0 編集部が注目した重点ポイント
①通期利益予想を230億円に上方修正する
2026年3月期の通期業績予想において、全ての利益項目を上方修正しました。特に経常利益は前回予想から30億円増の230億円を見込んでおり、完成工事総利益率の改善が収益を大きく押し上げています。転職者にとっても、収益基盤が強化されている点は大きな魅力です。
②新中期経営計画で還元方針を大幅に強化する
2026年3月期から始動した新中期経営計画において、配当方針をDOE(自己資本配当率)4.0%目標へと引き上げました。年間50億円規模の自己株式取得も決議されており、資本効率の向上と成長投資の両立を目指す構造的変化が進んでいます。財務基盤の安定性は長期的なキャリア形成を支える要素となります。
③産業空調のグローバル需要を確実に取り込む
半導体関連やデータセンター、自動車メーカーによる投資が堅調に推移しており、海外の受注工事高は前年同期比28.4%増と大幅に伸長しています。特に欧州での大型案件受注など、グローバル規模でのエンジニアリング案件が増加しており、専門人材の活躍フィールドが急速に拡大しています。
1 連結業績ハイライト
出典:株式会社大気社 2026年3月期 第3四半期(2025年度) 決算説明資料 P.4
売上高
2,022億円
前年比 +9.5%
営業利益
153億円
前年比 +54.4%
経常利益
165億円
前年比 +45.2%
純利益
110億円
前年比 +35.5%
第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比9.5%増、経常利益が同45.2%増と大幅な増益を達成しました。国内・海外ともに設備投資需要が堅調であり、特に完成工事総利益率が18.8%(前年同期は15.1%)へと大きく改善したことが利益成長を牽引しています。
通期予想に対する進捗率は、売上高で70.5%、経常利益で71.7%となっており、業績は概ね順調に推移しています。通期利益予想の上方修正も発表されており、年度末に向けてさらなる実績の積み上げが期待される状況です。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:株式会社大気社 2026年3月期 第3四半期(2025年度) 決算説明資料 P.16
環境システム事業
【事業内容】 オフィスビルや工場の空調設備の設計・施工管理を担当。特に高い清浄度が求められる半導体・医薬工場のクリーンルームに強み。
【業績推移】 完成工事高 1,295億円(前年同期比+13.3%)、セグメント利益 136億円(同+49.2億円増)。
【注目ポイント】 半導体関連やデータセンター投資の継続により、産業空調分野が過去最高の収益性を見せています。都市圏の再開発案件も堅調で、高度な空調制御技術を持つエンジニアへの需要が非常に高い状況です。
塗装システム事業
【事業内容】 自動車メーカーのボディ塗装ラインの設計・施工。環境負荷低減や省エネを実現する最新鋭の塗装プラントを提供。
【業績推移】 完成工事高 726億円(前年同期比+3.2%)、セグメント利益 23億円(同+7.7億円増)。
【注目ポイント】 欧州での大型プロジェクト受注により、海外比率が77.3%に上昇。グローバルでの案件マネジメント体制が強化されており、海外拠点のエンジニアと連携したダイナミックな開発に関わるチャンスがあります。
地域別分析(日本・海外)
【事業内容】 国内外の各拠点におけるエンジニアリングサービスの提供。
【注目ポイント】 国内では再開発需要、海外ではインドや欧州の成長が目立ちます。全地域で網羅的に受注を確保しており、地域ごとの景気変動リスクを分散しながら安定した成長を続けています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:株式会社大気社 2026年3月期 第3四半期(2025年度) 決算説明資料 P.29
今後は、半導体やデータセンター市場の拡大を捉え、得意とする産業空調分野でのマーケットシェア拡大を加速させます。2026年3月期からは新中期経営計画に基づき、DOE4.0%目標などの積極的な還元策を実施することで、投資家からの期待にも応える体制を整えています。
採用面では、国内外の大型プロジェクトを統括できる「マネジメントスキル」を持つ人材への期待が高まっています。利益率の改善が示している通り、コスト管理と品質管理を両立させる高度なプロフェッショナル人材の確保が、持続的成長の鍵となるでしょう。
4 求職者へのアドバイス
「産業空調」や「クリーンルーム」といった高い技術力が要求される領域で、利益率の改善を伴う確かな成長を実現している点が同社の強みです。「グローバルな舞台で、社会インフラを支える最先端の空調エンジニアリングに携わりたい」という軸は、同社の現在の戦略と非常に合致しており、高い評価に繋がりやすいでしょう。
・「新中期経営計画における産業空調分野の拡大において、中途入社者にはどのような専門性やリーダーシップを期待していますか?」
・「海外案件の比率が高まる中で、現地の協力会社との連携やマネジメントにおける同社独自の強みや課題について教えていただけますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
海外で活躍したい人は良い職場になる
建物が出来上がっていく様を見ることが出来、それに携われるというのは非常に良い。海外に行くことも多くなるので、海外で活躍したい人は良い職場になると思う。でも、人としゃべるのが好きって人にはいい仕事だと思う。
(20代前半・プラント施工管理・男性) [キャリコネの口コミを読む]仕事とプライベートを分けたい人には向かない
役員と従業員の距離は近い。飲み会やイベントも多いため、仕事とプライベートを分けたい人には向かないもしれない。
(20代前半・プラント施工管理・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社大気社 2026年3月期 第3四半期(2025年度) 決算説明資料
- 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)



上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。