2021年06月21日
個別指導学習塾「明光義塾」の運営と全国的な展開で知られる明光ネットワークジャパンへの転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われる他、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、共に働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策しましょう。
日本で初めて個別指導型の塾を開設した明光ネットワークジャパン。「個別指導による自立学習を通じて、創造力豊かで自立心に富んだ21世紀社会の人材を育成する」ことを教育理念に、「明光義塾」を全国フランチャイズチェーン展開し、成長してきました。現在では、学習塾だけでなくサッカースクールの運営やオンライン日本語・ビジネスマナー学習サービスの提供など、多角的な経営を行っています。
そんな明光ネットワークジャパンの口コミからは、人によって労働環境が大きく異なる現状が浮かび上がります。業務量は配属されるエリアや教室の状況などに左右され、休日出勤や残業の多さに疲弊する社員の声も聞かれます。在籍生徒数の増減もインセンティブに関わる評価制度なので、生徒への指導力とともに教室運営能力も必要とされるシビアな面も。
一方で、充実した福利厚生制度や、女性が働き続けやすい環境が整っている点を評価する声も上がります。さらに、「生徒の成績が上がったり成長が見られたりしたときに大きなやりがいを感じる」という内容の口コミも多く見受けられます。ときにシビアな仕事の中でも、それを乗り越えられるだけのやりがいを見出している人が多数いるようです。また、ひとつの教室につき社員は基本的には1人という運営体制のため、「自立自走するのが好きな人はとてもやりがいを感じられる」という口コミも。ものを教えることが好きな人や、仕事においてやりがいを重視する人、自律的に仕事を進めたい人には適した環境と言えるでしょう。
シビアな面もあるが、自律的に取り組むことで大きなやりがいを感じられる。こうした明光ネットワークジャパンの社風にその人が馴染めるかどうかは、採用側にとっても重要なポイントとなります。
口コミによると、明光ネットワークジャパンの選考プロセスは書類選考通過後、面接と筆記試験となっています。「面接は1回だった」という人もおり、面接回数は人によって異なるようです。「筆記試験が大学入試レベルの難易度だった」という口コミもあることから、十分な事前対策が必要です。また、内定まで1週間~1か月程度と、選考は比較的スピーディに進むことが多いようです。
現在、明光ネットワークジャパンでは教室運営マネージャー(教室長)職の中途採用を行っています。面接では人柄とともに教育に対する意識や意欲を問う傾向が見られます。事前にしっかりと対策して臨みましょう。面接内容の傾向についての詳細は次項をご覧ください。
「どのように生徒に教えたいですか?」といった、実際の仕事への意欲を問う質問のほか、「なぜ教育業界は必要なのか?」というように教育そのものに対する意識を探る質問が見受けられます。「中学・高校・大学、それぞれの進路選択の理由」を聞かれた人もおり、応募者の人柄とともに、教育に対する考え方の背景を知りたいという意図がうかがえます。学生時代の学業への取り組み方も含めて自己分析を行い、「教育とは自分にとって何なのか」「教育業界で自分が実現したいことは何か」を整理しておくと良いでしょう。こうした価値観の整理は、志望動機の補強にも役立ちます。
また、「営業はできますか?」と聞かれた人も。生徒の成績を上げる力だけでなく、教室運営能力も必要となる明光ネットワークジャパンでは、在籍生徒数を増やすための営業力も重視されるようです。営業経験がない場合でも、企業としての成長に貢献したいという思いや、そのために前向きに努力する意思を伝えられれば好印象です。
明光ネットワークジャパンの面接を受ける前に、その経営戦略を理解しておきましょう。
明光ネットワークジャパンコーポレートサイトより
教育を通じて創造力と自立心に富んだ人材の育成を教育理念とし、民間教育企業として顧客の自己実現を支援することを経営理念としている明光ネットワークジャパン。その教育理念・経営理念を具現化するための基本方針として「顧客・株主・社員の三位一体の繁栄」を掲げています。教育サービスを提供することで、顧客の利益のみならず、企業としての価値向上と社員の成長も目指します。
明光ネットワークジャパンコーポレートサイトより
このような基本方針のもとに設定された「2020年ビジョン」(上図)実現のため、新中期経営計画(2016年~2020年)が策定されています。これに基づいた中期経営戦略の項目は以下のとおりです。
①明光義塾事業の強化
②事業全般の収益力向上
③持続的成長を目的とした事業領域拡大
④人材育成
⑤企業価値の向上
少子化が進む中、主力である明光義塾事業においては他社との差別化に注力する方針です。より効果的な指導方法の開発・推進やICT技術の活用などといったサービス品質面、および教室運営戦略の両面から取り組みます。
その他、全般的な収益力向上を図りつつ、事業領域拡大にもチャレンジしていくとしています。また、企業としての成長を支える人材育成にも意欲的。ダイバーシティの推進とともに、研修制度の体系化やホスピタリティの徹底といった社員教育を通じて、サービス品質や企業価値の向上に繋げたいとしています。
明光ネットワークジャパンの経営戦略におけるキーワードは「人づくり/人材育成」です。ただ生徒の成績を上げるだけでなく、人材育成という視点をもって働き、自身も仕事を通じて成長しようとする人材であることが要求されます。採用面接に臨むにあたっては、この視点を忘れずに経営戦略(経営理念・教育理念・基本方針および新中期経営計画)をしっかりと理解し、自己分析に落とし込んでおくことが必要です。
明光ネットワークジャパンの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ明光ネットワークジャパンか」というものがあります。志望動機を問うことで面接官が知りたいのは「入社後に何がやりたいのか」「これまでのキャリアをどのように活かすつもりなのか」といったキャリアビジョン的な要素を含めた、入社への熱意です。「どれだけ企業研究をしてきたか」「どれくらい同社のことを理解しているか」も併せてアピールすることで、入社への意気込みや、今後の仕事への意欲を面接官に理解してもらえる可能性は高くなります。
業界理解や職種理解の枠を超えて、明光ネットワークジャパンという企業についてしっかりと理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、個別指導塾分野において競合する以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
明光ネットワークジャパンが目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのか、企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。明光ネットワークジャパンの場合、「人材育成という視点をもって働き、自身も仕事を通じて成長しようとする人材」だと印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかり考えながら面接対策をしておきましょう。
明光ネットワークジャパンの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
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