2021年06月21日

【面接対策】HSBCの中途採用面接では何を聞かれるのか

香港に本店を置く英国系銀行であり、1866年の進出以来日本でも長い歴史を持つHSBC(香港上海銀行)への転職。中途採用面接では、これまでの仕事内容や成果、今後のキャリアビジョンを具体的に問われるほか、「人となり」も評価されます。事前対策をしっかりして自分を出し切り、転職を成功させましょう。


HSBCの採用面接前に知っておきたいこと

社風への理解

HSBCは1865年に香港にて設立され、現在も同地に本店を置く英国系の銀行です。正式名称「香港上海銀行」の略称である「HSBC」として世界に広く認知されています。設立翌年の1866年には横浜支店を開設し、日本での歴史も長い外資系銀行のひとつです。1991年に設立された持株会社「HSBCホールディングス」の傘下で中核会社の地位を担い、コーポレート向けの銀行業務や資産運用、為替など幅広い金融サービスを提供しています。

日本では2012年のプライベートバンキング事業撤退により、事業規模を大きく縮小した経緯はありますが、現存する部門の社員からは前向きな口コミが多々見られました。「世界各国から多様な人材が集まっていること」を魅力として挙げるものが多く、多様な価値観に触れて刺激を受けながら仕事をすることが、経験値の蓄積とグローバル人材としての成長に繋がっている実感があるようです。

また「やりたい職種には挑戦させてくれる」「年齢や性別に関係なくチャンスが与えられる」「年に一度長期休暇が取得できる」など、メリハリのある公正な制度が整っていることもわかります。社員一人ひとりを自立したプロフェッショナルとして尊重するがゆえの健全な環境があると言えるでしょう。

多様な価値観を尊重するオープンで公正な環境の中、社員一人ひとりがプロフェッショナルとして自立している。こうした社風にフィットし、活躍できる人材であるかどうかを面接では見極められます。

選考は何次まで?

同社では通年、「ダイバーシティー&インクルージョン」の考えに基づいた中途採用をおこなっています。2021年4月現在、マーケティングマネジャーやアドバイザリーマネジャーなど複数の職種で募集があります。

コーポレートサイトの採用情報ページに、募集職種を掲載した「LinkedIn」へのリンクがあります。業界での経験範囲や出身学部、英語力やOAスキルといった応募要件が詳しく記載されているので、まずは確認してみましょう。

選考フローについてはコーポレートサイトには明記がありませんが、口コミによると書類選考の後、部長をはじめチームの社員と数回の面接が実施されます。また、英語力の測定もかねた案件判断のテストが実施されたという人もいました。選考期間は場合により多少異なりますが、1ヶ月程度と考えておくとよいでしょう。

面接内容の傾向は?

同社の面接では、候補者がキャリアを築く過程で得たことや、実績を具体的に問われる傾向があるようです。例えば、前職で扱った商材についての説明を求められた、営業実績と営業力に関する質問が続いたという口コミが見られました。

またその際、「なぜそう考えたか」「どのように実行したか」「それをおこなうメリットは」のように、ひとつの事項を詳しく追求されることがあるようです。このように、候補者の知識や仕事に対する一貫性を徹底的に確認していることから、プロフェッショナルとしての能力が重要視されているとわかります。

「面接自体よりも経歴が重視される」とアドバイスを寄せる面接経験者もいることから、自身の経験について最大限にアピールできるよう準備しておく必要がありそうです。手がけてきた案件や実績について、詳しいプロセスや数字、工夫したことや学んだことを深く掘り下げ、整理しておくとよいでしょう。また、面接は英語でおこなわれる確率が高いようなので、そのつもりで準備をしておきましょう。

HSBCの面接攻略法(面接対策)

HSBCの行動指針(HSBCバリュー)を理解した上で自己分析をする

HSBCの面接を受けるにあたっては、同社の行動指針である「HSBCバリュー」を理解しておくことが重要です。同社の伝統や企業カルチャーに根差して設定されたこのHSBCバリューは、世界全体の拠点で共有され、規模の大小を問わず企業活動のすべてにおける指針となっています。

