2021年06月21日
医薬品の研究・開発で知られる大日本住友製薬への転職。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、一緒に仕事をする仲間として多角的に評価されるので、事前にしっかり対策しておきましょう。
大日本住友製薬は2005年に大日本製薬、住友製薬が合併し誕生しました。医療ニーズの高い「精神神経領域」「がん領域」「再生・細胞医薬分野」を重点領域としており、この研究開発を強みとしています。
そんな大日本住友製薬は、福利厚生の評判もよく安定した風土のようです。また社内も「競争などはあまりなくのんびりしている雰囲気」「丁寧に仕事を教えてくれる。優しく良い人が多い」「働きやすさを大切にしようという雰囲気がある」などといった声が多いです。
また「健康・病気・治療といった人間としては避けられないことに携わっていて働き甲斐がある」「いろいろな領域を扱うためやりがいが持てる」といった前向きに業務に取り組んでいる社員の声も多いです。一方で製薬の認可の基準が厳しいため新薬が誕生しづらいこともあり、「製品ラインナップが乏しく将来に希望を見出せない」などといった声もあります。画期的な新薬の開発は業界全体でもいえますが大きな課題となります。積極的に新しい発想でチャレンジできる人材が求められるでしょう。
大日本住友製薬は、あらゆる方法で最先端の技術を取り入れて研究開発活動に取り組み、優れた医薬品を継続的に創製することを目指しています。採用面接ではこうした社風にマッチするかが見極められるでしょう。
大日本住友製薬の選考プロセスは、書類選考→筆記試験→面接2回という流れが多く、研究開発など部署によっては小論文を書くよう指示があるようです。面接官は人事部、応募部署の社員、役員クラスが担当するようで、内定までの所要期間は数週間から1ヵ月程度です。
大日本住友製薬では「スタッフ職」「研究職・研究系スタッフ職」「開発職・開発系スタッフ職」「生産技術系スタッフ職」で募集を行っています。各部門でさらに詳細な職種を募集しており、それぞれ勤務地も異なりますので、コーポレートサイトのキャリア採用ページをよく確認するようにしましょう。また応募者に向けたメッセージや社員インタビューも掲載されてますので、熟読しておくようにしましょう。
大日本住友製薬の面接では一般的な質問がほとんどのようですが、研究職の面接では研究している専門領域に関することなども聞かれることがありますので、今まで行ってきた研究で最も苦労したことやどうやってそれを乗り越えたか、成果や研究に関する今後の見通しなどを伝えられるように準備しておきましょう。
またMR職に関してはコミュニケーション力を確認するような質問もあります。MRは医師などに正確に薬品のことを伝える、そして医師から副作用や患者の様子など詳しく聞き出すことによって、社内のデータに反映し今後の様々な対策に繋げていきます。正確な情報を「伝える」「聞き出す」ことや、多忙な医師と短時間でしっかり意思疎通ができるかといったところが重要となるので、こういったコミュニケーション力をこれまでの経験などを通しアピールできると良いでしょう。
大日本住友製薬の面接を受ける上では、中期経営計画を理解しておくことが不可欠です。主だった内容は以下のようなものがあります。
中期経営計画は、今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの戦略に合致する人材であることをアピールしましょう。
大日本住友製薬では治療薬のない病気、もしくは満足度の高い治療薬がない病気に対しても、積極的に新薬の開発をすることを目指しています。課題を明確にする力、計画を立てる力、新しいことを発想する力が求められます。前職の経験などから、解決する力や実行力で研究を続けてきたこと、成果などがあれば、具体的なデータやエピソードなどを積極的に紹介しましょう。
そして常に自らが学ぶ姿勢で意欲的に挑戦を続け、これまでに培ってきた高い専門性や、俯瞰的な視野で社内にも新しい風を送り込める人材であることをエピソードを交えながらアピールできると良いでしょう。
現状の問題や課題を把握し、これまで培ってきた経験と発想力をもって挑戦する姿勢。そして、最後までやり抜く力があることを印象づけたいところです。
大日本住友製薬の面接でよく聞かれる質問のひとつに、「なぜ大日本住友製薬か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるのか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」といった側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、大日本住友製薬という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●興和株式会社
●田辺三菱製薬株式会社
●塩野義製薬株式会社
このように大日本住友製薬の採用面接を受ける前には、中期経営計画に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「あらゆる方法で最先端の技術を取り入れて研究開発活動に取り組み、優れた医薬品を継続的に創製することを目指す」という社風を意識して、「現状の問題や課題を把握し、これまでに培ってきたものと新しい発想力で挑戦し、やり抜く力がある人材」だと印象づけられるよう、様々なエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
大日本住友製薬の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「あらゆる方法で最先端の技術を取り入れて研究開発活動に取り組み、優れた医薬品を継続的に創製することを目指す」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
●大日本住友製薬の中期経営計画を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
●競合他社についても研究し、「なぜ大日本住友製薬か」に対する答えを明確しておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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