2021年06月21日
スイーツに特化した食品を生産する老舗で、全国で300憶円近くを売り上げているモロゾフへの転職。中途採用では、これまでの仕事の成果や即戦力としての能力を問われるほか、正社員となるまでのプロセスも新卒とは異なっています。しっかりと対策して面接を受けましょう。
「こころつながる。笑顔かがやく。』を企業スローガンに、スイーツを生産・販売しているモロゾフ。本社は兵庫県東灘区にあり、阪神淡路大震災で大きな被害を被った歴史もあります。しかし、それを機に経営改善に取り組み、特に2015年以降は業績が急改善しています。
働く人からは「性別関係なく能力があれば評価される」「質の高い販売スキルが身につく」といった口コミがあがっており、商品のブランド力に誇りを持って仕事に取り組めることも魅力となっている様子。
一方で「高いレベルの接客を求められるのに給料が庶民向けの店と変わらないのは辛い」と感じる人もおり、本人に「高いレベルの接客ができるようになりたい」という目標がなければマイナスと感じてしまうことも。また、バレンタインやクリスマスなどの繁忙期には、「10連勤で休みが全然取れなかった」という声もあるので、そのようなことを理解しておく必要があります。
接客はモロゾフのイメージづくりにも大切なポジション。「すべてはお客様の笑顔のために」といった社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
モロゾフでは中途採用の場合、契約社員として入社後、正社員を目指します。ただし、契約社員であっても福利厚生が受けられ賞与も支給されるため、場合によっては正社員よりも年収が高くなることもあるようです。採用プロセスは明記されていませんが、口コミによると計算と漢字の筆記試験があり、30分程度の簡単な面接が1回。選考期間も1週間程度と短めです。
どのような接客業でも、表情や声のトーンなどの第一印象が重要です。聞き取りやすく話すことや笑顔での対応は必須でしょう。食品を扱う仕事なので清潔感も重要です。髪が長い場合にはまとめたり、爪を切るなど、販売員にふさわしい服装を心がけましょう。
また、店舗が人員を必要としている時間帯に働けるかどうかによっても合否がわかれます。早番、遅番、休日の出勤などがどれだけできるのかをしっかりと伝えるようにしたいところです。応募した店舗以外で採用となることもあるため、住まいや通勤時間についても考えてから面接に挑みましょう。
「一人暮らしか」「結婚予定はあるか」など、プライベートな内容を詳しく聞かれることも多いようです。先のことはわかりませんが、とりあえず現状をしっかり伝えることができれば問題はないでしょう。「女性の一人暮らしをマイナスに捉えられびっくりした」との口コミもありますが、このような場合、決して一人暮らしが悪いわけではなく、質問の内容にどのような対応をするかを見ていることもあります。接客をするときのように、笑顔を忘れず、うろたえないで回答しましょう。
洋菓子メーカーならではの質問では、「バレンタインの思い出」など、お菓子にまつわるエピソードを求められることも。お菓子を通して人とのつながりが生まれたり、相手を笑顔にすることができたなどの心温まるエピソードをいくつか用意し、その経験を仕事にどのように活かしていきたいかまで答えられるとベストでしょう。
そして体力や精神力も大切な要素です。これまで接客業や立ち仕事を経験していない場合は、スポーツやほかの体力仕事の経験などをまとめ、挫折しない自信をアピールしたいところです。
モロゾフの面接を受ける前に、中期経営計画について理解を深めておきましょう。モロゾフの中期経営計画は以下の三本柱で構成されています。
出典:モロゾフのサイトより
「販路」「商品・ブランド」「生産」「組織」のすべての分野で常に変革を続ける
モロゾフはこの中期経営計画を踏まえて採用活動を行っています。どのように貢献できそうか、今までの仕事の経験を振り返ってしっかりと自己分析しておきましょう。
モロゾフの経営計画三本柱は、「販路、生産、商品、組織の再構築」「利益創出構造の変化」「お客様とのつながり」。百貨店の閉鎖が相次ぐ中、新しい販路の開拓は必須であり、かつ人件費が高騰していることによって利益を圧迫しているという苦しい状況がうかがえます。
販売員としてすぐに貢献できるのは「お客様とのつながり」でしょう。これまでの職務経験において、お客様との関係構築やリピーター獲得などのエピソードがあれば、積極的にアピールしてみましょう。
モロゾフがこれらの経営計画を実現するにあたっての課題のひとつが「安定した労働力の確保」です。そのためには「入る人を増やすこと」と「やめる人を減らすこと」が大切。店長などの立場で、採用後の新人の育成やシフト決定に携わり、離職率の低下に貢献した経験があれば、エピソードとしてまとめ、自己PRに落とし込みましょう。
面接の際、さまざまな洋菓子メーカーがある中で「なぜモロゾフなのか」との質問に重点をおかれることがあります。応募者がどのような仕事をしたいと思っているのか、それは同社の仕事の実態と合致しているかを見極めると同時に、モロゾフという会社を理解しているかどうかをチェックされています。
「お菓子が好き」「接客が好き」だけでなく、モロゾフを選んだ理由について説得力のある説明をする。そのためには、競合他社の情報もしっかりと調べ、モロゾフにしかない魅力を探ることが大切です。例えば、次のような企業について下調べをしておきましょう。
このように、モロゾフの面接を受ける前には、中期経営計画に沿って自己PRを用意し、他社分析をして「なぜモロゾフなのか」についてしっかりと考えておくことが重要です。そして面接本番は「すべてはお客様の笑顔のために、接客技術を磨いていく」という社風の中で、仲間と協調して成長していきたいという気持ちをもってのぞみましょう。「お客様とのつながり」や「安定した労働力の確保」など、中経営計画の実現における課題の克服に必要な人材だと面接官を納得させられるよう、さまざまなエピソードを用意しておくことも忘れずに。
また、女性が多い職場なので、過度のストレスから離職に至る人も多いようです。似たような環境で周りの人とうまく協調してきた経験があれば、自己PRに役立つかもしれません。
実際に面接で出された質問をいくつかご紹介します。もし自分が聞かれたらどう答えるか、模擬面接のつもりでイメージしながら読んでみてください。
モロゾフの採用面接の前にしっかりと準備しておきたい重要な事柄をご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは以下の4つです。
面接をイメージしながらしっかりと準備して、当日は自分らしく自然体で答えられるようにしておきましょう。
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