2022年06月17日
NTTグループの中核企業であり、携帯電話事業国内最大手のNTTドコモ。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、一緒に仕事をする仲間として多角的に評価されるので、事前にしっかり対策しておきましょう。
NTTグループ中核企業で、携帯電話事業の国内最大手であるNTTドコモ。1991年の設立以来、様々な「つなぐ」をつくりだしています。いつでもどこでも人と人が「つながる」ことができる携帯電話から始まり、現在では農業やヘルスケア、交通など、幅広い分野において「つなぐ」サービスを展開。これらのサービスによって、我々の生活のみならず、文化・産業・経済に大きく影響を与えていることは言うまでもありません。
NTTドコモの強みの一つは、そのシェアの大きさにあります。2019年3月現在の携帯電話契約数において、NTTドコモが占める割合は44.7%。社員の口コミでも「他の企業では考えられないユーザー数」「自分の携わった商品が、日本中のたくさんの方に利用されているという実感は、大きなやりがい」「自分が世の中を動かしているという、キャリアならではの責任感と充実感」「国民の生活基盤を支えている」といった声が多く、社会に与えるインパクトの大きさにやりがいを感じていることが分かります。
職場の人的リソースについては、「技術力が高く、優秀な社員が多い」「技術、法務、デザイナーなど、多方面のプロフェッショナルが多くいるため、自分が意思を持って実現したいことがあれば快く相談に乗ってくれる」といった声が多く見られ、意識を高く持って切磋琢磨する様子が伺えます。また、ユニークな人材育成制度も充実しており、「入社後、若いうちから色々な仕事を経験させてもらえる」「ジョブ・ローテーションという形で比較的より多くの仕事を経験することができる」「研修制度も充実しているので、さまざまな分野研修を自由に受講できる」「若手の海外OJT勤務や海外留学などの募集もあり、やる気のある人は充実できると思う」などの口コミが多数。働く環境やNTTドコモの組織力について、総じて高い満足度を感じているようです。
一方、「組織文化が官僚的なので仕事にダイナミズムはない」「官僚体質で、仕事の多くが社内調整」「会議のための会議が多い」「トップダウン型」「意思決定が遅い」というように、大企業ならではの口コミも認められます。2019年10月より施行される改正電気通信事業法も踏まえて、NTTドコモは事業・サービスを大きく変化させる局面にありますが、こうした中で社内風土も含めた変革の時にあると言えます。採用HP上でも、求める人材像として「挑戦心と行動力を」というメッセージが掲げられており、今までにない新しい価値を果敢に生み出せる人材が必要とされているようです。
圧倒的なシェアと組織力、技術力を基盤とし、社会に大きなインパクトを与える新サービスを果敢に生み出していく。そんな社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
NTTドコモの中途採用プロセスでは、書類選考後、2回の面接および適性検査が行われます。1次面接は人事担当者、最終面接は現場社員の部長クラスが担当することが多いようです。所要期間は平均すると2週間~1ヶ月程度ですが、「1週間で内定が出た」という口コミも見られます。
募集職種は、大きく「事務系」と「技術系」の2つに分類されます。さらに、「技術系」においてはネットワークデザインや企画開発、先端研究開発、「事務系」についてはマーケティングやコンサルティング、企画、コーポレート等に細分化されています。法人/個人といったターゲットや領域等によって、職種が多岐に渡りますので、「その中でも、なぜその職種に応募したのか」という点を明確に説明できるようにしておきましょう。
面接内容には、「社会に大きなインパクトを与える新サービスを果敢に生み出していく」という社風が大いに反映されています。「法人向けの新しいサービスを考えてください」「売れない商品を売るにはどうするか?」といった質問に代表されるように、困難な状況においても新しい価値を生み出すことができるか、そのためのビジネスセンスを備えている人材かどうかといった点を確認されるようです。
また、「動物に例えると何ですか?」「自分の好きなところはどこ?」「あなたの長所短所は?」というように、人柄や人間性を問う質問も多く見られます。自分という人間をしっかりと分析して把握し、その特性を仕事絡めて伝えることができるかが、評価のポイントと言えます。
NTTドコモの面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
NTTドコモの面接を受ける上では、企業理念を理解しておくことが不可欠です。企業理念は以下の3つで構成されており、中でも「個人の能力を生かす」という点は社員の行動指針にもつながっています。
個人の能力を生かす
・個人の個性や価値観を尊重する
・上下やセクションの壁がない自由な社内コミュニケーション
・個人のアイデアが活用される
・既存の考え方や制度にとらわれない自由な社風
・気持ちよく仕事ができる創造的なオフィス環境
・風通しのいい社風
・加点主義の人事評価
・チャレンジ精神旺盛な会社
これは、NTTドコモの企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの企業理念に合致する人材であることをアピールしましょう。
NTTドコモが目指すサービスの姿が「新しいコミュニケーション文化の世界」、その具体的な要件が「お客様の満足」であり、会社としてあるべき姿を表しているのが「個人の能力を生かす」です。面接では特に、社員の行動指針とも言える「個人の能力を生かす」にフィットする人材であることのアピールが重要です。
例えば、固定概念や前例にとらわれずチャレンジしてきたエピソードは、「個人のアイデアが活用される」「チャレンジ精神旺盛な会社」「既存の考え方や制度にとらわれない自由な社風」のアピールにつながります。また、社内外問わず関係者と蜜にコミュニケーションをとり、プロジェクトを推進してきたエピソードがあれば、「上下やセクションの壁がない自由な社内コミュニケーション」の側面を伝えることができるでしょう。
いずれの要素も、シンプルな言葉で表現されているからこそ、自分自身の体験を具体性を持って、自分の言葉で伝えることが重要だといえます。
NTTドコモの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜNTTドコモか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、NTTドコモという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●ソフトバンク株式会社
●KDDI株式会社
●アップル合同会社
このように、NTTドコモの採用面接を受ける前には、行動指針に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「圧倒的なシェアと組織力、技術力を基盤とし、社会に大きなインパクトを与える新サービスを果敢に生み出していく」という社風を意識して、前例にとらわれることなく、チームワークを発揮して新たな価値を生み出してきたエピソードを紹介すると良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
NTTドコモの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●圧倒的なシェアと組織力、技術力を基盤とし、社会に大きなインパクトを与える新サービスを果敢に生み出していくという社風を理解して、挑戦心と行動力を兼ね備えた人材であることをアピールする。
●NTTドコモの企業理念を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●競合他社についても研究し、「なぜNTTドコモか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
この記事の執筆者