2023年10月17日
株式会社グローバルウェイのリクルーティング・パートナー事業本部です。今回ご紹介するのは、企業のリスクマネジメントに関するコンサルティングを行うニュートン・コンサルティング株式会社です。採用面接対策の企業研究にご活用ください。転職に興味のある方は当社エージェントがサポートいたします。
ニュートン・コンサルティング株式会社は、リスクマネジメントに関するコンサルティングを行う独立系の会社です。
1998年に現ニュートン・コンサルティング代表取締役社長の副島一也氏を中心とする日本人メンバーが、英国でNewton Information Technology Ltd.を設立しました。副島氏らはさらに2006年、英Newtonグループの日本法人として株式会社Newton ITを設立。この会社が2008年4月に社名をニュートン・コンサルティング株式会社に変更し、現在に至ります。
従業員数は56名(2022年12月末現在)。東京都千代田区麹町1-7 相互半蔵門ビルディング5Fに本社オフィスを構えています。
※なお、2022年6月15日に上場廃止したNFCホールディングスおよびニュートン・フィナンシャル・コンサルティング(NFCホールディングスから保険サービス事業を承継した会社)とは、名前が似ていますが全く関係がない会社なので注意が必要です。
「日本への逆進出」の意味
ニュートン・コンサルティングは、リスクマネジメントの本場である英国発祥の企業です。欧州で培ったリスクマネジメントに関する先進的な知見やノウハウを携えて、2006年に日本で創業しました。このような設立起源を踏まえて、会社ホームページなどで「英国発」「日本への逆進出」という表現が使われています。
なお、ニュートン・コンサルティングは、2022年4月に英Newtonグループから自己株式を取得して資本関係を解消し独立しており、英国法人とはパートナーとして協業関係にあります。
ニュートン・コンサルティングの役員は、代表取締役社長の副島一也氏と、取締役副社長兼プリンシパルコンサルタントの勝俣良介氏の2名体制です。
なお、前身のNewton ITは副島氏と勝俣氏を含め数名で設立されていますが、いずれも2005年のロンドン同時多発テロやバンスフィールド爆発事件、ロンドン広域でのインターネット障害などの際に、リスクマネジメントの本場であるヨーロッパで危機対応を行った経験を有しています。この点は他の日本企業にない、ニュートン・コンサルティングならではの強みのひとつと言えるでしょう。
リスクマネジメントに関しては、この「起きたことに対応する」という態度が強みを発揮します。それを実感したのが、2005年にロンドンで起きた同時多発テロでした。日本人は「避難するかしないか」で議論になり、果ては「日本の本社に伺いを立てよう」となって、どんどん意思決定が遅れてしまいました。現地の人はそんなことはせず、危険を感じたらまず逃げます。
また、被害に遭ったオフィスが使えなければ代替オフィスを用意しなければなりませんが、日本人はここでも計画や根回しをきちんとやろうとするため、条件の良いオフィスは現地企業に真っ先に押さえられてしまい、そうこうするうちに賃料も高騰するという残念な事態に……。
こうした気質の違いは、よく農耕民族と狩猟民族に例えられます。種まきや収穫のための計画・準備が重要になる農耕民族と、その時その時で獲物を追いかける狩猟民族。そもそも考え方が違いますよね。農耕民族である日本人にとって、計画が通用しないリスクマネジメントは苦手分野であり、だからこそきちんとやっていかなければならないと強く感じました。
取締役副社長 兼 プリンシパルコンサルタント
勝俣 良介 氏
早稲田大学卒。オックスフォード大学経営学修士(MBA)。日本にてITセキュリティスペシャリストとして活躍後、2001年に渡英しNEWTON ITへ入社。欧州向けセキュリティソリューション部門を立ち上げ、部門長としてセキュリティビジネスを軌道に乗せた。2006年、副島氏と共にニュートン・コンサルティングを立ち上げ、取締役副社長に就任。著書に『なぜリスクマネジメントは組織を救うのか リーダーのための実践ガイド』『世界一わかりやすい リスクマネジメント集中講座』。
ニュートン・コンサルティングでは次のようなミッション・ビジョン・バリューを掲げています。特にビジョン“「あの時もっとこうしておけば良かった」を世界から失くしたい”は、会社ホームページの社長あいさつなどに引用されています。
ニュートン・コンサルティングでは「コンサルティング事業」と「教育事業」の2つの事業を行っています。
リスクマネジメント活動は、各部門が個別に取り組むのではなく、全社的に行ってこそ有意義なものとなります。そのために必要なのが「全社的リスクマネジメント」(ERM:Enterprise Risk Management=リスクマネジメント活動に関する全社的な仕組みやプロセス)です。
