2022年12月20日
給湯器のシェアでは国内トップクラスの座にある住宅設備機器メーカー、ノーリツ。採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取り組み方やこれまでの成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。
1951年、風呂釜の生産から事業をスタートさせたノーリツ。創業当初の「冷めないタイル風呂」以外にも、家庭用エネルギーがガスへとシフトするのに対応し、アルミ製の風呂釜を開発するなど、生活水準向上に貢献する製品づくりを進めてきました。
1970年代には多機能給湯器の販売を開始。以降、住宅設備システム分野へと進出し、海外市場にも参入するなど、積極的に事業展開してきた同社。しかし、2020年に住設システムからの撤退を発表、事業構造の改革に取り組んでいます。
そんなノーリツの口コミには、「体育会系」「泥くさい営業が多く、人間関係が重要」「根暗な人にはおすすめできない」といった内容のものが多く見られます。「言いたいことが言えない」（口コミより）と感じる人がいるなど、社内の雰囲気に疑問を抱く人も少なくないようです。
一方、「評価制度が整っており、報酬額に男女別の差はない」「結果が伴っていれば、それなりの評価がもらえる」「優秀な人は出世できる」との声も聞かれ、明朗な評価制度があることがうかがえます。企業風土になじんだうえで自律的に業務を進められれば、能力に見合った評価を受けられる可能性も高いでしょう。
また、「現在の体制を変えてくれることを期待する」「思い切った刷新が必要」との意見もあり、改革を求める傾向は社内にも見られるようです。応募にあたっては、最新の企業動向に注目する必要があります。
「体質の古さはあるものの、公正な評価制度のもと自律的に業務に取り組む」。中途採用面接では、こうしたノーリツの社風にフィットする人物かどうかが見極められます。自分の適性はもちろん、希望する働き方を洗い出し、面接対策を進めましょう。
2022年12月現在、ノーリツの中途採用は、コーポレートサイトと転職エージェント経由でおこなわれています。財務や研究開発といったポジションで募集があり、それぞれに応募資格・条件、歓迎条件などが明記されているため、自分のキャリアに合致するか確認のうえ、応募するようにしましょう。
選考フローについて、募集要項のなかには明記されていませんが、口コミによると、2～3回の面接を経て内定に至るケースが多いようです。
コーポレートサイト内の採用情報ページには、新卒・中途向けの採用メッセージや事業紹介、社員紹介などのコンテンツが用意されています。企業理解を深める一助となるため、面接前にはしっかりと目を通すようにしてください。
面接・選考に関する口コミを見る限り、ノーリツの面接には、人間性を重視する傾向があるとのこと。中途採用では一般的とも言える「この会社で何ができるか」などの質問をされることが多いとの口コミが見受けられました。人物重視の選考の場合、基本的な質問に対していかに自分の人となりを反映した回答ができるかが重要です。予想される質問には、自分の人間性をわかりやすく表した回答を用意しておきましょう。
また、ノーリツの口コミで目立ったのが「体育会系」との声。面接に関しても「はきはきとアグレッシブな人が好まれる」「元気よくはっきり話すと好印象なのでは？」と感じた人が散見されました。面接に臨むときは、覇気のある話し方を意識し、面接官に好感を与えられるよう心がけましょう。
ノーリツの面接を受ける前に、同社の中期経営計画「Vプラン23」を理解しておきましょう。
ノーリツ 中期経営計画「Vプラン23」資料より
「新しい幸せを、わかすこと」をミッションに事業を展開するノーリツは、製品の提供を通じて「選ばれる企業であり続けること」を目指しています。そのために、新技術はもちろん、新ビジネスモデル・新事業の創出に力を注いでいく方針です。品質維持・向上にも取り組むほか、環境問題の解決にも貢献したい姿勢の同社。今後の方向性として、高付加価値の製品づくりに注力し、省エネ・省資源な製品開発にも取り組んでいくとしています。
ノーリツ コーポレートサイトより
また、ノーリツでは、ミッションとビジョンのほかに、上図のようなバリューを掲げています。品質を重視し、よりよい製品を生産し続けること、公平・公正で透明性の高い企業活動を進めていくことなどが示された価値観群であり、事業の根幹をなすものです。ここでは、社会に貢献する意識のほか、「変革」「挑戦」「創造」といった要素も重要な位置づけとなっています。
こうした方針を踏まえると、中途採用でも、社会貢献に対する高い志を持ちながら、よりよい製品づくりのためにチャレンジできる人材を求めていると言えます。面接の際は、こうしたノーリツの姿勢に共感していることを示せるとよいでしょう。
中途採用面接で頻出する質問のひとつに「なぜ当社なのか」というものがあります。この質問では、企業理解がどの程度できているかはもちろん、同業他社との違いをどのように考えているかを問われることが多いでしょう。
面接官を納得させられる回答を提示し、面接を突破するためには、企業研究の際に他社研究という手法を取るのが有効です。他社と異なる点を洗い出し、比較することで、ノーリツのカラーや経営方針の特徴などが浮き彫りになります。主力分野において競合する以下の企業についても研究しておきましょう。
ノーリツの経営方針や求める人物像が企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。ノーリツの中途採用面接を受ける際には、「体質の古さはあるものの、公正な評価制度のもと自律的に業務に取り組む社風」を意識して、「社会貢献に対する高い志を持ちながら、よりよい製品づくりのためにチャレンジできる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問にどう答えるか、ぜひシミュレーションしてみてください。
ノーリツの採用面接を受けるにあたって、その社風や経営戦略のほか、面接の傾向など、事前に理解しておきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
「体質の古さはあるものの、公正な評価制度のもと自律的に業務に取り組む社風」を意識して、「社会貢献に対する高い志を持ちながら、よりよい製品づくりのためにチャレンジできる人材」であることを、具体的なエピソードやデータを交えてアピールする。
ノーリツの中期経営計画・ミッション・バリューに沿った自己分析を行い、有効な自己PRにつなげる。
競合他社についても研究することで、「なぜノーリツなのか」という質問に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備をおこない、面接当日は自分の言葉でアピールすることが大切です。ノーリツでの仕事に対する熱意を、誠意をもって伝えましょう。
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