2021年06月21日
教育サービスを提供するZ会ホールディングス傘下で、学習塾を中心としたスクール事業を担う栄光への転職。中途採用面接では、これまでの仕事内容や成果、今後のキャリアビジョンを具体的に問われるほか、「人となり」も評価されます。事前対策をしっかりして自分を出し切り、転職を成功させましょう。
中学・高校受験指導をおこなう進学塾「栄光ゼミナール」や個別指導学習塾「栄光の個別ビザビ」などを展開する栄光ゼミナール。直営学習塾において日本最大規模を誇る同社ですが、なかでも「栄光ゼミナール」は、首都圏を中心に約330教室を展開する同社の主力ブランドです。2015年には、現・Z会ホールディングスによる完全子会社化を受け、Z会グループの一員となりました。
「最高の教育で、未来をひらく。」というグループ理念のもと、「学ぶ力が未来を創る。」を指導方針に掲げる同社には、教育に熱い人材が集まっています。口コミに非常に多く寄せられているのは、「子どもの成長を身近で見られることがなによりのやりがい」といった、子どもの成長に寄り添うことへの喜びの声です。また、子どもに教えることを通じて自分自身の成長を感じている人も多く見られます。
職場の雰囲気は、のんびりした雰囲気のところもあれば、体育会的な雰囲気のところもあるなど、校舎によって違うようです。また、「学生の学校時間外が主な労働時間なので、通常のサラリーマンとは違ったスケジューリングとなる」「講習期間は勤務時間が不規則になりやすく、勤務時間もかなり長くなる」「ブランドによっては休日出勤もある」といった口コミが散見されました。
教育者としての高い志と誇りを持って、子どもたちの成長に寄り添っていく。面接ではこのような社風にフィットし、同社の教育事業を担える人材であるかを見極められます。
同社の中途採用には「本部職」と「教室職」があります。「本部職」とは、教室現場が安心して業務に取り組めるよう教室の外からサポートする業務です。「教室職」は、教室現場で生徒や保護者と直接向き合う業務であり、現在「栄光ゼミナール」「栄光の個別ビザビ」「大学受験ナビオ」「栄光サイエンスラボ」などで総合職(教室マネジメント候補)を募集しています。応募はコーポレートサイトに設けられた中途採用ページからおこなってください。
面接フローに関する公式情報はありませんが、適性検査・個別面接(複数回)・筆記試験という内容で構成されているようです。新型コロナウイルス感染症対策としてオンライン面接が取り入れられる可能性も視野に入れて対策をおこなうとよいでしょう。
一般的な質問を中心に進められ、特に「志望動機」は時間をかけて聞かれる傾向にあります。「なぜ転職するのか?」「なぜ教育なのか?」「なぜ当社なのか?」といった質問に対する回答を自分の言葉で用意しておくと良いでしょう。「なぜ当社なのか?」という質問への対策は、後述する「他社研究」も参考にしてみてください。
また、「教育業界において栄光が提供できる価値は?」「どういう教育をしたいか?」といったように、価値提供について踏み込んだ回答を求められる場合があります。思い描いている教育観をしっかりと示せるよう、自分にしかないエピソードなども用意しておきたいところです。
教室職の場合には、生徒や保護者と直接関わることになるため、コミュニケーション力が見極められます。正しい敬語で、明るくハキハキとした対応を心がけましょう。
採用面接を受けるにあたっては、企業が目指す方向性について理解し、それに対して自分がどう貢献できるのかを考えることが重要です。ここでは、同社の成長戦略を見ていきましょう。
同社では既存事業である「学習塾」を中心とするサービスの一層の充実に向け、「顧客層の多様化」「事業領域の拡大」「グローバル展開」「公民連携の推進」という4つの成長戦略を示しています。
民間総合教育ブランドを目指して、教育の新しいフィールドへのチャレンジを続ける同社。それに向け、幼児からシニアまで人生のあらゆるステージに最適な教育サービスを提供していく「顧客層の多様化」や、学習塾の境界を超えた「事業領域の拡大」を推進していく方針です。広く多様な学びのニーズに応えるべく、これまでに「栄光サイエンスラボ」や「栄光ロボットアカデミー」を開始してきました。また、海外においても同社の教育サービスを提供するなど、「グローバル展開」を進めています。さらに、学習支援、人材派遣、教職員研修などを通じ、同社が培ってきたノウハウを公教育に提供して「公民連携」を図っていく考えです。
これらの戦略から見えてくる同社の方向性を理解し、それを踏まえた上で自己分析をおこなって自己PRにつなげましょう。
栄光 コーポレートサイトより
面接では、「なぜ栄光か」という質問に説得力のある回答をする必要があります。この質問には、「応募者がどんな仕事をしたいのか」「それがここで実現できるのか」を確かめる目的に加え、応募者がしっかりと企業研究した上で応募しているかを確認する意図があります。その業界や職種の魅力だけでなく、栄光でしか実現できないことを見つけ出し、訴求することが大切です。
以下のような企業についても研究をおこなった上で、自分の言葉で具体的に語れるようにしておきましょう。
株式会社ナガセ
株式会社ベネッセコーポレーション
株式会社早稲田アカデミー
株式会社東京個別指導学院
ここまでの企業研究を通じて、同社が求める人材像が具体化してきたのではないでしょうか。
同社の採用面接を受ける際には、「教育者としての高い志と誇りを持って、社会の革新と発展に貢献できる人材の育成に尽くす」というビジョンを理解した上で、「子どもたちの成長に寄り添える人材」であると印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
以下に、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策の総仕上げをおこなってください。
株式会社栄光の面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)
栄光の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
「教育者としての高い志と誇りを持って、社会の革新と発展に貢献できる人材の育成に尽くす」というビジョンを理解した上で、「子どもたちの成長に寄り添える人材」であると印象づけられるよう、オリジナルなエピソードを用意しておく。
4つの成長戦略を理解し、これに沿った自己分析をおこなって自己PRにつなげる。
競合他社について理解を深め、「なぜ栄光なのか」に対する答えを明確にしておく。
以上を参考に準備をすすめ、面接当日は落ち着いて自分の言葉でアピールしましょう。
この記事の執筆者