2021年06月21日
眼科領域に特化している参天製薬への転職。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、一緒に仕事をする仲間として多角的に評価されるので、事前にしっかり対策しておきましょう。
眼科領域に特化している参天製薬は、医療用眼科薬市場、一般用眼科薬市場ともに国内トップシェアを誇ります。1990年代から世界にも事業を展開しており、現在では約60ヵ国で製品を販売しています。
そんな参天製薬は、アットホームな雰囲気で、安定感のある風土のようです。キャリアアップや知識・技術習得などの環境が整っており、やりがいを感じている社員も多いです。「特定の領域(眼科)を掘り下げて仕事ができることは面白みがあり、やりがいに繋がる」「シェアが圧倒的に高いので、担当先の先生から信頼・期待される」などの声が多く見受けられます。
しかし古い体制が残っているため、「ある程度の成果主義は反映されるものの、基本的には年功序列」といった声もあります。また「画期的な新薬がないため大きな成長は望めない」といった声も複数あり、企業の課題ともいえるでしょう。安定した環境に甘んじることなく、新しい発想で遂行していける人材が求められるでしょう。
参天製薬は、スペシャリティ・カンパニーとして、人々の「ひとみ」「からだ」の健康維持・増進に寄与し、広く社会への貢献を果たすことを目指しています。採用面接では、こういった社風にマッチする人材であるかが見極められるでしょう。
参天製薬の選考プロセスは、書類審査、適性検査、面接(2回程)です。適性検査は、一次面接と同日に実施することが多いようです。SPIの問題集などで対策をしておくと良いでしょう。面接官は、人事部、30〜40代の社員、部長クラスなどが担当するようです。内定までの所要期間は、早くて1週間、遅くても1ヵ月程度です。
参天製薬の中途採用では、「営業・マーケティング」、「研究・開発」にて募集を行っています。それぞれの部門で、細かい職種に分かれて募集を行ってますので、コーポレートサイトのキャリア採用のページをよく確認し、なぜその職種を希望するのか説明できるようにしましょう。また、求める人材や社員インタビューなども掲載されてますので、しっかり熟読しておきましょう。
参天製薬の面接は、一般的な質問が多いようです。MR職に関しては、多忙なドクターに対し、短時間で商品説明や提案、打ち合わせなどをしなければならないことから、面接においても簡潔な回答ができることが求められるようです。よく聞かれるであろうオーソドックスな質問には、起承転結を意識して、端的に分かりやすく答えられるように準備しておきましょう。
また特に人事部が担当する一次面接においては、「新卒のような質問が多かった」「前職の経験や職業とは関係のない漠然とした質問が多い」といった声が複数ありました。新卒面接のように学生時代のことなども聞かれることがありますので、順序立てて説明ができるようにしておきましょう。
その他多い質問としては成功体験、もしくは失敗体験です。失敗体験であっても、そこから何を学ぶことができたか、今の自分にどうプラスになっているか触れるようにしましょう。そして応募する職種でどのように活かせるかも含めてアピールできると良いでしょう。
参天製薬の面接を受ける上では、中期経営計画「Vision2020」を理解しておくことが不可欠です。主だった戦略は以下のようなものがあります。
Vision2020は、今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの戦略に合致する人材であることをアピールしましょう。
医療保険制度の改革にともない、製薬業界は大きな変化を迎えています。顧客ニーズを把握し、新しいことへ挑戦できる人材が、新薬メーカーである参天製薬の求める人材となるでしょう。これまでの経験などから、業界の動向を見極め、新薬開発や新しい営業の仕方を常に追求し挑戦していける人材だとPRすることをおすすめします。
加えて海外においても積極的に事業を拡大しているため、現地のニーズや環境を知り、その国々にマッチする営業力も求められます。特にアジアにおいては、現在基盤を作っている、あるいは進出していない国がありますので、動向を見極め、チャレンジ精神をもって広めていける人材が必要でしょう。海外での仕事経験や滞在経験、語学力等がある方は、積極的に強みとして押し出しましょう。
参天製薬の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ参天製薬か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるのか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」といった側面もあわせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、参天製薬という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●ロート製薬株式会社
●千寿製薬株式会社
このように、参天製薬の採用面接を受ける前には、Vision2020に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「スペシャリティ・カンパニーとして、人々の『ひとみ』『からだ』の健康維持・増進に寄与し、広く社会への貢献を果たすことを目指す」という社風を意識して、「業界・海外の動向を見極め、時代・世界にマッチする取り組みができる人材」と印象づけられるよう、様々なエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
参天製薬の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「スペシャリティ・カンパニーとして、人々の『ひとみ』『からだ』の健康維持・増進に寄与し、広く社会への貢献を果たすことを目指す」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
●「Vision2020」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
●競合他社についても研究し、「なぜ参天製薬か」に対する回答を明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするように心がけましょう。
この記事の執筆者
ビジョン実現に向けた基本方針