2021年06月21日
調剤薬局の運営をはじめ、医療モール開発事業などをおこなうアイセイ薬局への転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。
「奉仕のこころ」を社是として掲げ、地域密着の医療サービスを提供するアイセイ薬局。処方された薬を供給するだけではなく、健康情報の発信や未病対策などを実施し、調剤薬局の役割を変えるためのとり組みをおこなっています。
同社の事業は多岐にわたります。
●グループ薬局に対する利用者目線での「ストアプロモーション」
●患者・医師・薬局がよりよい環境で共存できる「医療モール開発事業」
●医師と深いつながりをもち、地域医療をプロデュースする「開業・経営支援事業」
上記を主軸とし、介護福祉や薬剤師の転職支援・派遣事業なども展開。すべての事業は人々の健康と幸せ、社会貢献につながるものです。
口コミには「女性は比較的働きやすい」「産休などは、取りやすい」といった内容が多く見られます。社長が女性ということもあり、経理職においても女性のキャリアアップが十分に望めるようです。ただし、キャリアアップを目指す際は子育てとの両立は難しく、バリバリ働く人に有利であると言えるでしょう。調剤薬局には残業が少ないと思われがちですが、医院の診療が終わらなければ閉局することができません。ウイルス性疾患の流行や花粉が多く飛散する時期などが繁忙期とされ、残業が続くこともあります。
労働環境については、「狭い空間での勤務なのでストレスになることもある」との悩みもあるようですが、上長の対応がよいとの口コミが目立ちました。専門性の高い業務だけに、「常に技術や知識を磨き、それをチームへの奉仕という形で活かすこと」を行動指針のひとつとしている同社。チームワークを重視し、思いやりをもった言動で仲間とともに働ける人材が求められるでしょう。
中途採用については、コーポレートサイトの採用情報に詳細が記されています。2020年6月現在、記載があるのは薬剤師と医療事務。薬剤師の申込受付はアイセイ薬局の子会社である株式会社AXISがおこなっており、医療事務とはエントリー画面で表示される事項が異なります。
各種就職サイトやエージェント経由での応募も可能で、マネージャーなどの職種はそちらからとなっています。募集のある店舗は随時更新されるので、常にチェックしておきましょう。
選考フローの詳細は口コミ情報のみになりますが、エントリー後、入念な面接を1~2回おこなった上で内定となり、1~2週間というスピード採用も多いようです。薬剤師については、株式会社AXISが運営するお仕事紹介サービス「お仕事ラボ」を利用できるので、手厚いサポートが期待できるでしょう。
同社の面接は比較的長時間にわたることが多いようです。1時間の面接を経験した人からは、「長い面接時間を、いかに充実した話でつないでいけるかが重要」といった口コミが見られます。チームワークや人とのふれ合いが大切な職場なので、面接では技術や経歴よりも、人柄や社風にフィットする人材かどうかを見極めていると考えられます。
面接官は人事部や営業担当、現場のマネージャーなどさまざまで、「穏やかでやさしい」「気さくで楽しい」印象だったという感想が多々ありました。一方で「年収についてはしっかり確認したほうがよい」といった口コミが目立ち、想定年収とのギャップから内定を辞退する人もいるようです。大切なことはしっかりと確認しましょう。
面接では、チームワークを重視し、思いやりをもった言動で仲間とともに働ける人材であることをアピールすることが大切です。キャリアアップを目指す人は、自らの考えや価値を論理的に伝えられるような取り組みを、日常的におこなっておくと良いでしょう。
面接の前に同社の企業理念とビジョンをおさえておきましょう。
「誠」実な気持ちで他者を「愛」する「アイセイ」、という社名の由来からもわかるように、同社では自身の技術や知識を磨くことも人々の幸せのため、社会奉仕のため、と考えられています。「奉仕のこころ」をもって、利用者をはじめとする地域社会や取引先、そして従業員同士もよい関係を築き、企業の成長力を高めていくというものです。
そのような理念のもと、同社の考える調剤薬局のありかたを未来像として描き、さまざまな形で実現していきます。
アイセイ薬局コーポレートサイトより
同社は、医療モール「クリニックステーション」の開発、運営を通して、医院と薬局の「協業」を目指しています。さまざまな診療科の医院が1ヵ所に集まる医療モールは、総合病院のように複数の科を受診することができ、医師間の情報交換も容易になります。
調剤薬局はそれらの医院をつなぐ役割をもち、薬の飲み合わせによる副作用を防ぐことはもちろん、日常的に患者の健康データチェックをおこなうことで未病の改善にも取り組むとしています。高齢化社会が進むなか、悪いところを治す医療よりも未病を改善することが重要視されており、同社は患者と薬局の新しい関係を築き、人々の健康生活を設計する「近所のかかりつけ薬局」のデザインに尽力していることがわかります。
アイセイ薬局コーポレートサイトより
また、医・薬・介護の連携も今後の重要な課題とし、介護・福祉サービス事業も展開しています。このようなことから、誠意と奉仕のこころをもって周囲の人々や地域社会と接することが不可欠な業務であり、利用者に安心感を与えるには、長期にわたって見守り続けることが必要です。よりよい未来に向けて自身の技術や知識を磨き、社会に奉仕できる人材が求められます。
面接では必ずといって良いほど「なぜアイセイ薬局なのか」という質問があるでしょう。面接官はこの質問を通して、「当社をどのような視点で見ているか」「当社の理念やビジョンを理解しているか」を見極めています。面接経験者の中には、かなり深堀りされた人もいるようです。
ドラッグストアや調剤薬局が地域密着の運営を重視し、競争が激化しているなか、同社の強みは医療モール開発事業。医療と介護のありかたを考え、介護・福祉サービス事業も展開しています。以下、調剤薬局の運営だけでなく、他の事業にも尽力している企業を抜粋しました。競合する企業についても研究し、「なぜアイセイ薬局なのか」との質問に明確な答えを用意しておきましょう。
●株式会社メディカル一光
●株式会社メディカルシステムネットワーク
●綜合メディカル株式会社
企業研究を通して、同社が目指す方向性や他社との違いなどがわかってきたのではないでしょうか。同社は多岐にわたる分野で事業を展開していますが、すべての根源は「奉仕のこころ」にあり、接客はもちろん、職場環境にもそれが求められます。面接を受けるにあたっては、「チームワークを重視し、思いやりをもった言動で仲間とともに働ける人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
「アイセイ薬局」の面接を受けるにあたって、押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは以下の3つです。
●チームワークを重視し、思いやりをもった言動で仲間とともに働ける人材であることをアピールする。
●「奉仕のこころ」を大切にする同社の企業理念を理解し、これに沿った自己分析をおこない自己PRにつなげる。
●競合他社についても研究し、「なぜアイセイ薬局なのか」を明確にしておく。
人々の健康と幸せを願い地域に貢献する企業だけに、採用にあたっては人柄が重視されるようです。これらのことを念頭におき、面接の際は笑顔でゆとりのある会話を心がけましょう。
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