ニュートン・コンサルティングでは、ERM構築・改善の支援を行っています。
近年話題に上ることの多いコーポレート・ガバナンスやコンプライアンス、ESG(環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance))、SDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)などについても、ERMの枠組みの中で対応することが可能です。
全社的リスクマネジメント(ERM)の全体像(リスクマネジメントの国際的なガイドラインであるCOSO-ERMやISO31000などをベースに、ニュートン・コンサルティング社の知見を加味して作成)
コンサルティングには大きく2つの種類があります。
①仕組みありきで取り組むコンサルティング
②経営課題ありきで取り組むコンサルティング多くのコンサルティングファームは、①の「仕組みありきで取り組むコンサルティング」であるといえます。いわば、コンサルティングのメニュー表があり、適切なコンサルティングメニューを各企業に展開していくイメージです。このようなコンサルティングファームはガイドラインやマニュアルの作成にだけ注力する傾向がありますが、ドキュメント作成をしても実際の運用で活用されなければ、いざという時に行動することはできません。
ニュートン・コンサルティングは、②の「経営課題ありきで取り組むコンサルティング」を行います。リスクマネジメントの本質は経営課題の解決のため、不測の事態が起きた際に取り組むべきことを明確にすることです。また、企業ごとに経営課題が異なるため、リスクマネジメントの体制も企業ごとに変わるべきだと考えています。
ニュートン・コンサルティングは全社的リスク管理(ERM)、事業継続計画(BCP)、サイバーセキュリティやISO認証など、企業のリスクマネジメント・コンサルティングをご提供しています。
自然災害や事故を100%回避することはできませんが、どのように対処するかをあらかじめ検討し、手を打っておくことで、人員や施設、データ、業務委託先、システムなど重要な経営資源への影響を最小限に食い止めることができます。
ニュートン・コンサルティングでは、このための「事業継続計画」(BCP:Business Continuity Plan)の策定や「事業継続マネジメント」(BCM:Business Continuity Management)の設計の支援を行っています。
近年急速に複雑化・巧妙化しているサイバー攻撃への対応は組織にとって喫緊の課題です。また、AIやIoTといった技術が台頭し、デジタルトランスフォーメーション(DX)が進むに従って、デジタルリスクやITガバナンスを考慮した経営も求められています。ニュートン・コンサルティングでは、サイバーセキュリティやITに関するこうした課題への対応を支援しています。
効果的なITガバナンスの全体像(ニュートン・コンサルティング作成)
ニュートン・アカデミーは、リスクマネジメントのプロフェッショナルであるニュートン・コンサルティングが提供する研修サービスです。
今やどの企業も重要な経営課題として取り組むべきリスクマネジメントですが、企業によっては体系立った教育制度がなかったり、担当者の知識が不足していたりという課題を抱えています。
ニュートン・アカデミーでは「経営に役立つスキルが確実に身につく場を提供すること」をモットーに、そうした不足を補うことを目的とした研修を提供しています。
学校長は、取締役副社長の勝俣良介氏が務めています。カリキュラムには「個人向け研修コース」と「企業向け研修コース」があり、各研修コースは「経営層・管理者」「実務担当者」「一般従業員」「若手・新入社員」の階層別研修に設定されているので、自分の力量に合ったコースを選択することができます。
企業向け研修は企業ごとにカスタマイズして提供されており、ヤフー、日産自動車、森ビルといった有名企業の事例紹介がウェブサイトに掲載されています。
ニュートン・アカデミーはリスクマネジメントのプロフェッショナルであるニュートン・コンサルティングが提供する研修サービスです。
「リスク管理Navi」は、リスクマネジメントに関する情報サイトです。リスクマネジメントの考え方やノウハウ、日々のニュースの中のリスクマネジメントの話題などが網羅的に収集、提供されています。リスクマネジメントに関する情報がまだまだ少ないなかで、貴重な情報の宝庫といえるでしょう。コンテンツは随時更新されています。
