2021年06月21日
挙式に関する総合サービスや式場運営など、マルチなブライダル事業を展開するエスクリへの転職。採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取り組み方やこれまでの成果を具体的に問われるほか、「人柄」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として評価されるので事前にしっかり対策をして転職を成功させましょう。
挙式、披露宴におけるトータルサービス、多彩な様式の式場運営など、ブライダル業務に関するさまざまな事業を展開するエスクリ。2003年に設立された同社は、これまでの常識にとらわれない独自のウェディングスタイルを提供することで、競合との差別化を図り売上を伸ばしてきました。
同社の特徴としてあげられるのは、ハードに頼らない「人財力による新スタンダードの提案」にあります。かつて主流であった豪華なハウスウェディングのみでなく、クライアントの利便性と満足度を考えたレストランやゲストハウスでの挙式形態も取り扱うことで、信頼を高めることに成功しています。また、人気キャラクターとコラボレーションしたプランも人気を集めた要因のひとつといえるでしょう。
勤務している人の口コミからは「お客様に感謝された際は嬉しい」と、ブライダル業界ならではのやりがいを感じる声が聞かれます。「仕事を達成した分だけの報酬がある」といった明確な評価制度、また福利厚生や社内研修の充実度に満足する人も多く、さらに「意見の通りやすい職場」といった風通しの良い環境にもあるようです。
反面、「完全成果主義のため、理想と現実のギャップに戸惑いを感じる」との意見も見られます。「顧客のためではなく、案件を獲得した数字だけの結果重視」「華やかな世界の裏を見ることになる」など、「お客様第一」を考えていては仕事にならないといった側面も。ワークバランスに関しても「土日は出勤が当然」「休日は多くとも、多忙ゆえ消化できない」「離職率が非常に高く、慢性的な人手不足」といった声もあがっています。将来性においても「少子化やナシ婚(披露宴などをおこなわない)の増加で今後が不安」との口コミが見られました。このようなマイナス面も理解した上で応募するとよいでしょう。
社名であるエスクリは「STAFF CREATE」から名付けられています。人を大切に、顧客の期待に応えることを掲げる同社は、「人財・出店・ワンストップサービス」の3項目を戦略としています。以上のことから「時代の変化に対応する能力があること」「クライアントにとって最適なサービスを思考できること」を心がけた人財を求めているといえます。
エスクリのコーポレートサイト 企業情報 社名の由来サイトより
次に、同社の選考プロセスを見ていきましょう。
口コミサイトによると、書類選考後に1〜2回の面接を経て採用となります(3回面接を受けたという意見も)。1次と2次の間に、SPI検査があったという声も見受けられました。面接官は、1次は現場社員・人事担当がおこない、2次は人事担当・部長・役員が担当します。最終面接では社長から直接面接されたという人も散見されます。選考期間は1週間〜1ヶ月程度となるようです。
転職サイトの情報では、現在の募集職種は「ブライダルマネージャー候補」となります。応募資格や勤務地、待遇などは、サイトをすみずみまで閲覧してよく確認しておきましょう。
コーポレートサイトには、社員インタビューや、「研修・人事・表彰」の各制度や、福利厚生、ワークライフバランスなども掲載されているので、目を通して会社の雰囲気をつかんでおくことも必要となります。
穏やかな雰囲気の中、面接というよりは「対話形式」で進むという声が聞かれました。圧迫されるような空気や突飛な質問もないという意見が多数を占めています。
実際に面接を受けた人の口コミでは、「やる気」「愛嬌」「コミュニケーション能力」という語句が多く見られ、これはどのような接客業でも必要なことですが、ブライダル業界においては特に重要な項目になります。顧客の未来を真剣に考え、なおかつ安心と信頼を与えられる人物が必要とされるため、そうした能力を持ち合わせているかを見極められています。
そのほか、「自分がどういう人間であるか」「仕事をしながらどのような成長をしていけるか」といった質問もされますので、それらに対した回答をしっかりと用意しておくことも必須です。中には、「ウェディングドレスを、面接官を顧客に見立て接客」という課題を出された人もいます。そういった実務的な要素も含まれた面接であることを想定し、準備と対策をしていきましょう。
エスクリの面接を受けるにあたっては、同社が提唱する「中期経営方針」ならびに、未来へ向けての戦略を理解する必要があります。この項では、どのような経営方針かを知るとともに、自己分析への落とし込み方を紹介していきます。
同社の事業は大きく分けて「ブライダル」と「建築不動産」の2つに分類されます。「2020年3月期通期決算説明資料」によると、ブライダル・建築不動産ともに減益となっています。これは新型コロナウイルス感染拡大により、多数の挙式が延期されたことによるもので、その影響が大きく見て取れます。
とはいえ、今後の取り組みは計画通りに進む予定であり、新たなブライダル施設を国内のみでなく国外にも展開。さらに既存施設のリニューアルをはかり、事業の安定化を狙います。
エスクリのコーポレートサイト IR情報 決算説明資料より
次に、戦略のひとつとして「既存の人気キャラクター」とタイアップし、顧客の満足度向上を目指すとしています。これは前期に引き続きおこなっていくもので、競合他社との差別化をはかる独自の戦略として、同社の大きな魅力ともいえるでしょう。
そのほかの戦略としては、「社風への理解」で述べたように「人財・出店・ワンストップサービス」を重視し(詳細はコーポレートサイト参照)、他社では提供できないような安定したビジネスモデルの確立を掲げています。
エスクリのコーポレートサイト IR情報 決算説明資料より
さらに、会員制の人間ドックをおこなう「東京国際クリニック」と提携し、中国など富裕層へ向けた先進医療を提供することにより、同社の認知度を高めてブライダル業へつなげることを目指しています。
これらと合わせ、「レディ・ファースト戦略」を取り、職場環境の改善を推し進め女性社員の活躍の場を広げるなど、さまざまな戦略を掲げ実績をあげています。
エスクリのコーポレートサイト IR情報 決算説明資料より
今後、新型コロナウイルスの感染が、国内外の事業にどのような影響をおよぼすかは不明です。しかし、いかなる状況においても、しっかりとした対策を取り続けることが重要事項であることは間違いありません。上述の中期方針や戦略を理解した上で、「顧客の安全と幸福を一番に考えて業務にあたることができる」。そのような人財が求められていることを理解した上で面接に臨みましょう。
エスクリの面接では、「なぜ当社を選んだのか」という質問をされます。これは面接官が「入社後に当社で何をできるか」「今までの経歴が当社にどのようなプラスをもたらすか」を探る一方、本質では「当社について本当に理解しているか」を見極められているといえます。
業界や職種の理解だけではなく、エスクリという企業の経営理念や中期経営方針、今後の戦略について把握した上で、競合として比較される他社についても考察していきましょう。一例として以下の企業をピックアップしますので、研究の参考にしてください。
エスクリの経営方針や今後の戦略を理解することで、同社の求めている人物像が分かってきたのではないでしょうか。面接の場では「時代の変化に対応し、顧客の期待を超える」という経営理念を意識し、同社が求める「最高のサービスを提供できる能力を持ち合わせた人財」だと印象づけられるようなエピソードを用意しておくとよいでしょう。
以下に、面接の経験者が実際に聞かれた内容を紹介していきます。このような質問を受けた場合、「どう回答するのが良いのか?」「仕事へのやる気を見せるには何が必要か?」など、さまざまなシミュレーションを繰り返し、落ち着いて面接に臨みましょう。
エスクリの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
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