東京建物に転職を目指す企業研究【健全経営&休暇取得しやすい】

東京建物に転職を目指す企業研究【健全経営&休暇取得しやすい】

口コミと公開データを元に転職者目線で企業研究。業績と待遇の2つの面で志望企業を掘り下げます。今回取り上げるのは東京建物です。


1896年に旧安田財閥の創始者である安田善次郎によって設立された東京建物は、2018年12月末時点で従業員616人、グループ全体で5010人が働く大手ディベロッパーです。


事業は多角的で、東京を中心に着実な成長を遂げているビル事業と、分譲住宅「Brillia」シリーズを核とした住宅事業、そしてアセットサービス事業などの様々な事業を展開しています。


同社が2015年から取り組む中期経営計画は、2017年1月に代表取締役社長執行役員に就任した野村均氏へと引き継がれました。お客様に「次も選ばれる東京建物グループへ」を目指して、100年以上も豊かな社会作りに貢献し続けるグループ企業です。

東京建物の事業概要~どんな事業をしているのか

「Hareza(ハレザ)」などのビル事業を含む複数の事業から成り立つ

東京建物の事業は、三本の柱を軸に展開されています。一本目がビル事業で、二本目が住宅事業。三本目には、アセットサービス事業やリゾート、クオリティライフ、海外ビジネスが含まれています。


ここからは、ビル事業と住宅事業を中心に見てみましょう。


まずビル事業では、東京を中心とした都市開発とオフィスビル開発・運営により、国際都市としての東京の未来の街づくりに貢献しています。プロパティマネジメントサービスと呼ばれるサービスとして、施設運営業務、建物・設備管理業務、修繕工事業務など幅広く用意。2020年夏にオープン予定の「Hareza(ハレザ)池袋」も、同社の再開発プロジェクトです。東京・池袋の豊島区庁舎跡地および豊島公会堂跡地に、8つの劇場をもつ新複合商業施設として建設中。すでに2019年11月1日に、施設の中核である多目的ホール棟「東京建物 ブリリア ホール(Brillia HALL)」が先行してオープンしています。


住宅事業では、洗練と安心のブランドである「Brillia」シリーズの分譲マンションを中心とした分譲住宅業と、都心を中心に開発・運営をおこなう賃貸住宅業が中心です。企画・開発から管理、修繕・リフォームそして仲介までの業務を提供。一貫してサービスを提供できる体制を強みに、同社の女性社員を中心にして、住まいについて考えて創るための共創プロジェクト「ブルーモワ」も稼働中。ハード面だけでなくソフト面からも、住む人をサポートするための商品開発が行われています。

東京建物の業績・財務状況~業績はどうか

全体の業績と財務状況

ここでは東京建物の業績を見てみます。2018年度(2018年12月期)の同社グループ連結での営業収益は、2733億200万円。前期の2669億8300万円と比べて、2.4%上がっています。本業のもうけを示す営業利益も、前年比4.5%増で、467億6500万円でした。

2014年度から2018年度までの過去5年間における営業収益と営業利益の推移も確認しましょう。グラフが示すとおり、営業収益は2016年度に一度下がりましたが、その後は毎年上昇。また、営業利益は順調に増加しており、2018年度はリーマンショック前の2007年度以来、11 年ぶりに過去最高を更新しています。


利益率の高い事業の収益アップが、同社グループ全体の営業利益を押し上げていると考えられます。

セグメント別の業績と現在の取り組み

ではここで、事業別での業績に視点を移してみましょう。


まず全社収益の4割を占めるビル事業の2018年度営業収益は1086億2000万円で、前年度より5.0%上がっています。営業利益は333億9000万円で、前期比4.3%増です。収益の増加の主な理由として、2017年9月に竣工した東京都中央区の「エンパイヤビル」や東京都港区の「カンデオホテルズ東京六本木」が、安定的に稼働していることなどが挙げられます。


そして住宅事業の営業収益は977億300万円、営業利益は141億4600万円でした。前年同期比で、営業収益は3.4%減、営業利益は15.5%も下がっています。分譲戸数は前年より増加して989戸計上したことから、営業利益を大きく下げた要因は販売経費の増加といえそうです。


最後にアセットサービス事業を見ると、稼ぎの効率を示す収益率が大幅な伸びを見せました。営業収益は前年比6.6%増の428億8500万円。前年度から67.2%増の営業利益は、38億700万円から一気に63億6600万円にまで上がりました。これまでのノウハウを使った付加価値の高いソリューションサービスの提供で、効率よい稼ぎを実現しているようです。

