0 編集部が注目した重点ポイント
① 報告セグメントを大幅に刷新する
2026年3月期第1四半期より、従来の「リロケーション」「福利厚生」「観光」の3区分から、「アウトソーシング」「賃貸管理」「観光」へと報告セグメントを変更しました。これによりBtoB領域のシナジー強化とシステム投資の効率化を推進しています。体制変更に伴い、福利厚生事業や社宅管理を一体的に扱うアウトソーシング事業でのキャリア機会が一段と拡大する可能性があります。
② 次世代福利厚生サービスをリリースする
福利厚生事業において、最新のUI/UXを搭載した新規サービス「カフェテリアPLUS+」を2026年4月にリリース予定です。AIによるレコメンド機能や入力自動化など、テクノロジーを活用した付加価値向上に注力しています。中期経営計画「第四次オリンピック作戦」の成功に向けた先行投資が活発化しており、エンジニアや商品開発、DX推進人材の重要性が高まっています。
③ 株式売却益の反動も本業は増収を確保する
前期に計上された日本ハウズイング株式会社の株式売却益(約187億円)の影響で利益面は前年比減となりますが、売上収益はストックビジネスの成長により前年同期比4.0%増と堅調です。一時的な利益変動に左右されず、社宅管理戸数28.8万戸突破など、安定した顧客基盤(ストック)を積み上げている点は、中長期的なキャリアを考える上で大きな安心材料と言えます。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第3四半期決算説明会資料 P.1
当第3四半期の連結業績は、売上収益が前年同期比4.0%増と増収を維持しました。利益面では営業利益が1.6%減となりましたが、これは観光事業における前年同期のアセット売却益との差額(▲3.8億円)や、新中期経営計画のスタートに伴う商品開発・販売力強化への先行投資を実施したことが主な要因です。
2026年3月期の通期計画に対する進捗率は、売上収益で約72.6%、営業利益で約68.0%となっています。売上高は概ね順調に推移しており、利益面についても会社側は「想定通り」として変更はありません。第4四半期には観光事業でのアセット売却も計画されており、着実な達成が見込まれます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第3四半期決算説明会資料 P.7
アウトソーシング事業
事業内容:福利厚生事業、借上社宅管理事業、海外赴任支援事業の3本柱でBtoB向けに展開。
業績推移:売上収益592億円(前年比+5.9%)、営業利益164億円(前年比+2.7%)と増収増益を達成。
注目ポイント:福利厚生会員数は763万人に達し、ストック収益が極めて好調です。社宅管理戸数も前年比+7.8%の28.8万戸へ増加。深刻な労働力不足を背景に、企業の「人材投資」を支援するサービスの需要が急増しており、コンサルティング営業やシステム開発職への期待が非常に高まっています。
賃貸管理事業
事業内容:賃貸物件オーナー向け管理業務、仲介、リフォーム工事などをワンストップで提供。
業績推移:売上収益368億円(前年比+1.2%)、営業利益51億円(前年比▲2.4%)。第3四半期単体では15.7%の大幅増益。
注目ポイント:賃貸管理戸数は12.4万戸を突破し、管理戸数ランキングも順位を上げています。市場の賃料高騰や移動鈍化という厳しい環境下でも、自社物件に付随するリフォーム工事や仲介サービスで粗利を確保しており、現場の提案力が直接収益に寄与する面白いフェーズです。
観光事業
事業内容:地方の中小型ホテル・旅館の再生運営、タイムシェアリゾート事業を展開。
業績推移:売上収益120億円(前年比+4.0%)、営業利益29億円(前年比▲14.8%)の増収減益。
注目ポイント:新規施設の開業費用やコスト高騰の影響を受けましたが、インバウンド需要は拡大傾向です。購入した施設をバリューアップして売却しつつ運営を受託し続ける「アセットモデル」が確立されており、地方創生や再生ビジネスに興味がある人材にとって絶好のフィールドです。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第3四半期決算説明会資料 P.19
リログループは、2029年3月期に向けた中期経営計画において、営業利益500億円の達成を目指しています。今後の大きな追い風となるのが、2027年度から開始される新在留資格「育成就労」制度です。外国人労働者の受け入れ規模拡大は、海外赴任支援事業におけるインバウンド支援の需要を直接的に押し上げると期待されています。
また、賃貸管理分野においても、後継者問題を抱える地場企業の受け皿としてM&Aを継続推進しており、スケールメリットを活かしたデジタルプラットフォーム構築への挑戦が続いています。テクノロジーへの先行投資により、一時的なコスト増を吸収しながら「ストック売上の二桁成長」を狙う戦略的な姿勢が、採用現場でもIT人材や新規事業開発人材の積極確保につながっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「労働力不足」「地方創生」「事業承継」という、現代日本が抱える社会課題への解決意識を強調するのが有効です。単なる不動産・福利厚生サービスではなく、企業の生産性向上を支える「課題解決型アウトソーサー」としての側面に共感を示すことで、高い意欲をアピールできるでしょう。
面接での逆質問例
「4月からリリース予定の『カフェテリアPLUS+』は、顧客企業の人材獲得競争にどのようなインパクトを与えると期待されていますか?」や、「2027年開始の育成就労制度を控え、海外赴任支援事業で現在最も強化しているサポート機能は何でしょうか?」など、具体的な戦略に関連した質問は高く評価されるはずです。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
土曜出勤があり休日出勤が多い
月に1,2度土曜出勤があり休日出勤が多い。業務拡大を続けておりスピード感が必要。変化に対応できない人にはつらいと思う。
(30代後半・社内SE・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第3四半期決算説明会資料(株式会社リログループ)
- 2026年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(株式会社リログループ)



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