2023年02月10日

【面接対策】東洋紡の中途採用面接では何を聞かれるのか

繊維事業からスタートし、化成品やバイオ製品にも事業領域を広げるメーカー、東洋紡。採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取り組み方やこれまでの成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。


東洋紡の採用面接前に知っておきたいこと

社風への理解

渋沢栄一をはじめとした財界人の援助を受け、1882年に設立された大阪紡績をルーツとする東洋紡。以降、多くの紡績企業を合併、組織を成長させてきました。

紡績業界の名門としての地位を確立し、かつては「六大紡」の一角を占めた東洋紡は、レーヨンの生産で化成品領域に進出します。酵母・培養技術やポリマー技術の獲得のほか、1950年代の「合繊ラッシュ」で培った技術力を活かし、スーパー繊維や樹脂の開発に着手。非繊維分野への積極的な進出および事業拡大を経て、技術を細分化させ、現在に至ります。

フィルム事業やバイオ事業など、繊維以外での躍進がめざましい東洋紡ですが、企業として大切にするバリューを次のように掲げています。

東洋紡 コーポレートサイトより

変化を事業発展の礎とし、社会に有用な製品を製造し続けるという価値観を表したものです。変化をおそれず、たえず挑戦を続けてきた同社ならではの姿勢と言えるでしょう。

そんな東洋紡の口コミには「福利厚生が充実している」といった内容のものが多く見られ、安定した労働環境が用意されていることがうかがえます。一方で「体質が古く、新しいことを始めるスピードが遅い」「制度を変えようとしているが、全社にいきわたっていない」「評価制度が不透明」「女性の管理職は今のところ難しい」などの声が聞かれ、歴史ある名門企業ならではの体質の古さは否めないようです。

しかし、老舗企業ゆえの知名度や企業規模を背負って仕事をすることにやりがいを感じる人も見受けられました。「国内と海外提携企業との折衝業務はやりがいがあった」「紡績、織、染色加工のすべてが自前の工場で、やりがいのある仕事ができる」など、大企業だからこそ経験できる業務でキャリアを形成していく人も多いようです。

東洋紡には充実した労働環境があるほか、社会に有用な製品をつくるために変化をおそれずチャレンジし続ける社風があります。中途採用面接では、こうした企業文化になじめる人物かどうかを見極められるでしょう。

選考は何次まで?

2023年1月現在、東洋紡ではキャリア登録制とリファラル採用による中途採用のほか、転職エージェント経由での採用をおこなっています。さまざまな職種で募集がおこなわれているので、自分のキャリアに合致するものかどうか確認してから応募するようにしましょう。

コーポレートサイト内の「キャリア採用」サイトよりエントリーする場合の選考プロセスは、書類選考通過→1次面接+適性検査→2次(最終)面接→内定となります。口コミを見ても、面接は2回であることが多いようです。部門の責任者や部長クラスの役職者が面接官となったとの口コミが複数見受けられました。心づもりをしたうえで、面接対策をしっかりしておきましょう。適性検査対策も必須です。

面接内容の傾向は?

口コミによると、東洋紡の面接では、人となりや考え方のほか、実際の業務に活かせる経験、能力が問われる傾向があるようです。

「東洋紡の印象は?」「当社を選んだ理由は?」といった、中途採用面接では頻出する質問をされた人のほか、「電車が好きと答えたら『ここまで来るのに最も早い経路は?』と聞かれた」という人も。オーソドックスな質問や雑談のなかで、人柄を見極められることが多いようです。企業研究に関するものや性格や趣味についてのものなど、想定される質問にはあらかじめ回答を用意しておくとよいでしょう。

また、「経験の浅い職務内容について詳細に聞かれた」という口コミが見受けられました。入社後は即戦力としての働きが期待される中途採用では、どのような業務を経験してきたかが問われます。入社後の業務に活かせる経験やスキルがあれば、積極的にアピールしましょう。

東洋紡の面接攻略法(面接対策)