「サイバー/デジタルリスク Navi」は、サイバーセキュリティとデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する情報を集めたサイトです。サイバーセキュリティやDXの最新情報を収集、提供しているほか、注目したい話題や用語、ガイドラインについて随時解説しています。
ニュートン・コンサルティングでは、支援実績に基づく様々なナレッジやノウハウの蓄積を幅広く企業のリスクマネジメントの活動に役立てていただくため、経験豊富なコンサルタントによる各種セミナーを積極的に開催しています。
ニュートン・コンサルティングは非上場なので、売上高は公開されていません。
官報に掲載された決算公告によると、ニュートン・コンサルティングの2021年12月期の純利益は7855万円、利益剰余金(会社の活動によって得た利益のうち社内に留保している額)は3億703万円、総資産は5億8079万円とのことです。
なお、米データブリッジの市場調査分析によると、グローバルでのERMの市場規模は今後も成長を続け、2029年には65億9100万USドル(1ドル130円として8500億円超)になると予想しています。
(Global Enterprise Risk Management Market – Industry Trends and Forecast to 2029:Data Bridge Market Research)
ニュートン・コンサルティングでは、組織の「体質改善」を促し、健やかで活力ある企業創りを支援する「リスクマネジメントの主治医」であるという立場から、自社の社員が健やかな心身を持ち、常に高いパフォーマンスを発揮できる状態を維持することが大切と考え、「働き方革命」に取り組んでいます。
働き方改革の主な内容としては、男女が平等に活躍できる環境の整備、健康経営、スマートワークの推進が挙げられています。
2016年には、女性と男性が平等に活躍できる雇用環境の整備を行うため、女性活躍推進法に基づく「一般事業主行動計画」を定め、翌年には、えるぼしの2つ星を取得しました。さらに残業削減などの対応を進め、2021年には2つ星を獲得しています。
健康経営の取り組みにおいては、2018年から継続して経済産業省・日本健康会議が認定する「健康経営優良法人(中小規模法人部門)」と、健康保険組合連合会東京連合会の認定する「健康優良企業(銀の認定)」を取得しています。
また、「スマートワーク」を推進し、社員はオフィスだけでなく自宅、実家、シェアオフィス、ワーケーションなど、それぞれのライフスタイル、プライベートなどに合わせて自由に働く場所を選択できます。
ニュートン「働き方改革」 | ニュートン・コンサルティング株式会社
https://www.newton-consulting.co.jp/work_style_reform/当社社員は、組織の「体質改善」を促し、健やかで活力ある企業創りをご支援する「リスクマネジメントの主治医」です。お客様の健康で健全な経営をご支援するためには、自らが健やかな心身を持ち、常に高いパフォーマンスを発揮できる状態を維持することが大切です。
会社のいいところは?という問いかけに対して社員から返ってきた答えの一つが、「休んではいけないという雰囲気がない」というものでした。
コンサルタントはハードワークが求められる職業です。お付き合いをするお客様の文化や労働環境、仕事に対する意識、働き方も様々です。ゆえに残業することもあり、時期によっては休みが取りにくい場合もあります。
課題はありますが、毎年仲間と検討を重ね、色々な仕掛けや仕組み、制度の導入にトライをし、着実に前進していると感じています。(取締役副社長兼プリンシパルコンサルタント勝俣良介氏のコメント)
呑みにケーション制度は3種類あります。
★全社呑みにケーション:全社から参加者を募り実施する飲み会。四半期に2回まで。早いもの勝ち。
★チーム呑みにケーション:チーム飲み会補助制度。四半期に1回まで。
★ランチマラソン:今までサシで話したことない人とランチかディナーに行く補助制度。無制限。普段一緒に仕事をしていても、実はあまりよく知らない、ってことありませんか?1回一緒にランチを食べるだけで、1回一緒に飲みに行くだけで、へぇ、そんな経験があったんだ、とか、へぇそんな夢を持っていたんだ、と分かることがたくさんあります。
今まで頼みにくかった仕事が頼みやすくなったり、より相手の状況に思いを馳せることができたり、はたまた、相手を知ったことで新しい可能性の扉が開いたり。そんなつながりを創出することを、呑みにケーション制度は目指しています。
ニュートン・コンサルティングでは教育事業を行っており、個人向けおよび企業向けの研修サーピスである「ニュートン・アカデミー(NCA)」というメニューを有しており、当然自社社員の教育にも力を入れています。
