0 編集部が注目した重点ポイント
①営業利益が10.2%増の44億7,800万円に拡大する
運輸業における運賃改定や大阪・関西万博による行楽需要が好調に推移し、グループ全体の営業利益が前年比で10.2%増の大幅増益を達成しました。別府駅への直通特急停車による旅客数増加も寄与しており、インフラ基盤の強靭化に向けた人材需要が高まっています。
②運輸業の利益が29.2%増の16億4,500万円に増加する
鉄道やバス、タクシー事業における運賃改定に加え、万博開催に伴う需要の活性化により、運輸業の営業利益が29.2%増と急成長しました。利便性向上やサービス強化を推進する中で、地域交通の未来を支える専門人材の活躍フィールドが広がっています。
③不動産業が物件売却や新規賃貸の寄与で9.8%増益する
名古屋市の「エス・キュート丸の内」の賃貸収入や、明石市での「アルファリアラス西二見」の引渡しが業績を牽引し、営業利益が9.8%増を記録しました。物件売却規模の差が成長要因となる中、新規不動産の取得や開発を担う優秀な企画人材の重要性が高まっています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算補足説明資料 P.2
営業収益
40,132百万円 +4.3%
営業利益
4,478百万円 +10.2%
経常利益
4,626百万円 +10.5%
当期純利益
4,045百万円 +33.4%
当連結会計年度の業績は、営業収益が前年比4.3%増、営業利益が10.2%増と、主要セグメントの回復が際立つ内容となりました。特に運輸業における運賃改定の効果や大阪・関西万博の需要、不動産業における物件売却と資産の新規取得が功を奏し、大幅な利益成長を成し遂げています。
通期の実績評価としては、当初の経営計画や予想に対して全体の需要が堅調に推移した結果、営業収益・各利益ともに目標を順調に達成しており、安定したインフラ基盤と多角化経営の強みが証明された決算内容と言えます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算補足説明資料 P.4
運輸業
【事業内容】山陽電鉄、山陽バス、大阪山陽タクシー等を通じ、鉄道・バス・タクシー等の営業を行い、地域住民の移動インフラを担っています。
【業績推移】営業収益は21,284百万円(前年比6.3%増)、営業利益は1,645百万円(前年比29.2%増)と大幅な増収増益となりました。
【注目ポイント】運賃改定の効果に加え、万博の行楽需要や別府駅への直通特急停車による旅客数増加が業績を大きく押し上げました。安全輸送の維持と観光需要獲得に向け、運行管理やサービス企画の専門人材が不可欠です。
流通業
【事業内容】山陽百貨店を中心とした店舗運営や商品の販売、および山陽フレンズが展開するコンビニ等の小売事業を展開しています。
【業績推移】営業収益は9,360百万円(前年比1.0%減)、営業利益は229百万円(前年比34.7%減)と減収減益で苦戦しました。
【注目ポイント】百貨店で家庭用品や婦人服の売上が減少したことが響いています。コンビニ等の山陽フレンズは増収を確保しており、変化する消費者ニーズに対応するための商品政策の刷新や店舗改革を担う中途人材が求められています。
不動産業
【事業内容】山陽電鉄による建物・土地の賃貸や販売のほか、分譲住宅事業など、沿線価値向上に直結する各種不動産事業を行っています。
【業績推移】営業収益は5,820百万円(前年比6.6%増)、営業利益は2,324百万円(前年比9.8%増)と安定成長を維持しています。
【注目ポイント】名古屋市で取得した「エス・キュート丸の内」の賃貸収入や明石市での「アルファリアラス西二見」の引渡しが業績に寄与しました。利益が売却規模に左右される中、優良資産の目利きや開発案件のプロデュース経験者の需要が高いです。
レジャー・サービス業
【事業内容】山商が展開するケンタッキーフライドチキンやマネケン等の飲食業のほか、フィットネス等の各種サービス業を行っています。
【業績推移】営業収益は2,416百万円(前年比8.1%増)と増収を確保した一方、開業費用の増加で営業利益は134百万円(前年比21.8%減)となりました。
【注目ポイント】「マネケン山陽垂水駅店」や「エニタイムフィットネス明石駅前店」の新規開業が収益を押し上げました。積極的な店舗網拡大を進める攻めの姿勢であり、新店舗の立ち上げを担える店舗マネジメント人材が必要です。(119文字)
その他の事業
【事業内容】グループの内外に向けた各種設備の保守・整備・工事業、および労働者派遣事業など、会社運営をサポートする事業を行っています。
【業績推移】営業収益は1,250百万円(前年比4.7%減)、営業利益は115百万円(前年比24.1%減)と一時的に減収減益となりました。
【注目ポイント】労働者派遣事業の受注規模の差が影響していますが、グループ全体の安定的な事業運営を支えるバックボーンとして重要な役割を持ちます。BtoBビジネスの顧客基盤を広げ、受注最適化や施工管理を主導する人材への期待があります。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算補足説明資料 P.6
2027年3月期の連結業績予想は、営業収益43,738百万円(前期比9.0%増)、営業利益4,477百万円(同0.0%減)を見込んでいます。不動産業で大規模な物件売却を計画しており大きな増収を見込む一方、少子高齢化に伴う市場の縮小、燃料価格・物価の上昇、さらに人件費などの費用増加が利益を圧迫する見通しです。
この厳しい外部環境を乗り越えるため、2026年度の設備投資計画では前年実績比65.4%増の11,433百万円を計上し、6000系車両の新造や収益不動産の取得、藤江駅などのバリアフリー化を一気に推進します。コスト上昇圧力を跳ね返すための業務効率化や、積極的な設備投資・アセットの最適化を主導できる実行力ある中途人材の採用が、今後の持続的成長の命運を握っています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は運賃改定や万博需要を確実に利益へ繋げたインフラの強みと、積極的な不動産取得やレジャー店舗の新規展開を両立する多角化企業です。志望動機では「強固な地域基盤を活かした持続的な価値創出」を主軸としつつ、計画されている大規模な設備投資や収益不動産取得といった成長戦略に対し、自身の専門スキル(インフラ保守、不動産企画、店舗開発など)がどのように貢献できるかを具体的にアピールすると、強い意欲が伝わりやすくなります。
面接での逆質問例
「次期計画では燃料価格の上昇や人件費などの費用増加による影響が懸念されていますが、現場レベルでこれらのコスト上昇圧力を相殺するための業務効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みについて、中途採用者が即戦力として貢献できる領域はどこにありますか?」
「2026年度は設備投資額を前年比65.4%増の114億円超へと大幅に拡大し、収益不動産の取得や車両新造、駅のバリアフリー化などを多角的に進める計画ですが、これら複数のプロジェクトを円滑にマネジメントする上で、現在どのような組織的・人材的な課題を認識されているかお聞かせください。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
職場環境としては悪くない
勤務時間、制度については世間平均だと思いますが、職場環境としては悪くないと思います。ただ、部門によって勤務時間に差があります。
(20代・技術・男性) [キャリコネで給与明細を見る]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 山陽電気鉄道株式会社 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 山陽電気鉄道株式会社 2026年3月期 決算補足説明資料



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