2021年06月21日
プレス機械の開発・製造・販売でグローバルに事業を展開しているアイダエンジニアリングへの転職。採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取り組み方やこれまでの成果を具体的に問われるほか、「人柄」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として評価されるので事前にしっかり対策をして転職しましょう。
1917年に金属部品加工に特化したプレス機械や産業用ロボットを製造する鉄工所として創業したアイダエンジニアリング。2020年6月現在、日本に9拠点、欧米、アジア、アフリカに26拠点を持つグローバル企業に成長しています。同社のプレス機械シリーズ「AIDA」は、世界的なブランドとなり多くの顧客に使われています。
創業100年の歴史ある企業ゆえに、「現場重視でトップダウン型な組織」「昭和的な年功序列型の働き方である」という口コミが見られます。一方で、「やる気のある人材には積極的に仕事を与えてくれる」「組織も若返りをして成果主義に移行してきている」という声もあるので、年功序列を重視した伝統的な風土から、社員の積極性を重視する社風に変わりつつあるといえるでしょう。
また、「短納期やトラブル対応などで平日は残業が多い」「忙しい時期には土日に出勤することもある」という口コミもあるため、顧客の納期によっては残業や土日出勤の可能性もあるようです。多忙な時期もありますが、口コミでは「基本的に1つの機械を一人で設計するため、顧客との仕様すり合わせから納入まですべて担当できる。さまざまな仕事を体験でき、納入時には達成感がある」という同社ならではの仕事の進め方にやりがいを感じているという声もあります。同社は「伝統的な雰囲気を持ちつつ、社員の積極性を大切にしてプロとして一人で仕事を進める」社風であるといえるでしょう。
同社は企業理念として「成形システムビルダとして発展し、人と社会に貢献する」を掲げています。プレス機械は工業製品の製造に不可欠な技術です。今後も世界的なシステムビルダとして発展していくために、顧客のニーズに合わせた製品を提供していく。多忙な時期でもやりがいを感じて積極的に仕事を進める。このことに共感でき、企業理念と社風に合致した人材であるかを面接では見極められます。
アイダエンジニアリングのホームページの採用情報には、選考の流れの記載はありませんが、各種求人サイトや口コミによると、書類選考後に面接が2回あるようです。ただし、職種によって異なる可能性がありますので、選考を受ける際には必ず採用担当者に確認してください。
2020年6月現在、募集職種はサービスエンジニア、電気制御設計の2種類です。それぞれの職種に応募資格が設定されているので、応募する前に自分が該当しているか必ず確認してください。
勤務地は、サービスエンジニアが大阪府、電気制御設計が神奈川県の本社です。ただし、将来的には海外勤務の可能性もあります。
仕事とプライベートを含めた今後の自分のキャリアを考えた上で、応募職種や勤務地を選択することをおすすめします。
同社の面接は、志望動機や転職理由など一般的な質問が多いようです。口コミによると「うちの他の現場作業員とうまくやっていけるか」「入社後すぐに正門に立って社員全員にあいさつすることができるか」といった人間関係の構築力を問われることもあります。 技術職でも顧客と一人で交渉して仕事を進めることが多いので、人となりや対人スキルを確認する面接のようです。
また、「今後は海外出張が多くなると思いますが、問題ないですか」「海外常駐は可能ですか」という口コミもあるので、海外で活躍できる人材かどうかも評価のポイントといえます。
面接時間は1時間と比較的長く、少し圧迫面接のような雰囲気もあるようです。付け焼刃な回答では面接通過は難しいので、しっかりと回答を用意しておくことが大切です。
自己分析を入念におこない、「自分の目標は何か」を明確にした上で、アイダエンジニアリングでできること、今後のキャリアプランを語れるよう準備をしましょう。
面接に臨む前に押さえておきたいのが、同社の新中期経営計画です。中期経営計画は定期的に策定・発表されます。必ず最新の中期経営計画が出ていないか、確認するようにしてください。
同社を取り巻く環境は、日々変化していますが、重要顧客である自動車市場は新興国を中心に成長しています。顧客のニーズは、プレスシステムの自動化や自動車の電動化・軽量化など多様化していくでしょう。また、グローバルでの競合との競争も激しくなってきており、欧米の中国市場での成長や新興国の台頭も目立ちます。調達面では、銅板などの材料価格が上昇しているため、供給者との取引には高い交渉力が求められます。
アイダエンジニアリング 中期経営計画資料より
このような外部環境も踏まえて、同社は新中期経営計画として以下の図のとおり重点施策を掲げています。特に市場・顧客開拓では、「AIDA」の世界的な知名度を生かして、グローバルセールス体制を強化して欧州や新興国の開拓を目指します。また、顧客のニーズでもあるプレスシステムの自動化に対応するため、自動機の開発を強化していく予定です。このために、新規事業や設備に積極的な投資をして事業拡大を図っていきます。
また、この新中期経営計画では、グローバル人財の育成や戦略的人財ローテーションも施策としてあげられています。今後は、海外勤務のローテーション推進や事業戦略に沿ったジョブローテーションがおこなわれる予定です。
アイダエンジニアリング 中期経営計画資料より
中途採用者には新中期経営計画を十分理解して、この計画を実行することが求められています。それゆえ、「グローバルな視点を持ち、顧客のニーズに沿った製品を提供できる人材」が求められていると考えられます。新中期経営計画を自分の仕事に落とし込んで業務を進める能力があることをアピールできると有利になるでしょう。
新中期経営計画の研究を通して同社への理解がより深まったのではないでしょうか。中途採用面接では、「なぜアイダエンジニアリングか」という質問に対して的確に回答することが重要です。志望動機に関する質問では、「アイダエンジニアリングの企業理念や目ざす姿を理解しているか、それを実現できる人材なのか」を見極めようとしています。
同社をさらに深く研究するために、競合先と比較して分析することをおすすめします。他社と比較した上で、「アイダエンジニアリングだから実現できること」という視点を志望動機に取り入れると、入社への意欲・熱意が伝わりやすくなります。
口コミでライバル企業としてあげられている企業を以下にご紹介します。他社と比べて同社の強み・弱み・独自の戦略は何かを分析してみてください。
同社の社風や目指している姿が、企業研究を通じて見えてきたかと思います。企業理念と新中期経営計画を意識して「伝統と自主性を大切にして、プロとして一人で仕事を進める」人材であると印象づけられるよう、これまでの経験を振り返り具体的なエピソードを用いてアピールできるようにしておきましょう。
以下、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされた場合、自分ならどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策をしておきましょう。
ここまで、アイダエンジニアリングの採用面接を受けるにあたって押さえておきたいポイントをご紹介してきました。これらを踏まえて、次の3点を準備しておきましょう。
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