HSBC コーポレートサイトより

多様性の尊重や境界を越えた協働、責任感、実現力という4つの項目から成るこのHSBCバリューは、グループ全体の成長を図るうえで不可欠な要素として位置づけられています。

同社の採用情報のページには、同グループの持続的な成長に意欲的に携われる人材を求めていることが明記されています。したがって、同社で活躍していくにはこの指針に則った行動が必須となるでしょう。


面接では、行動指針として掲げられたこの4項目に自身の経歴・実績を関連付け、具体的なエピソードを用いて、プロフェッショナルとして自立した人間であることをアピールしましょう。HSBCの「存在意義」や「戦略」と合わせて総合的に理解し、同社の方向性に合致する人材であると印象づけられれば、入社に一歩近づくことができるでしょう。

「なぜHSBCに転職したいのか」の明確化には他社研究を

面接に向けて、「なぜHSBCなのか」という質問に対する明確な回答を用意しておくことが重要です。面接官は、候補者のキャリアや能力、入社後の展望などにくわえ、「どの程度HSBCを理解しているか」という角度からも志望動機の確認をおこなっています。

企業理解を深める手段として、競合となり得る企業についての研究が有効です。それぞれの異なる歴史や事業ポートフォリオ、強みを知ることで、HSBCの位置づけや独自性が理解でき、志望動機をさらに強固なものにすることができるでしょう。

具体的には以下のような企業について、比較・研究してみることをおすすめします。

バークレイズ証券株式会社
クレディ・スイス証券株式会社
BofA証券株式会社
ソシエテ・ジェネラル証券株式会社

HSBCの採用面接で実際に聞かれた質問内容

ここまで述べてきたような研究を通し、同社の方向性や求める人材像について理解が深まってきたのではないでしょうか。

HSBCの場合、「多様な価値観を尊重するオープンで公正な環境の中、社員一人ひとりがプロフェッショナルとして自立している」社風を意識し、その一員として「HSBCバリューに沿って行動し、グループの持続的な成長に意欲的に携われる人材」と印象づけられるよう、具体的なエピソードを用意しておくとよいでしょう。

以下、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。面接対策の一助として参考にし、自分ならこれらにどのように答えるかシミュレーションしてみてください。

HSBCの面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)

[30代前半・女性/コンサルティング営業] 【結果:一次面接で不採用】

質問

同業他社が扱っている商品の詳細を説明してください

回答

以前勤めていた会社の商品について説明を求められた。もうかれこれ…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代後半・男性/営業] 【結果:最終面接で不採用】

質問

ジェネラリスト志望か、スペシャリスト志望か

回答

確たる専門領域を持ったジェネラリストです。…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代前半・男性/企画営業] 【結果:入社】

質問

営業力を問う質問が多かった

回答

特に難しい質問はなかったので、これといった…(口コミの続きとアドバイスを見る

[年代不明・女性/ITエンジニア] 【結果:入社】

質問

なぜ転職を考え、当社を選んだのですか?

回答

自己紹介を交え、2~3分程度で英語で回答を…(口コミの続きとアドバイスを見る

HSBCの採用面接に向けて

HSBCの中途採用面接を受けるにあたって、押さえておきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3点です。

「多様な価値観を尊重するオープンで公正な環境の中、社員一人ひとりがプロフェッショナルとして自立している」社風の中で、「グループの持続的な成長に意欲的に携われる人材」であることを印象付けるべく、自身の経歴や実績を掘り下げて整理しておく。

HSBCの行動指針「HSBCバリュー」を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。

競合他社についてもよく研究し、「なぜHSBCなのか」に対する答えを明確にしておく。



これらのポイントを押さえた上で、自身の経験や実績を最大限アピールできるよう、入念に準備をすすめましょう。

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