2021年06月21日
会計や人事労務、税務関連のクラウドサービスを主に手がけ、近年成長を続けるITベンチャー、freeeへの転職。中途採用面接では、これまでの仕事内容や成果、今後のキャリアビジョンを具体的に問われるほか、「人となり」も評価されます。事前対策をしっかりして自分を出し切り、転職を成功させましょう。
同社は2012年に設立された、比較的新しい会社です。提供しているサービスには主に「会計フリー」「人事労務フリー」「申告フリー」といったクラウドサービスや、「会社設立フリー」などの書類作成サービスなどがあり、法人・個人を問わずビジネスを縁の下から支えるシステムをリリースしています。
そんな同社は近年大きな成長を続けています。売上高と売上総利益はともに右肩上がりで、2021年6月期の売上高も前年同期比51.3%のプラスとなっています。コロナ禍においても、その影響をほとんど受けず普遍的な需要を獲得しているサービス内容は、同社の大きな強みでしょう。
freee コーポレートサイトより
同社はベンチャーではありますが、すでにある程度風土が醸成されているようです。設立者がGoogle出身であることから、やや組織文化が強い同社。口コミを見ると「業界未経験であればfreeeで力を付けるといいと思う」といった意見がある反面、「これから成長したい人はもっと小さなベンチャーに行った方がよい」というアドバイスもあります。
「ベンチャーでありながら組織文化が根づく中で、サービスの売上成長をさらに伸ばせるよう尽力する」。採用面接では、応募者がこのような社風にフィットするかどうかを見極められます。
同社では2021年4月現在、エンジニアやマネージャー、セールス、マーケティング、経営企画など、多種多様な職種の中途採用を募集しています。さらに、各セクションの中でも募集職種は細かく分かれているので、自身の専門性を活かせる職種があるか事前にチェックし、希望と合致するものに応募しましょう。
採用ページから応募した後は、2~3回の面接を経て内定となります。応募から約1週間で内定が出た人もいることから、選考はスピーディーに進むようです。面接当日になって慌てないよう、計画的に対策を練っておくことをおすすめします。
同社では中途採用ページのほか、「採用ブログ」や採用情報に関するFacebookページを公開しています。事務的な内容だけでなく、同社の雰囲気や実際の社員の声も知ることができるので、ぜひチェックしてみてください。
同社は急成長を続けていることから、さらにこの成長へ貢献できる、スキルの高い人材を求めていると考えられます。面接においても、実際に「あなただけの工夫をした仕事を教えてください」などと聞かれた人がおり、いかに効率良く成果を上げられるかを見る傾向があるようです。同社の面接では、人柄や真面目さはもちろんのこと、要領の良さや会社への貢献度の高さなどもアピールできるとよいでしょう。
また、同社はITベンチャー企業でありつつ、組織的な意識もあわせ持つという風土があります。社員の口コミによると、この部分でミスマッチが生じ離職してしまう人も少なくないようです。納得した上で入社するためにも、面接の場で社風や勤務形態、評価制度などについて質問し、疑問を解消しておくことも重要です。
freeeの面接を受けるにあたっては、同社のミッションを理解しておくことが必要です。同社では「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに掲げ、大企業ではなく、中小企業や個人事業主をターゲットとしてサービスを展開しています。
これは同社のCEOである佐々木大輔氏をはじめとした社員たちが、「スモールビジネスはスピード感をもってアイデアを具現化でき、イノベーションを起こすと同時に、大企業を刺激して新たなムーブメントを起こせる存在である」ととらえ、そこに大きな可能性を見出しているためです。
また、同社はスモールビジネス向けであることに加え、クラウド型の統合型会計ソフトを提供することで、他社にはないユニークなポジションを確保しています。
freee コーポレートサイトより
選考においては、「スモールビジネス向けである」という同社の特異性をよく理解し、経歴の洗い出しや自己PRに生かしましょう。
面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜfreeeなのか」というものがあります。面接官はこの質問を通して、「IT業界に向いているか」「それまでの経験を同社で生かせるのか」といった点はもちろん、「本当に同社の特色を理解しているのか」ということを見極めます。
業界や職種の枠を超えてfreeeという企業について理解するためには、競合となりやすい企業やサービスについても調べておく必要があります。他社との違いを明らかにした上で、「なぜfreeeなのか」について、説得力のある答えを用意しておきましょう。例として、以下のような企業、その代表的なサービスやソフトと、freeeとの違いを調べてみてください。
株式会社マネーフォワード
弥生株式会社
株式会社オービックビジネスコンサルタント
freeeの社風や目指している方向性を理解することで、同社がどのような人材を求めているのか分かってきたのではないでしょうか。
同社の採用面接を受ける際には、「ベンチャーでありながら組織文化が根づく中で、サービスの売上成長をさらに伸ばせるよう尽力する」という社風を意識して、「スモールビジネス向けサービスについてよく理解し、発展させることができる
人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
freee株式会社の面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)
freeeの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、次の3点です。
「ベンチャーでありながら組織文化が根づく中で、サービスの売上成長をさらに伸ばせるよう尽力する」という社風の中で、「スモールビジネス向けサービスについてよく理解し、発展させることができる」人材であることをアピールできるよう具体的なエピソードを用意する。
freeeのミッションを理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
競合他社についても研究し、「なぜfreeeなのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについて面接の前によく考えを深めておき、面接当日は自身の経験や能力、同社で成し遂げたいことなどをアピールしましょう。
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