2021年06月21日
幅広い業種の企業をクライアントとして経営コンサルティングをおこなう船井総合研究所への転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、「人となり」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめ転職を成功させましょう。
2020年3月に創業50周年を迎えた船井総合研究所(以下、船井総研)。船井総研グループの中核企業として経営コンサルティングをおこなう同社は、BtoCビジネスからBtoBビジネスまで幅広い業種の企業をクライアントに持ち、コンサルティング実績は年間5000社以上。業界・業種に特化した多数の専門コンサルタントを擁し、企業の課題解決や成長に向けた専門性の高いコンサルティングを強みに事業展開しています。
そんな船井総研の口コミから見えてくるのは、営業力と成果を重視する企業風土です。「コンサルタントとは言え、営業力が強くないとやっていくのは難しい」「営業の数字(売上)が良ければすぐに昇格できる、分かりやすい評価制度」「男性も女性も関係なく、数字によって評価されるため不公平感は少ない」といった声が聞かれます。高い営業力が要求されるものの、実力次第で昇進が可能となる制度に満足する社員は多いよう。しかし、クライアントとする業界・業種が定まるまでは休日出勤が多くなったり、仕事優先のライフスタイルを余儀なくされたりするなど、営業力の基盤を築き上げる過程はシビアな様子。「自分の得意なテーマ(業種や手法)があり、その業界に精通している方が適している会社」という口コミも見受けられ、船井総研で中途入社者として成果を挙げるためには、自分の「売り」をしっかりと把握しておくことが重要です。
また、「(船井総研に向いているのは)自分のクライアント先の業績があがることに喜びを感じられる人か、同業種の多くの会社を見て業績が上がっている要因を法則化することが好きな人のどちらか」という意見も。課題解決や経営支援を通じてクライアンの成功に貢献することにやりがいを感じる人が多数いることや、分析的な思考を好む人に適した環境でもあることがうかがえます。「営業から業務の消化までをチーム単位で行う」「スターコンサルタントが稼ぐというよりは、チーム・部でしっかり稼ぐといった雰囲気」という声も聞かれるため、分析能力や顧客への提案力とともにコミュニケーション能力が求められます。
こうした、営業力とコミュニケーション能力とのバランスを重視する社風にフィットし、その中で自分の専門性を活かして成果を挙げられる人物であるかどうかを面接では見極められます。自分のこれまでのキャリアの中から自分の強みをしっかりと洗い出し、今後のビジョンと併せて提示できるよう対策をおこなう必要があるでしょう。
船井総研の選考プロセスは、エントリー枠ごとに異なります。経験者・有資格者向けの「部門別採用」では、書類選考通過後、2回の面接があります。未経験者・第二新卒向けの「ポジションマッチ採用」の場合、書類選考通過後、採用セミナーや部門面談を挟み、2回の面接となっています。どのエントリー枠でも、1次面接は部門責任者、2次面接では役員が面接官となります。また、条件交渉は最終面接通過後となるため、面接では人柄やスキルなどの自己PRに専念するとよいでしょう。
2020年3月現在、船井総研ではポジションマッチ採用のほか、部門別採用ではコンサルタントやマーケターなどの職種で中途採用をおこなっています。コーポレートサイトの採用情報ページには、募集要項はもちろん、「船井総研を知る」「人を知る」「事業を知る」といった企業理解・業種理解のためのコンテンツが充実しています。綿密な企業分析をおこなう一助として、ぜひじっくり目を通してみてください。
実際の面接では、船井総研で成果を挙げるための素地や実務能力を見極めようとする傾向が見られます。
「何を仕事の目標として働きたいか」「当社でどのようなコンサルティングビジネスをおこなうか?」など、入社後の仕事への取り組み方やビジョンに関する質問が多く見受けられます。過去の経歴よりも未来を重視する船井総研の面接で問われるのは、「将来を描く力」です。自己分析を徹底した上で、船井総研の社風および戦略に照らし合わせ、「船井総研で築きたい自分のキャリアビジョン」を明確にしておくことが有効です。
「あなたなら月20万円のコンサルフィーがかかる月次訪問で何をしますか?」と、船井総研の特色とも言える月次支援を例に挙げた実践的な質問をされた人も。入社すれば即戦力としての働きを期待される中途採用においては、適切かつ合理的なアプローチで成果を出せる能力があるかどうかは重要なポイントです。入社後のビジョンを実現するための具体的な提案ができるよう準備をしておきましょう。また、船井総研の戦略を自分ならどのように実務面へと展開するか、面接対策の一環として具体策を練ってみるとよいでしょう。