東京建物の事業戦略~今後の展開は

全体の事業戦略と事業計画

東京建物は今後どのような成長を描いているのでしょうか。


同社は中期計画での目標として、2014年以前は「財務体質強化」、2019年末までは「収益力強化」、そして2020年以降は「持続的成長」を打ち出しています。


まずは、今後の持続的な成長の基盤となる同社の収益力を見てみます。2019年度までの5年間で定量目標として掲げているのは、連結営業利益500億円です。数値が低いほど経営の安全性が高いことを示すDEレシオは3倍、有利子負債/EBITDA倍率は13倍という目標を設定しています。

2019年第三四半期において、連結営業利益は累計で415億円、第4四半期には500億円に届くと予測されています。DEレシオは、中期計画開始年度の2015年度を含めて2018年度まで3倍を切り、有利子負債/EBITDA倍率は、2016年度に13倍を達成してから継続して13倍を切っています。2019年度はどの数字も目標値に達成するといえそうです。

セグメント別の事業戦略

ここでは持続的成長を促す取り組みとして、2つの事業における新たな取り組みの例を見てみます。


ビル事業の新たな挑戦として、2018年4月に同社内に設立された「共創イノベーション推進チーム」が進めている取り組みがあります。「時間貸し」というシェアリングの考え方を不動産業にも当てはめた新しいビジネスモデルで、スペースの時間貸しのプラットフォームを運営する企業と業務提携を開始。既存の概念で取引されていた不動産売買や賃貸というビジネスモデルとは逆の考え方でスペースの活用を進めています。


海外事業においては、中国・東南アジアを中心とした以下のようなプロジェクトに注力。同社の商業初期である20世紀初頭に中国・天津で事業を始めてから築き上げたノウハウやネットワークを武器に、開発事業・コンサルタント事業をアセアン各国で展開しています。


【中国】2017年~2021年竣工予定
江蘇省徐州市 分譲マンション、SOHO、商業施設を備えた複合開発プロジェクト
【ミャンマー】2020年竣工予定
ミャンマー博物館跡地 オフィスビルや商業施設を建設する再開発プロジェクト
【シンガポール】2020年竣工予定
タンジョンパガー地区 既存オフィスビルを解体してアップグレードする再開発プロジェクト

東京建物の年収~報酬はどれぐらいか

平均年収は1000万円弱

東京建物の平均年収ですが、有価証券報告書よると平均年間給与額は959万円です。また同社の公式採用ページによると、2020年の新卒採用において総合職の基本給は、四大卒で24万6000円、大学院卒で26万2000円です。加えて各種手当がつき、時間外手当、家族手当、全額支給される通勤費、住宅補給金があります。


住宅補助は手厚く、20代では格安で独身寮に住み、30代からは社員割引を利用して同社の分譲マンションを買って住む場合が多いようです。

資格取得により課長まで安定的に昇格・昇給

口コミによる情報も確認してみましょう。年収は、就業年数に比例して昇格することが多いようです。大学学部卒で入社した場合の目安として、「新卒3年目で2級職から1給職に昇格、その後は31歳くらいで課長代理へ、課長へは37歳くらいで。課長まではほぼ全員昇格できる」との声もあり、年収は1000万円超を期待できそうです。


評価に関しては、しっかり資格試験に合格していけば、納得できる順当な評価を得られるようです。よほど成績が落ちない限り評価が大きく落ちるケースは少なく、落ち着いて働ける環境といえます。ただし、部長職に昇格するためには、上司の支援や周りの高い評価が必要となりそうです。

プロパティマネージャーの年収実態(20代男性)

年収口コミ

ほぼ年功序列に近い給与体系のため、ほぼ自動的に役職も給与もあがる。30代でも年収が高め…(続きを見る(キャリコネ)

具体的な年収額を知りたい場合は、キャリコネの給与明細投稿をご覧ください。

社員の給与明細(キャリコネ)

年代が役職が上がると年収に倍以上の差

20代不動産事業企画(非管理職)の給与明細

30代不動産事業企画(管理職)の給与明細

同じ20代でも不動産系職種のほうが年収が高め?

20代不動産専門職(非管理職)の給与明細

20代ルートセールス(非管理職)の給与明細

出世口コミ

数年ごとにキャリア面接があり、希望を聞いてくれる。基本的には30代前半までに…(続きを見る(キャリコネ)

東京建物の年収について詳しく解説した記事も合わせてお読みください

東京建物の働く環境~働きやすさはどうか

東京建物で働いていく上で大切なことのひとつに「働く環境はどうなのか」があります。キャリコネに寄せられた口コミを元に、制度や環境の中から特徴的なものを3つ紹介します。

社外ビジネススクール受講を含む多様な研修制度

東京建物には、様々な研修制度が用意されています。口コミによると、社内で実施されるビジネススキル研修だけでなく、社外で受講するビジネススクールへの派遣や異業種交流など、多くの種類の研修制度があるようです。