東洋紡の中期経営計画を理解した上で自己分析をする

東洋紡の面接を受ける前に、同社の中期経営計画を理解しておきましょう。東洋紡では、2030年のありたい姿を「サステナブル・ビジョン2030」として掲げています。

東洋紡 コーポレートサイトより

ゆたかな社会への貢献と、企業価値向上のための施策が奏功しあい、さらなる向上・成長を目指すビジョンであり、社会課題への東洋紡のコミット姿勢を明らかにしたサステナビリティ指標でもあります。

この「サステナブル・ビジョン2030」を実現するための通過点として、「2025中期経営計画」を策定されています。

東洋紡 コーポレートサイトより

今後、事業環境が大きな変化を迎えることを見据え、事業および企業文化の持続的な成長に向けた転換を図ることを目的とした今中期経営計画。ビジョン実現への仕込み期間であるとともに、安全性や品質を向上させ、事業ポートフォリオの組み換えに注力するためのものとして位置づけられています。また、人材開発やダイバーシティにも積極的に取り組むほか、コーポレートサイトガバナンスやコンプライアンスの整備などの面からも事業基盤を確かなものにする方針です。

こうした経営方針のもと、中途採用においても、「なすべきことをなす」「ゆたかにする」という企業理念を理解したうえでビジョン実現に向かって協同的に業務に取り組める人材が求められていると言えます。面接においても、長期的な視点をもって仕事を進められる人物であることを示せるとよいでしょう。自身のスキルやキャリアを洗い出すだけでなく、企業研究にもとづいた自己PRを練っておきましょう。

「なぜ東洋紡か」をはっきりさせるためには他社研究が必要

新卒・中途を問わず、採用面接は「なぜ当社を志望するのか」と聞かれることが多いでしょう。この質問では、その企業について深く理解できているかに加え、同業他社との違いをきちんと見極められているかを問われます。

面接を突破するためには、他社との比較のうえ、説得力のある回答を提示することが欠かせません。企業研究のひとつの手法として他社研究を取り入れ、東洋紡のカラーや事業戦略の独自性を明らかにしておくことをおすすめします。具体的には、各事業分野において競合する、次の企業と比較してみましょう。

東レ株式会社帝人株式会社旭化成株式会社ユニチカ株式会社

東洋紡の採用面接で実際に聞かれた質問内容

東洋紡の求める人物像のほか、経営方針などが企業研究を通じて見えてきたのではないでしょうか。

東洋紡の中途採用面接を受ける際には、「充実した労働環境のもと、社会に有用な製品をつくるために変化をおそれずチャレンジし続ける社風」を意識して、「企業理念を理解したうえでビジョン実現に向かって協同的に業務に取り組める人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問に自分ならどう答えるか、ぜひシミュレーションをしてみてください。

[20代後半・男性/技術関連職] 【結果:最終面接で不採用】

質問

あなたの将来像は?

回答

思いがけない質問だったので、答える…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代前半・女性/セールスエンジニア] 【結果:二次を辞退】

質問

ここまでの経路でもっとも早い経路は?

回答

電車が好きということで、上記のような質問…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代前半・女性/人事] 【結果:内定を辞退】

質問

1社目を選んだ理由は?

回答

広く社会に貢献し、日本だけでなく世界にも…(口コミの続きとアドバイスを見る

[30代後半・男性/技術関連職] 【結果:結果待ち】

質問

東洋紡の印象は?

回答

テレビCMについて印象を回答。生理的に受け…(口コミの続きとアドバイスを見る

東洋紡の採用面接に向けて

東洋紡の採用面接を受けるにあたって、その社風や経営方針、求められる人物像など、事前に理解しておきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

「充実した労働環境のもと、社会に有用な製品をつくるために変化をおそれずチャレンジし続ける社風」を意識して、「企業理念を理解したうえでビジョン実現に向かって協同的に業務に取り組める人材」であることを、具体的なエピソードや数値データを交えてアピールする。
東洋紡の中期経営計画に沿った自己分析を行い、有効な自己PRにつなげる。
競合他社についても研究することで、「なぜ東洋紡なのか」という質問に対する答えを明確にしておく。

これらについてしっかりと準備をおこない、面接当日は人となりだけでなく、入社後の業務に活かせる経験や素養を、自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。

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この記事の執筆者

大阪大学文学部卒業後、インフラ系SIer、大手信用調査会社、製薬会社で総務畑を歩む。企業を俯瞰的に見るのが得意。