0 編集部が注目した重点ポイント
①大型M&Aの実行で新潟県が売上No.1エリアへ拡大する
2026年5月期第2四半期までに、新潟県のスポット社、キューピット社の2社を子会社化しました。これにより新潟県が全進出エリアで売上No.1となり、ドミナント戦略がさらに加速しています。中途採用においても、特定地域での圧倒的シェアを持つ企業でのキャリア機会が大幅に拡大する見込みです。
②設立40周年を機に配当性向を30%へ大幅に引き上げる
株主還元方針を抜本的に見直し、従来の8%前後から配当性向30%を基本とする方針へ転換しました。2026年5月期末には40円の記念配当も実施予定です。成長投資と還元を両立させる安定した経営基盤は、長期的な視点で腰を据えて働きたい転職希望者にとって、非常にポジティブな材料と言えます。
③第4次中期経営計画で売上高8000億円を目指す
2030年5月期を最終年度とする新計画を策定し、売上高8000億円、営業利益440億円という高い成長目標を掲げました。店舗の大型化(400・500坪)や自社PC(プロセスセンター)による生鮮強化を柱としており、小売・物流・ITの各領域で専門人材のニーズがこれまで以上に高まっています。
1 連結業績ハイライト
出典:株式会社クスリのアオキホールディングス 2026年5月期 第2四半期決算説明会 P.6
2026年5月期上期は、食品カテゴリーの強化やEDLP(エブリデー・ロー・プライス)戦略の奏功により、全店売上高は計画比102.9%と好調に推移しました。特に既存店の客単価が値上げ影響や生鮮導入改装により前年比103.4%と伸長したことが寄与しています。また、調剤開局数の増加(上期30薬局)に伴い、調剤売上も前年比115.6%と大きく伸びています。
通期予想に対する進捗率は、売上高が49.9%、営業利益が58.6%に達しており、中間期としては順調なペースで業績が推移しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:株式会社クスリのアオキホールディングス 2026年5月期 第2四半期決算説明会 P.9
フード部門
事業内容:加工食品、日配食品、生鮮食品(青果・精肉・惣菜)などの販売を通じ、日常の食生活を支える中核部門です。
業績推移:売上高1,477億円(前年比+21.8%)。構成比は52.8%まで上昇し、最大の成長ドライバーとなっています。
注目ポイント:生鮮改装を700店舗で実施した効果が顕著に現れています。今後はさらに自社PC拠点の新設による「鮮度向上とコスト低減」を両立させる戦略を掲げており、食品MDや物流企画の経験を活かせるフィールドが飛躍的に広がっています。
調剤部門
事業内容:ドラッグストアへの併設調剤薬局の運営を通じ、地域の「かかりつけ薬局」としての専門性を提供します。
業績推移:売上高289億円(前年比+15.6%)。併設率は65.0%と高い水準を維持しています。
注目ポイント:2030年までの目標として調剤売上高1000億円を掲げています。薬剤師の採用強化はもちろん、大規模な店舗網を活かしたヘルスケアデータの活用や、利便性の高い調剤サービスの開発に向けたIT投資も加速しています。
地域別展開:北信越・関東・他エリア
事業内容:北信越を本拠地に、関東、東北、東海、関西、四国の27府県でドミナント展開を行っています。
業績推移:四国(前年比+99.0%)や東北(同+36.9%)など、新規出店やM&Aが進む新エリアで爆発的な伸びを見せています。
注目ポイント:(注:株式会社ミワ商店等のM&Aにより前年同期と構成が異なる)。北信越以外の売上比率が59.5%まで上昇し、全国チェーンとしての地位を確立。新たに埼玉・京都へ地区本部を設置し、地域採用や独自MDの権限を移譲する体制へ移行しており、各地域に密着したエリアマネジメント職の重要性が増しています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:株式会社クスリのアオキホールディングス 2026年5月期 第2四半期決算説明会 P.40
同社は、従来の300坪型から400・500坪型の大型フォーマット中心の出店へ戦略をシフトしています。これは店舗の収益力を重視する姿勢への転換を意味し、これまで以上の店舗管理能力や運営効率化が求められるフェーズに入ります。また、PB(プライベートブランド)売上高を現在の300億円から2030年に800億円(比率10.0%)へ引き上げる野心的な計画も発表されました。
さらに、積極的なM&Aの継続も明言されており、取得した店舗を自社フォーマットへ迅速に落とし込む改装ノウハウや、PMI(買収後の統合プロセス)を主導できる人材の価値が高まっています。上場市場のスタンダード市場への変更や名古屋証券取引所への重複上場など、ガバナンスと株主価値の最大化も同時に進めていく方針です。
4 求職者へのアドバイス
「フード&ドラッグ」という独自のビジネスモデルを、さらに自社配送・加工のインフラ(プロセスセンター等)まで内製化して深掘りしようとする姿勢が同社の強みです。面接では、自身のこれまでの経験が、単なる「販売」にとどまらず、いかに店舗収益の向上やオペレーションの最適化に寄与できるかを具体的に語ることが、志望動機の強い説得力となるでしょう。
「M&Aによる急拡大が進む中で、新たに新設された3地区本部(北信越・関東・関西四国東海)の役割分担はどのように変化していくのか」といった逆質問は、中長期計画への理解を示す良いアピールになります。また、PB比率10%達成に向けた開発体制の強化ポイントなども、同社の将来に関心があることを示す有効な質問例です。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
売り場づくり配置は自由につくることができる
ある程度自由が認められるので、売り場づくり、配置は自由につくることができます。そこで、本部のいわれるまま売り場をつくるのか、自分でアレンジして作って、利益を出すのか、どちらもできるということです。
(20代前半・店長・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社クスリのアオキホールディングス 2026年5月期 第2四半期決算説明会資料
- 株式会社クスリのアオキホールディングス 2026年5月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
- 株式会社クスリのアオキホールディングス 50周年ビジョン - 第4次中期経営計画 -



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