「育休や産休に協力的な社員が多い」
これまでNTTドコモのショップ店員は、モバイル3社で最も厳しい「3.5センチか6.5センチ」のヒール靴から選ぶことになっていました。ドコモの利用者は他社と比べて年齢層が高めと言われ、これに合わせて服装も堅めになっていたのかもしれません。
企業口コミサイト「キャリコネ」には、現役社員・OBOGから、NTTドコモは「女性が働きやすい職場」という書き込みが見られます。代理店営業を担当する20代男性社員の目から見ても、育休や産休に「協力的な社員が多い」と感じるそうです。
育休が取りやすく、時短勤務も可能。ワークライフバランスは取れていると強く感じる。介護で時短を取得する人もいる。(2019.7.11)
ルートセールスを担当する30代男性は「実力ある女性が多いので男性と同じ競争はある」と断りながら、女性管理職の登用が積極的に行われていると明かします。
女性はある程度の割合で管理職にしなければならないので、一定数はなることができます。女性のための働き方等の研修もありますし、育休を取って管理者になっている人が何人もいます。(2017.4.17)
「女性登用が強引」と不満漏らす男性社員も
ただし、やや古い口コミの中には、会社が目指す「女性管理職登用」の取り組みが強引すぎるという声もあります。40代の男性社員は、やや不満げです。
女性管理職比率を上げるために調整しているのが非常に明らかにわかる。昇進試験においては、かなり強引、不公平な結果であると大多数が理解している。(2016.4.13)
マーケティング担当の30代女性も、このような緊張状態を感じているようです。
女性管理職を増やす取り組みがさらに活発になってきているので、優遇されないと不満を持つ男性社員もいる。(2016.6.23)
また、男性社員から「女性に優しい」「女性が有利」指摘が多い一方で、当の女性社員からは対照的な書き込みも見られます。20代の女性営業社員は「キャリアウーマンを目指す人には向いていない職場では」と言っています。
幹部が全員男性ですので、現状では女性が管理職を目指すのはかなり大変だと思っています。また、体力勝負の仕事ですので、産休や婚カツをしながら管理職を目指すのは相当の体力と実力が必要です。(2017.7.23)
「転勤多い」と女性社員も問題指摘
法人営業を担当する20代女性社員も、女性が出世するためには高いハードルと条件があり、誰もが可能なわけではないと指摘します。
産休育休、時短などの制度は多くありますが、転居が伴う異動が多いため、結婚して長く勤め、管理職を目指すのは難しいように感じました。ただ、仕事をバリバリこなし、仕事中心に生活ができる方なら、男性と同じように出世していける会社です。(2017.2.4)
会社として女性管理職の登用を積極的に進めているけれども、実際に増やすためには越えるべきハードルがまだ残っているということでしょう。それでもトータルとしては、女性がキャリアを積むチャンスは比較的多い会社といえるのではないでしょうか。