新卒社員は入社後2ヶ月間の集中研修を行い、ビジネスマナーからニュートン流ビジネスの進め方、会社の歴史からサービス内容まで幅広く学びます。集中研修は、プリンシパルコンサルタントやシニアコンサルタントなど事業を支える中枢メンバーによって提供され、NCAの教材も活用されています。
中途採用の場合は、入社社員の経験や知識に応じて研修メニューをカスタマイズして提供しているとのことです。
入社時の研修だけでなく、年間を通して勉強会や情報共有会が開催されるほか、社員として必要なスキルセットとそれを習得するために必要な研修が明示され、社員はどのようにステップアップをすれば良いのかが分かりやすく提示されています。
また、社員はそれぞれのスキルに応じて外部研修を受講することもできるほか、資格取得支援制度も充実しています。
ニュートン・コンサルティングの採用サイトには「リスクマネジメントコンサルタント」と「ITセキュリティコンサルタント」の求人募集が掲載されています。
応募要件は、全職種共通として「大学または大学院卒業後、事業会社で3年以上の経験、経営について一定の知識を習得されている方」です。
ITセキュリティコンサルタントの場合は「ITインフラ部分を中心に、ITとはどういうものかを体感的にわかっていること」で、別途「歓迎経験職種例」があげられています。
給与は「前職を考慮し弊社給与規定に基づき決定」。ボーナスは「プロフィットシェア」(目標業績を達成した場合に全社的に支給される利益分配制度)となっています。
募集要項には「求める人物像」として、以下の4点があげられています。
今までに誰にも負けない努力をして、何かを成し遂げたことがある方未経験の業務に対して前向きに取り組み、知識を吸収することに貪欲な方場や人を巻き込んで、チームとして物事を進めることができる明るい方会社の目指す方向性を一緒に考える、幹部候補として活動の場を広げられる方中途採用も積極募集中です。コンサルティングやマネジメントなどの経験・スキルを活かし、幅広くご活躍いただけます。
ニュートン・コンサルティングの面接に際して、志望動機をまとめるためには「Can」「Will」「Must」についてよく考え、整理しておいた方がいいでしょう。念のため簡単に説明すると、
の3点を整理し、それらが重なったところで「自分の志望動機」を整理するということです。
なお、ニュートン・コンサルティングの採用サイトには、スキル・経験を含む「必須要件」、必須ではないがあると望ましい「歓迎するスキル・経験など」のほか、企業の価値観を示す「求める人物像」が明記されています。書かれている要件を自分がいかにクリアしているかを説明する準備が必要です。
マネジャークラス以上の面接準備
マネジャー以上については「Can」「Will」「Must」は当然として、職務に応じた個別の質問が多くなっており、あらかじめ準備が必要です。詳しくは、グローバルウェイ・エージェントまでお問い合わせください。(※登録フォームの備考欄に「ニュートン・コンサルティングの件」と明記願います。)
以上、ニュートン・コンサルティングについて、概要を説明しました。
求人は、求められるスキルのハードルが高いのが特徴的です。しかし、仮に書類が通過したしたとしても、次の面接でつまづく方が多くいらっしゃいます。
面接の質問は、様々な内容が投げかけられます。あらかじめ面接対策をしないと、選考を通過する確率はかなり落ちます。限りあるチャンスを活かすためにも、ぜひ十分な準備を行ってから臨んでください。
ニュートン・コンサルティングの採用面接に臨む前に
転職成功の確率をアップさせたい方は、ぜひグローバルウェイ・エージェントにご相談ください。私たちはCxOや役員から直接情報を共有してもらうことで、必要な候補者像を把握しており、上記以外の「候補者公開不可情報」や「過去の面接成功・失敗事例」を把握しています。
なお、スピーディな対応を行うために、登録フォームの備考欄に「ニュートン・コンサルティングの件」と明記願います。費用は一切かかりません。ぜひご相談ください。
この記事の執筆者
外資系IT企業、コンサルティングファーム、システムインテグレーターの各業界の現場の最前線で活躍してきたヘッドハンター集団。サーチ型エージェントとして活動しています。
直接キャリア面談の実施から入社、その後一生涯のキャリア形成までを丁寧にサポートします。
代表取締役社長 副島 一也 氏
1991年、日本アイ・ビー・エムに入社。1998年より、英国にて災害対策や危機管理などのコンサルティングを行うNEWTON ITの立ち上げに参加。取締役を経て代表取締役に就任。2005年のロンドン同時多発テロからのBCP発動も経験する。
2006年、現在のニュートン・コンサルティングを日本で設立し、代表取締役に就任。