面接に臨む前に必ずおさえておきたいのが、船井総研グループの中期経営計画です。グループ中核企業である船井総研は、船井総研ホールディングスの策定した中期経営計画に沿った経営をおこなっています。
船井総研 「中期経営計画(2020-2022)」資料より
IT系・戦略系・外資系・シンクタンク系と、コンサルティングファームの住み分けがある中で、独立系コンサルティングファームとして中小企業の経営支援に強みを持つ船井総研。これまでの中小企業をターゲットとした専門性の高いコンサルティング事業を追求しつつも、今後はコンサルティング内容とクライアントの企業規模の両面から事業範囲を広げていく方針です。中小企業の生産性向上を目指したデジタルトランスフォーメーションの推進を支援するとともに、グループ企業との連携力を活かし、コンサルティング対象とする企業規模を中堅クラスへと拡大していく考えです。
この方針に沿って、船井総研では、デジタル技術を活用して顧客との接点の拡大や手法のブラッシュアップに注力していきます。月次支援のプラットフォームをデジタル化し、会員向けサービスにもチャットや動画を取り入れるなど、サービスにおけるデジタルシフトを推進します。コンサルティング内容もデジタル化支援に重点を置く姿勢です。
船井総研 「中期経営計画(2020-2022)」資料より
こうした取り組みにより、2022年には船井総研グループとして売上高370億円、経営コンサルティング部門(船井総研)としては売上高270億円の達成を見込みます。
また、船井総研グループでは、創業50周年を機に、「未来に向けた新たなコアバリューの創発」をともに推進できるような人材の採用と育成に力を入れています。中途採用においても、自分の能力をフレキシブルに活かして成果へと繋げられる人材が求められていると言えます。これまでのキャリアの中で、前もって設定したビジョンの達成に向けて業務に取り組んだ経験や、周囲との協働により目標を達成した経験があれば、積極的にアピールしたいところです。
面接では「なぜ船井総研か」という質問に対する説得力ある回答が求められます。志望動機を問うことで面接官は「どれだけ正確に当社を理解しているか」「当社の戦略や方針を理解した上で自分なりのビジョンを描き、実行できる人物なのか」を見極めようとしています。
自分の専門分野やスキルのアピールだけでなく、船井総研のグループ戦略とその方向性についてしっかりと理解した上での自己PRが必要となります。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も必ずおこないましょう。「数あるコンサルティングファームの中でもなぜ船井総研なのか」という視点から論理的かつ誠実なアピールができれば、顧客から信頼を得られる人物であるという印象を与えることも期待できます。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●株式会社タナベ経営
●株式会社日本M&Aセンター
●日本経営システム株式会社
船井総合研究所が目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。船井総合研究所の場合、グループ中期経営計画を理解した上で、未来志向で業務に取り組む姿勢が重視されます。
「営業力とコミュニケーション能力とのバランスを重視する社風」を意識して、「描いたビジョンの実現に向け、自分の能力をフレキシブルに活かして成果へと繋げられる人材」と印象づけられるようなエピソードを用意し、質疑応答の流れに応じて披露できるようにしておきましょう。
以下に面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、面接対策としてシミュレーションをしてみてください。
船井総合研究所の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「営業力とコミュニケーション能力とのバランスを重視する社風」を理解し、それに合致した行動をとれる人材であることをアピールする。
●船井総研グループの中期経営計画を理解して、これに沿った自己分析を行い、自己PRへとつなげる。
●競合他社についての理解を深め、「なぜ船井総研なのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと要点をまとめ、面接当日は自分の言葉で伝えられる準備をしておきましょう。
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