2023年01月25日
日本初の化学肥料製造会社である日産化学。採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取り組み方やこれまでの成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。
日産化学は、1887年に高峰譲吉・渋沢栄一・益田孝らにより、日本初の化学肥料製造会社として設立されました。2018年より現在の社名「日産化学」に変更されています。事業内容は、化学品事業、機能性材料事業、農業科学品事業、ヘルスケア事業など、多角的に展開しています。
歴史ある企業であるため、「古き良き日本企業の雰囲気をベース」にしており、「非常に堅実な社風」「一人ひとりが実直で真面目」に仕事に取組み、「派手な昇進や異動はない」ものの、「適正に評価され、毎年少しずつ昇給していく」そうです。しかしその一方で、「チャレンジや革新性を大事にしている」ことや、「どんどん時代に適応して変わっていこうという考えが強い」「風通しが良く、年次関係なく意見が言える」という側面もあります。
研究開発に力を入れていることも特徴であり、「研究に打ち込む環境がしっかりしている」、「組織全体で新しい技術を生み出したいという前向きな気持ちを持っている」と、環境面でも恵まれていることが分かります。また、「小数精鋭」な体制であることから、「新入社員のころからテーマを任されて責任ある仕事を遂行できる」「年齢に関わらずチャレンジを応援してくれる」ことも同社での仕事の魅力の一つです。上記の通り風通しによい文化もあり、「若手が非常に成長しやすい」「自身の専門性を伸ばすに良い環境」と社員から多くの声が寄せられます。
「堅実で実直な文化の中で、一人ひとりがチャレンジ精神と成長意欲を持って、自らの専門性を磨き続ける」、こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
同社の職種は、「研究開発職」「生産技術職(プロセス系/機械・電気系)」「事務系総合職」の大きく3つに分類されています。2023年1月時点で、キャリア採用の募集対象となっているのは、この中の「生産技術」「機械・電気」「営業職」の3つですが、ポジションによっては複数名の募集の場合もあります。
選考プロセスとしては、WEBエントリー後、書類選考ののち、2回の面接が行われます。技術系の職種の場合、応募者の口コミによると「研究概要を資料として提出し、当日はその場でプレゼンを行った」という声も見られるため、事前の準備が必要となります。
同社の面接では、志望動機や入社後にやりたいこと、転職理由など、基本的には一般的な質問がほとんどです。また雰囲気としても、「穏やかな雰囲気」「和やかだった」という声が多く、「スキルよりも人となり・人間性を見られていると感じた」と応募者は感じています。かといって、「気を緩めすぎるとマイナスな評価につながる印象」という口コミも見られるため、リラックスしつつも、しっかりとした受け答えをすることで、自らの人間性・コミュニケーション能力をアピールすることが大切だと言えます。
中には、「ストレス発散方法は?」「好きな言葉は?」といった質問を投げかけられるケースもあります。面接官は、いろいろな切り口で応募者の人となりを判断しようとしてきますので、どんな質問であっても、落ち着いて切り返しができるようにしておきましょう。
長期経営計画「Atelier2050」
日産化学の面接を受ける前に、長期経営計画「Atelier2050」を理解しておきましょう。
この長期経営計画では、上図の通り、企業・組織としてあるべき姿と、それを実現するための、「社員の姿」が明示されています。
面接では、この方向性を理解し、また自分自身がこれに貢献できる人材であることをアピールすることが大切です。
社風で述べた通り、実直で「誠実」な文化や、専門性を高める「志」「情熱」「協働」の姿勢が大切にされていることが分かります。自らの過去の業務経験を、以下のような視点で整理しておくとよいでしょう。
・どんな困難な状況においても、高い当事者意識と責任感を持って、誠実に仕事をやり抜いたこと。
・前例にとらわれることなく、新しい技術や方法をチャレンジしてきたこと。
・プロジェクトを成功に導くため、プロジェクトリーダーとして、またメンバーとして、チームワークを発揮するために工夫してきたこと。
同社の中途採用面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ当社なのか」というものがあります。この質問を通し、面接官は、「この応募者はどれだけ同社のことを理解しているのか」ということを確認することはもちろん、「同業他社との違いを分析できているか」という視点でも確認してきています。
面接官に対して説得力のある回答をするためには、以下に挙げるような同業他社についての研究が不可欠です。業界全体の動向、事業内容、会社の方針、社風など、様々な角度で競合他社との違いを浮き彫りにしたうえで、面接に臨みましょう。
日産化学が目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。日産化学の場合「堅実で実直な文化の中で、一人ひとりがチャレンジ精神と成長意欲を持って、自らの専門性を磨き続ける」社風を意識して、「高い当事者意識とチャレンジ精神を持って、チームワークは発揮しながら成果を出すことができる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
日産化学の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
「堅実で実直な文化の中で、一人ひとりがチャレンジ精神と成長意欲を持って、自らの専門性を磨き続ける」社風を意識して、「高い当事者意識とチャレンジ精神を持って、チームワークは発揮しながら成果を出すことができる人材」であることをアピールするため、過去の具体的なエピソードを準備する。
日産化学の長期経営計画「Atelier2050」に沿った自己分析を行い、有効な自己PRにつなげる。
競合他社について研究することで、「なぜ日産化学なのか」という問いに対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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