2021年06月21日
タイヤで世界首位のシェアを誇るブリヂストンへの転職。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果などを具体的に問われるほか、キャリアシートでは見えてこない「人間性」も見られます。即戦力として、そして一緒に仕事をする仲間としても多角的に評価されるので、事前にしっかり対策しておきましょう。
ブリヂストンの経営の最終目標は、「真のグローバル企業」であり、「業界において全てに『断トツ』」であることです。この目標の通り、2008年からタイヤ世界シェア連続NO.1、150超の国で事業を展開しています。
こうした事業展開が実現できているのは、「若手から、大きな仕事を裁量を持って任せる」風土があるからこそです。「製品が自分の裁量で色々決定できる」「新人が担当製品のアジア地域を一人で担当することなど、当然の様にある」という声が多く見られ、一人ひとりが自身の成長を感じながら、やりがいを持って仕事に取り組める環境であることが分かります。また、グローバルで活躍できることも、ブリヂストンの仕事の魅力の一つです。「若いスタッフでも海外出張や、駐在の機会が多い」「フィールド、スケールが大きいのが魅力」という口コミが多く寄せられています。
グローバルかつ、裁量ある仕事に取り組むために不可欠なのは、チームを巻き込めるコミュニケーション能力です。「技術的スキルももちろん、コミュニケーション能力や、人間的な魅力も必要」「互いの全く異なる考え方を統一して、新製品につなげていくプロセスも楽しい」と、チームワークの必要性とやりがいを、多くの社員が感じていることが分かります。
一人ひとりが大きな裁量を持ち、チームワークを発揮してグローバルに事業を展開する。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
ブリヂストンの中途採用プロセスは、書類選考と筆記試験(SPI)、2回の面接です。1次面接は職場社員の課長級と人事担当者、最終面接は職場社員の部次長クラスと人事課長クラスが担当します。面接を受けた大多数の方は、「非常に紳士的で和やかな雰囲気だった」と感じているようですが、中には、「面接官はわざと意地悪な質問をしているようだった」という口コミも。圧迫面接が行われる可能性もありますので、どんな質問をされても、落ち着いて答えられるよう準備が必要です。
ブリヂストンの募集職種は、「事務系」と「技術系」の大きく2つに分類されます。「事務系」はさらに、営業・販売・マーケティング、物流・調達、管理の3つのコースに分かれます。また「技術系」は、基礎研究、研究開発、生産技術、技術サービス、IT、知的財産、安全・品質・環境と、活躍の場は多岐にわたります。さらに、事業領域や専門内容等によって職種はさらに細分化されますので、募集職種の全体像を把握したうえで、「その中でもなぜその職種に応募したのか」を明確に説明できるようにしておきましょう。
面接内容には、「一人ひとりが大きな裁量を持ち、チームワークを発揮してグローバルに事業を展開する」という社風が大いに反映されています。「貴方を雇うと会社にとってどんなメリットがありますか?」「今までのキャリアは気にしません。あなたは何で貢献できますか?」という質問が多く見られます。専門性を確認するとともに、「一人ひとりが大きな裁量を持つ」社風にフィットし、こうした環境の中で困難な状況においても活躍できる人材かどうかが評価のポイントと言えます。
また、「ブリヂストンを一言で表すと?」「ブリヂストンのことをどれだけ知っているか?」と、会社や事業内容への理解を確認する質問や、「日本にタイヤメーカーは多過ぎると思うか?」と、業界全体に対する意見を求められることもあります。その一方で、「最近読んだ本とそのお勧めのポイントは?」「あなたの長所は?」と人間性を確認する質問も見られます。どんな質問を投げかけられても、落ち着いて、論理的に回答できるよう、しっかりと準備をしておきましょう。
ブリヂストンの面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
ブリヂストンの面接を受ける上では、中期経営計画を理解しておくことが不可欠です。中期経営計画では、以下3つの重点課題が設定されています。
●企業文化の育成
・グローバルに統合されたブランド戦略
・将来に向けた競争優位性と差別化の確立
・CSR・品質経営の基盤強化●経営人材の育成
・将来を見据えたグローバル経営人材の育成●経営体制の整備
・グローバルでの組織体制の更なるレベルアップ
・化品工事業:「第2の創業」
スポーツ・サイクル・AHL:新組織における経営改革の展開
ブリヂストンの中期経営計画は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営戦略に合致する人材であることをアピールしましょう。
「企業文化の育成」「経営人材の育成」「経営体制の整備」の3つの重点課題に共通していることは、「グローバル」に企業基盤を確立させることです。面接において、これまで培ってきたスキルや専門性、人間力が、この重点課題達成に寄与できることをアピールするため、具体的なエピソードを準備しておきましょう。
例えば、これまで携わったプロジェクトにおいて、前例に囚われることなく、新たな技術やツールを取り入れることで、「世界初」の価値を生み出し、プロジェクトを成功に導いてきたエピソードを準備するとよいでしょう。その具体的な取り組み内容において、チームメンバーの育成はもちろん、社内外の関係者をしっかりと巻き込んできたエピソードは、3つの重点課題とともに、「一人ひとりが大きな裁量を持ち、チームワークを発揮してグローバルに事業を展開する」という社風にフィットする人材であることもアピールできます。
ブリヂストンの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜブリヂストンか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、ブリヂストンという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●日本ミシュランタイヤ株式会社
●日本グッドイヤー株式会社
●横浜ゴム株式会社
このように、ブリヂストンの採用面接を受ける前には、経営戦略に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「一人ひとりが大きな裁量を持ち、チームワークを発揮してグローバルに事業を展開する」という社風を意識して、コミュニケーション能力と人材育成力を発揮して、新たな価値を創造できる人材であることを印象付けられるよう、様々なエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
ブリヂストンの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「一人ひとりが大きな裁量を持ち、チームワークを発揮してグローバルに事業を展開する」という社風を意識しする。そして、コミュニケーション能力と人材育成力を発揮して、新たな価値を創造できる人材であることを、自分の言葉でアピールする。
●ブリヂストンの中期経営計画を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●競合他社について研究し、「なぜブリヂストンか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
この記事の執筆者