2021年06月21日
バッグを主軸に多角的に自社ブランドを展開するサマンサタバサジャパンリミテッドへの転職。採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取り組み方やこれまでの成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策しましょう。
20代女性を主なターゲットとしたバッグビジネスを原点に急成長を続ける、サマンサタバサジャパンリミテッド(以下、サマンサタバサ)。ジュエリーやアパレルの他にも、ファッションとスイーツの融合という新コンセプトを掲げた「サマンサタバサスイーツ」を展開。さらに今までの同社のブランドイメージを一新する「ゴルフライン」を打ち出しました。同時に他ブランドでもスポーティーなテイストに馴染む商品が続々と登場し、人気を博しています。
2019年には25周年の記念事業として「コスメ事業」をスタート。同時に原点であるバッグビジネスにおいては、これを機に大きくリブランディングを行い、新規ビジネスのみならず、より幅広い客層を取り込むブランドになりました。
口コミを見ると、業務・労働環境面においては、拘束時間が長いといった声が散見されました。終業時間後のミーティングや休日の勉強会・テストは労働時間に反映されない場合があるようです。また繁忙期と棚卸が重なった日は休憩時間が取れず、オープンから閉店まで店頭に立ち続けることもあったという口コミも見られました。そのため労働環境に不満を感じている社員は少なくないようです。
一方で女性中心の企業のため、社内託児所や産休・育休への理解や待遇があるなど女性が働きやすい環境が整っています。女性の役職者も多く、キャリア志向の女性にとってはチャンスの多い会社です。さらに成功したら素直に喜び合い失敗してもフォローし合う風土は、社員同士の風通しの良さに繋がっているようです。
そんな同社のキャリア採用では「時代やニーズと共に移り変わる”かわいい”を、サマンサらしい付加価値を加えプロダクト化する」社風に馴染む人物かを見極められます。
同社の採用面接は、書類選考→一次面接→(二次面接)→最終面接の流れで行われます。採用窓口は店舗スタッフと本社スタッフに分かれ、選考プロセスは応募職種によって若干異なります。
店舗スタッフの場合は、書類選考の後、採用予定店舗で面接がおこなわれます。エリア部長と店長が面接にあたりますが、対面での質疑応答スタイルではなく、実際に店頭に立ちお客様への販売の様子を見るような選考がおこなわれるケースもあるようです。
本社スタッフは基本的には新卒のみの採用となりますが、欠員が出た時は該当ポジションに求人がかかります。選考は集団面接形式でおこなわれますが、「1回あたり12名の応募者が部屋に呼ばれ順に自己紹介をするようなスタイルだった」いう口コミがみられました。そのため志望動機や自己PRは、面接官に響く内容を作り上げておくことが重要です。
『明るく元気、大きな声で、笑顔を絶やさない』という接客三原則を掲げるサマンサタバサ。そのためキャリア選考では、この接客三原則を店頭で発揮できる人材かどうかが見極められます。面接の時は溌剌と元気に受け答えができるよう、心がけましょう。
また面接の場では、同社のブランドに合う服装・髪型・メイクをした人が多かったという口コミが目立ちました。採用後、店頭に立つビジョンを面接官の印象に残せるよう、雰囲気作りにも留意しておくことをオススメします。
面接では、「お店を見てどう感じたのか」「どうしたら良いか」など店舗に関する質問を多くの応募者がされたようです。実店舗に足を運ぶことはもちろん、店舗見学を通じて感じたことや疑問、意見などを自分の言葉で伝えられるよう、まとめておきましょう。
さらに世界での事業の伸展を目指している同社では、「海外で成功する上で何が必要なのか」「自分はそこで何ができるのか」など、グローバル視点の意見や考えも述べられるよう準備しておくとなお良いでしょう。
サマンサタバサの面接を受ける上では、決算説明会資料を読み込んでおくことが不可欠です。2020年4月時点の最新版である決算説明会資料(2019年10月)を熟読し、展望とアクションプランへの理解を深めておくようにしましょう。
サマンサタバサジャパンリミテッドのサイトより
同社のコーポレートサイトでは「世界ブランド」になることを大々的に掲げています。今回の経営戦略では、その方向性をさらに明確化し、各戦略の骨子に落とし込んでいます。海外戦略として、従来とは異なるメンズライクなファッションや、新エンブレムを使ったシリーズなど海外向けのデザインを取り入れ、新しいマーケット領域の拡充を進めています。またグローバル展開によって店舗数を増やし、同社の課題でもあった経年在庫の積極的な削減を目指します。
そんな海外事業に重点を置く同社では、世界に発信できる豊かな感性を持つ、熱意と勢いのある人材を求めていることがうかがえます。海外事業の経験がある人は、そのキャリアをアピールしましょう。またグローバル領域での経験がなくても、サマンサタバサの世界ブランドへの熱意に共感している旨を、自分なりの言葉で伝えましょう。そうすることで他の応募者と一線を画した印象を面接官に残すことができるでしょう。
サマンサタバサの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ当社なのか」というものがあります。面接ではこの質問を通して「サマンサのブランドイメージを体現化できる人材なのか」「接客を通して感じたことや思いを、アウトプットし顧客に還元できる人材なのか」を見極められます。そのため、競合しやすい他社についても研究し「なぜ当社なのか」という問いに対し、明確な回答を準備しておきましょう。
業界や職種について理解することはもちろん、他社の接客スタイルや店舗・販売員の雰囲気、店づくりとの違いを研究し、理解しておくことは不可欠です。具体的には以下のような企業について調べ、それぞれの違いと良さを把握しておくことをオススメします。
●タペストリー・ジャパン合同会社
●フルラ ジャパン株式会社
●トリーバーチ・ジャパン株式会社
サマンサタバサの採用面接を受ける前には、「経営戦略」に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「時代やニーズと共に移り変わる”かわいい”を、サマンサらしい付加価値を加えプロダクト化する」という社風をふまえ、グローバル展開に向け、熱意を持った勢いのある人材であると印象づけられるよう、あらかじめ準備しておくことをオススメします。
下記は実際に聞かれた質問です。同社の面接では店舗についてや採用後のビジョンを問う質問が中心ですが、これらの質問を参考に、面接の場をイメージしながら面接対策をおこないましょう。
サマンサタバサの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の4つです。特に同社の展望であるグローバル展開については、コーポレートサイトを熟読しその熱意とビジョンについての見識を深めておきましょう。
●「時代やニーズと共に移り変わる”かわいい”を、サマンサらしい付加価値を加えプロダクト化する」という社風を理解して、これに合致した人材であるとアピールする。
●「経営戦略」を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
●グローバル展開に向けた同社のビジョンと、同じベクトルの思考・行動ができる人材であるとアピールできる材料を用意しておく。
●競合他社とのブランドや接客方針の違いを明確にし、「なぜサマンサタバサか」に対する答えを準備しておく。
これらについて事前にしっかり準備しておくことにより、面接官に採用したくなる人材であることを存分にアピールできるでしょう。そして面接当日は同社のブランドイメージや雰囲気を意識しながら、笑顔・元気を意識して面接に臨みましょう。
この記事の執筆者