今回取り上げるのは、タイヤ市場の世界シェアNo.1企業であり、ゴム会社としても世界一の売上高を誇る株式会社ブリヂストンです。
ブリヂストンの平均年収は730.1万円
ブリヂストンの平均年収は730.1万円です(ブリヂストン有価証券報告書)。キャリコネに投稿された給与明細を参考にブリヂストンの年代別年収レンジを算出したところ、20歳代で430〜480万円、30歳代で600〜650万円、40歳代で750〜800万円という結果になりました。正規雇用者の平均年収は495.7万円(国税庁・令和2年分民間給与実態統計調査結果)で、比較して約1.48倍の額です。
■ブリジストンの平均年収推移
決算月 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
---|---|---|---|---|
2021年12月期 | 730.1万円 | 41歳 | 14.9年 | 14745人 |
2020年12月期 | 685.7万円 | 40.4歳 | 14.3年 | 14858人 |
2019年12月期 | 728.2万円 | 40歳 | 14年 | 14567人 |
2018年12月期 | 723.3万円 | 40.1歳 | 14年 | 14075人 |
2017年12月期 | 720.1万円 | 39.8歳 | 13.9年 | 13706人 |
出典:ブリヂストン・有価証券報告書
過去5年間の平均年収の推移をグラフと表組みで示しています。
ブリヂストンの平均年収は前年を上回り730.1万円でした。
過去5年間では最高額になりました。
ブリヂストンの年代別平均年収と中央値
■ブリヂストンの年収中央値は30代で619.3万円
続いて年収実態により近い年収中央値を見てみます。20代から50代までの平均年収・平均月収・平均ボーナス・年収中央値を表にまとめました。
年代 | 平均年収 | 平均月収 | 平均ボーナス | 年収中央値 |
---|---|---|---|---|
20代 | 448.2万円 | 28.6万円 | 86.3万円 | 403.38万円 |
30代 | 619.3万円 | 39万円 | 119.3万円 | 557.37万円 |
40代 | 769.6万円 | 48.2万円 | 148.3万円 | 692.64万円 |
50代 | 909.8万円 | 56.7万円 | 175.4万円 | 818.82万円 |
※キャリコネの口コミ、有価証券報告書、厚労省・経産省・国税庁発表の調査資料を元に、編集部で独自に算出
ブリヂストンの給与制度
■課長職で1000万円超えだが評価次第ではそれ以上も
基本的には年功序列型の賃金体系です。年収例としては、30歳で500〜600万円、35歳で700〜800万円。基本給に残業代や毎年の評価による加算があるため、人によっては課長職になる前から1000万円に到達する人もいます。評価の良し悪しで毎年の昇給額に差が出るため、ずっと高い評価をもらっていた人とそうでない人では、年次とともに給与差もかなり大きくなります。
また、評価が良いと、賞与にも賞与額の10〜30%が加算されます。評価は部門内の相対評価によって行われ、半分以上の人が10%以上の加算額を受けるという証言もあります。
ブリヂストン社員の給与明細(キャリコネ)
同年代でも職種、インセンティブの有無で格差あり
20代営業職(非管理職)の 給与明細
20代技術職(非管理職)の 給与明細
20代から30代にかけて大幅にアップ!
30代管理部門(非管理職)の 給与明細
20代管理部門(非管理職)の 給与明細
■固定残業代が以前の倍額に 海外手当も充実
年収は基本給与と諸手当、そして年2回の賞与で構成されています。なお、一定以上の年次になると昇級試験を受け、合格すると職種によっては裁量労働制に切り替わります。それにより固定残業代が給与として支給されますが、2018年から従来の倍額に見直されました。また、残業代に代わり時間を調整することも可能なようです。ただし、これらにはエリアや職種による例外があるので注意が必要です。
また、海外赴任時の手当は給与の約30%。家族手当は配偶者18,000円、子供1人6,000円として、上限額30,000円として支給されます。
ブリヂストン社員の口コミ(キャリコネ)
業績に左右されない、大企業の安定感
「部署により業務量は大きく変動する一方、職能が同じなら報酬は大幅には変わらない。 査定は、ある程度上司との人間関係が影響するのはやむを得ない。自分の上司は… 」
総合職の場合は他メーカーと比較しても基準が高い
「昇級には試験があるが、真面目に勤務していれば何とかなるレベル。管理職一歩手前の係長クラスが長い。賞与査定をとることができれば課長職の年収にも…」
ブリヂストンと競合他社の平均年収を比較
ブリヂストンの競合や同業界である住友ゴム工業、横浜ゴム、TOYO TIREの4社で平均年収を比較します。
各社の最新有価証券報告書に記載されている額は、ブリヂストンが730.1万円、住友ゴム工業が653.7万円、横浜ゴムが631.2万円、TOYO TIREが619.8万円です。
この4社の中で最高額はブリヂストンの730.1万円で、最低額がTOYO TIREの619.8万円。その差はおよそ111万円で、かなりの差があります。
この比較企業の中ではブリヂストンは1番目に位置します。
社名 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数(単体) | 売上高 |
---|---|---|---|---|---|
ブリヂストン | 730.1万円 | 41歳 | 14.9年 | 14745人 | 8395.28億円 |
住友ゴム工業 | 653.7万円 | 40.6歳 | 15.3年 | 7573人 | 5260.47億円 |
横浜ゴム | 631.2万円 | 41歳 | 17.4年 | 5257人 | 3145.49億円 |
TOYO TIRE | 619.8万円 | 39.8歳 | 14.9年 | 3694人 | 2263.24億円 |
ブリヂストンの競合企業の年収についてはこちらの記事をご覧ください
出典・参考
厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」「2019年国民生活基礎調査」
経済産業省「2021年企業活動基本調査速報-2020年度実績-」
国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」
マイナビ「2022年版 業種別 モデル年収平均ランキング」