特にビジネススクールへの派遣は、経営戦略やマーケティングなどを学べる講座が充実していて、受講生の満足度が高いようです。このようなキャリア開発に関わる研修には、自分から進んで受講する必要がありそうです。日頃から自分のキャリアプランを練り、上司にも理解してもらえるように働きかけるとスムーズでしょう。

女性総合職の低い離職率

同社には、女性が働きやすい環境が整っています。公式採用ページによると、入社10年目までの総合職女性社員の離職率は3.3%、育児休暇取得率と職場復帰率は100%です。


さらに産前・産後休暇や育児休業の他に、失効した有給の積み立てを育児休暇などに充てられる失効有給休暇制度もあります。短時間勤務制度・フレックスタイム制度、出産祝い金、子供手当や子供の看護休暇も用意されています。


妊娠・出産または育児を理由に退職した人を再雇用する制度もあり、今後も同社の女性総合職の数は伸びていくと考えられます。

取得しやすい有給休暇

不動産業界はサービス業に属するため、部署によっては休日出勤もあるようです。「ワークライフバランスはあってないようなもの」という口コミも見られます。


しかし、「基本的には有給取得等に寛容な文化であり、自分で業務のマネジメントができていれば十分調整しやすい環境」だそうです。特に営業職などは、パソコンでリモートワークができ、個人の裁量で仕事を管理しやすい職種といえそうです。


残業時間が多い場合でも、しっかりと残業代が支払われるため年収の高さにつながり、モチベーションを維持できる人が社内に多いのも特徴のようです。

東京建物の職種~どんな職種があるのか

グループ会社内で通年キャリア採用を実施

東京建物の公式採用ページによると、2019年12月時点で、同社は2020年の新卒採用の募集のみ。正社員や契約社員などのキャリア採用実施はありません。代わりに各事業に携わるグループ会社においては、年間を通じてキャリア採用を行っています。


例えば、住宅事業で分譲マンションの管理や住まいのサポートをトータルで提供している「東京建物アメニティサポート」は、以下の3職種を中途採用で募集しています。

・マンション管理組合への企画・提案や、マンション管理業務の立ち上げに携わる営業・事務職
・マンション工事のコンサルティングや長期修繕計画、衛生設備や建築設備点検や修繕提案を担当する技術職
・マンション入居立会いや管理員業務を行う管理員・清掃員


アセットサービス事業の「東京建物不動産販売」でも、中途採用を実施中。アセットソリューション営業本部とコンサルティング営業部で募集しており、建物分野の資格所有者や取得意欲をもつ人を特に求めています。

東京建物の採用試験~面接に合格する方法は

基本的な受け答えと社内文化との相性が面接成功のカギ

口コミによると、東京建物の中途採用では、人事と現場担当者が面接を担当するようです。東京建物を選んだ理由、履歴書を確認しながらの質問など、一般的な面接内容といえるでしょう。面接では、会社の文化にマッチする人材であるかどうかも見極められているようです。


公式採用ページ(2019年12月時点)によると、グループ会社の東京建物アメニティサポートの採用プロセスでは、営業事務職と技術職ともに、エントリー、書類選考、筆記試験・1次面接、役員面接へと進みます。面接では、基本的な受け答えができることが重要でしょう。同社が管理するマンション「Brillia」の特徴を理解しておくことはもちろん、転職先として管理会社を選んだ理由に回答するにあたり、意欲や自分のキャリアプランにプラスになる点などを説明することをお勧めします。


同じく中途採用を行っている東京建物不動産販売では、郵送による応募、書類選考を経て、人事や事業担当者との面接を複数回実施。その後、最終選考として役員面接と適性検査が行われます。

20女性経理【結果:最終で入社】

質問

なぜディベロッパー業界でうちを選んだか。

回答

東京建物の建物が好きだったし、面接官の人柄や対応など…(口コミの続きとアドバイスを見る(キャリコネ)

東京建物の面接時の雰囲気や質問内容をまとめた記事もお読みください。

ここまで色々な面から東京建物の過去から現在、そして未来を確認してきました。まとめると、同社をお勧めする理由は、以下の3点です。


・長年培った安定事業と健全な経営状態&それを基盤にした新しいビジネスモデルの開発・発展
・組織のダイバーシティを促進する人事制度
・休暇取得率が高く高年収で、長期にわたり安定して働ける環境


社員の心身の健康を維持し増進する制度として、2017年より経済産業省が日本健康会議と共同でスタートさせた「健康経営優良法人 2019(ホワイト 500)」の大規模法人部門で、同社は3年連続認定されました。2020年から「持続的成長」を追求する同社にとっては、心身ともに健康な社員の存在がその実現のカギとなることでしょう。長期にわたってキャリアを積みたいと考える女性にも男性にも、強くお勧めしたい企業です。

この記事の執筆者

大学で経済学を学んだ後、オランダでMBA取得。米IT企業大手や精密機器大手、機械メーカー等でマーケティングや経営企画を経験。


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