【19年12月期】すららネット、右肩上がりの増収も積極投資で減益 回収フェイズに移れるか

【19年12月期】すららネット、右肩上がりの増収も積極投資で減益 回収フェイズに移れるか

すららネットは、ゲーミフィケーションを応用した対話型アニメーション教材「すらら」を開発・販売する会社。42人の社員で11億円の売上高を生み出しています。積極投資で減益となった2019年12月期を終え、会社は投資の回収フェイズに入るとしています。これは実際に可能でしょうか。財務諸表などを基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):増収も積極投資で減益

2019年12月期の売上高は11億4100万円で前期比21.9%増でしたが、営業利益は6400万円で同68.3%減でした。営業利益率も5.6%で同16.0pt減と悪化しています。

売上原価は前期比17.5%増の2億4200万円でしたが、売上総利益は同23.2%増の8億9900万円、粗利率は同0.8pt増の78.8%を確保しています。

しかし販売費及び一般管理費が前期比58.1%増の8億3500万円と大幅に増え、営業利益を圧迫しました。この要因について2019年12月期の決算説明会資料は、BtoC向けTVCMなど広告宣伝費が1億6429万円増、業容拡大による人員増など給与及び手当が5940万円増、オフィス移転地代・家賃や業務委託費が8135万円増加などによるものとしています。

なお、親会社株主に帰属する当期純利益は4400万円で、前期比68.1%減でした。

なお、すららネットは2019年12月期中に業績予想を再三修正しています。修正の履歴は後述します。

2020年12月期の業績は、売上高は前期比19.5%増の13億6400万円、営業利益は同136.2%増の1億5200万円、経常利益は同161.7%増の1億7200万円、当期純利益は同160.3%増の1億1400万円と予想しています。

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