2021年06月21日
安く楽しく焼肉を食べられる店として有名な焼肉チェーンレストランの安楽亭への転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。
1963年、埼玉県にてわずか4卓の小さな店からスタートした安楽亭は、2020年で創業57年を迎えました。焼肉店として有名な老舗ですが、イタリアン、和食、カフェなど、さまざまな業態でも店舗展開を果たしています。2019年にはグループで初となる焼肉食べ放題専門店や中華バルを展開するなど、新業態での躍進に注目が集まっています。ほかにも、店舗拡大、海外進出、フランチャイズの強化など、日々さらなる強化に努めています。
「食を通じて、地域社会の豊かな生活文化の向上に貢献する」を理念とする同社は、焼肉チェーンでは最も安い価格での提供を実現。どの世代にも食事を楽しんでもらえるよう、優れたコストパフォーマンスで安定した味を提供することにこだわり続けています。そのため、肉の加工やタレの製造をセントラルキッチンにておこなったり、配送をグループ企業が担うことで、無駄のないシステム構築とコスト削減に注力しています。
安い価格帯からファミリーや若者に親しまれる同社ですが、従業員も同様に若い世代が中心となって活躍しています。しかし、口コミによると「学生アルバイトが多く、精神年齢が若くないとやっていけない」「アルバイトやパートと仲良く付き合っていくのが最重要」「店舗に最低でも二人の社員はほしい」など、労働環境改善を訴える声があがっています。一方で、「店長やバイトリーダーがしっかりと教育されている」「店舗みんなで仲良くやっていた」など、社員教育の制度の高さやスタッフ同士の関係性のよさもがうかがえます。
同社で働くためには、「それぞれの持ち場を理解し、チーム一丸となって高品質なサービスを提供するため、努力と進化を惜しまない」という社風にどれだけマッチしているかが重要となります。こうした社風を意識し、自己分析を進めてみてください。
コーポレートサイトの情報によると、書類選考を通過後、複数回の面接を経て採用となります。職種によって面接の回数は異なりますが、「基本的には1回面接を予定しています」という補足が記載されています。一方、口コミによるとほとんどの方が複数回の面接を受けていることから、複数回の面接を想定して準備を進めたほうがいいでしょう。一次面接は本社にて人事と、二次面接は勤務店舗のエリア長とおこなわれる場合が多いようです。
2020年現在、中途採用では総合職、ブロック長候補、店長候補、一般スタッフ、キッチンチーフ候補、料理長候補、高単価業態プロデューサー、食肉加工技術者にて募集がおこなわれています。時期によっては募集職種が変更されることもありますので、こまめにチェックしましょう。
面接では、「自分が店長になったらどんな店にしたいか」「前職での仕事ぶりは?」など、一般的な質問が多くみられます。キャリアプランはもちろん、前職での経験や自身のスキルに関する情報を整理しておくとよいでしょう。
他には「自分はどんな人か」という質問も出されています。中途採用では店長や料理長の候補を募集しているため、この質問では自分自身を理解しているかだけでなく、人を育てられるか、アルバイトやパートとのコミュニケーションをしっかりとれるかなど、店舗をまとめ上げていける人材かどうかを見極められています。
また、「お客様の望みをかなえる」ことをサービスの原点と考える同社では、お客様へのサービスに対する意識の高さも求められているといえます。これまでの経験やスキルはもちろん、自身の考えをしっかり整理しておくと安心です。
安楽亭の面接を受ける上で欠かせないのは、社風や経営理念をしっかりと理解しておくことです。同社の経営理念である「食を通じて、地域社会の豊かな生活文化の向上に貢献する」には、優れたコストパフォーマンスで高品質のサービスと食を提供し続けることへの強いこだわりが込められています。この理念がどれほど大切であるかは、前社長の御子息である柳先氏が就任した後も引き継がれていることで感じ取れるのではないでしょうか。
コーポレートサイト 社長挨拶より
また、同社では「おいしい店」が当たり前のように溢れている世の中を生き残っていくため、焼肉の本場である韓国の味を提供したり、食材の物流から提供までを独自システムによって徹底的に管理しています。そうすることで時代に合わせた改善や見直しを可能にしているのです。さまざまな新業態にチャレンジし続ける背景にも、安楽亭の根源である焼肉チェーンでは変わらない価格帯で提供し続けたいという思いが隠されています。
面接の際には、こうした同社の強いこだわりと受け継がれた企業理念を深く理解し、同社の歴史を守るための成長にどう貢献できるかをアピールするようにしましょう。
採用面接で必ずといっていいほど聞かれる質問のひとつに、「なぜ安楽亭なのか」というものがあります。数ある焼肉チェーンの中で、なぜ同社を選んだのかを明確にしておかなければなりません。また、面接官は単に志望動機だけを聞いているのではなく、「当社をどこまで理解してくれているのか」「当社の理念に沿ったビジョンを描けているか」「企業の成長のために貢献してくれる人材か」ということも見極めようとしています。
同社への理解を深めるためには、他社研究にて同社と他社の徹底した比較が必要不可欠です。以下に、競合となりうる企業を3社あげましたので、ぜひ参考にしてください。
●株式会社富士達
●株式会社物語コーポレーション
●株式会社レインズインターナショナル
同社が求める人材像や企業理念に対する理解が深まってきたのではないでしょうか。「それぞれの持ち場を理解し、チーム一丸となって努力と進化を惜しまない」という社風を意識し、「お客様を第一に考え、質の高いサービスを提供できる」人材であることをアピールしましょう。接客業に大切な元気の良さとハキハキとした受け答えを忘れずに、自分の描くビジョンやキャリアプランを素直に伝えることが大切です。予想していなかった質問に対しても、冷静に自分の考えを伝えると、相手に好印象を与えられます。
以下では面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。自分ならどう答えるかをしっかりとシミュレーションし、面接対策をおこないましょう。
安楽亭の面接を受けるにあたって、重要なポイントをご紹介してきました。面接対策で準備しておくべきことは、以下の3つです。
●「それぞれの持ち場を理解し、チーム一丸となって高品質なサービスを提供するため、努力と進化を惜しまない」という社風を理解し、お客様へ高品質なサービスを提供し続ける人材であることをアピールする。
●経営理念を理解し、これに沿った自己分析をおこなうことで有益な自己PRにつなげる。
●競合他社への理解を深め、「なぜ安楽亭なのか」に対する答えを明確にしておく。
上記のポイントを押さえたうえで準備し、面接では自分の考えやキャリアプランをはっきりと伝えるよう心がけましょう。
この記事の執筆者