2021年06月21日
化学のチカラで生活環境と食糧生産に貢献する石原産業への転職。採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取り組み方やこれまでの成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。
石原産業は農薬と酸化チタンを製造する化学メーカーです。30年後に世界人口は約98億人になるといわれており、農薬開発のノウハウを培う石原産業の役割は甚大です。また、同社が製造する酸化チタンは国内でシェアNo.1(2019年4月)の実績を誇り、医薬、動物薬など、ニッチな領域でも安定的な実績を上げています。
1920年の創業から100年という長い歴史をもつ同社。口コミには、「歴史ある会社で人を大切にする風土がある」「新人をじっくり育てようとする」「面倒見がいい人情の会社」といったものが多く見られます。「化学メーカーとして技術革新を目指す企業でありながらのんびりした職場環境」という声も。同社が定める「相互協力、相互理解により人権を尊重し、風通しのよい働きやすい職場をつくる」との行動基準に依拠し、風通しが良く、和気あいあいとしたアットホームな社風が伺えます。
一方で、「古き良き日本の企業という感じで年功序列」「トップダウンである」という意見も。成果主義を求める人はこの点において注意が必要です。この分野の研究をじっくり行いたい人、ルーティンワークが得意な人には働きやすい環境といえます。
石原産業 公式サイトより
石原産業の採用情報は、コーポレートサイトのキャリア採用ページで確認することができます。
2020年5月現在、有機化学部門、無機化学部門、管理・間接部門、営業部門などにおいて、研究職や営業職、スタッフ職など複数の職種で募集があります。
コーポレートサイトには書類選考と面接があると記載されていますが、詳細は公表されていません。口コミによると、一次面接は集団面接、二次以降は応募者一人対役員クラス数名での面接があったようです。
本社(大阪市西区)、中央研究所(滋賀県草津市)、四日市工場(三重県四日市市)、東京支店、各地営業所と、拠点が複数あるので、面接場所や勤務地などは応募の際に確認することをおすすめします。応募はコーポレートサイトの問い合わせフォームを利用するか、総務人事本部人事部採用担当へ電話にて行います。
風通しの良さ、人とのつき合いを大切にするという社風から、応募者の人間性を知るための質問をされることが多いようです。例えば、「お客様が論理的に物事を理解してくれない場合、どのように対応しますか?」や、中には「お酒は飲めますか?」などの質問もあったようです。いずれの質問からも、相手の身になって話すことができる、人づきあいが好きな人材を求めていることがわかります。
口コミには「明確な志望理由と質問に対して自信を持って答えられれば問題ないと思う」との意見も見られました。気負わず自分の言葉で話すことができ、この人と一緒に仕事をしたいと思われることがまずは第一です。
また、技術職、研究職については化学的な専門知識や研究実績が問われます。研究内容など成果物がある場合は積極的にアピールするといいでしょう。
面接を受けるにあたっては、石原産業の中期経営計画を理解しておくことが必要です。
同社は創立100周年となる2020年度に向けた「第7次中期経営計画」を、2018年度からスタートさせました。無機化学事業と有機化学事業の2本柱で、すべてのステークホルダーにとって魅力あるケミカル・カンパニーの実現を目指しています。
<無機化学事業>
「オンリーワンの素材による顧客への真の価値提供と持続的な収益拡大」…主力製品である酸化チタンのシェアを拡大させる。
<有機化学事業>
「R&D型事業として持続可能な事業規模と収益力の実現」…農薬分野における価値拡大と、医薬、動物薬の開発に取り組む。
石原産業 公式サイト 「第7次中期経営計画」より
石原産業がこれから目指す方向性をよく理解し、自分が入社したらどの部分にバリューを発揮できるのか、自分のスキル・経験を棚卸ししながら考えておくとよいでしょう。
どの企業にも共通して言えることですが、面接では「なぜ当社を選んだのか?」といった質問がなされます。採用担当者はこの質問を通して「入社後どんな仕事をしたいのか」「この人のやりたい仕事ができる環境かどうか」「この人の経歴を当社でどう活かせるか」といったことはもちろん、「本当に当社のことを理解しているか」を見極めています。
選考をより優位に進めるためには、石原産業という企業についてしっかり理解する必要があります。そのためには、事業領域、顧客層などをふまえて競合となりやすい他社と比較することも重要なポイントです。具体的には、化学メーカーとして競合する以下のような企業について事前リサーチし、それぞれの特徴をしっかり把握しておきましょう。
石原産業が目指している方向性や、どういった人材がマッチするのか、企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。石原産業は風通しが良く、和気あいあいとしたアットホームな社風です。面接では、調和のとれたやりとりを心がけましょう。また、自分のスキルや経験をどのように活かせるのか、専門知識がある人は具体的に説明できるようにしておくことも大切です。
以下では、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策をしておきましょう。特に、石原産業の場合は「はい」「いいえ」で終わらせず、エピソードなどで会話を盛り上げたりしながら、なるべく楽しい面接の場となるように意識するといいでしょう。
石原産業の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
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