供するほか、近年ではメタバースを通してバーチャルとリアルの融合も視野に入れています。同社は最先端の技術を駆使してエンターテイメントを届け、VTuberブームの火付け役となり、その人気は海外にも波及しています。
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