2021年06月21日
携帯電話の販売代理店からスタートし、今ではOA機器や保険代理店事業を手がける光通信への転職。採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取組み方やこれまでの成果を具体的に問われる他、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、共に働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策しましょう。
情報通信業=営業職という強いイメージを払拭するため、商品やサービスを「販売」するだけでなく「創る」ことにも注力した結果、独自の「ストック収益」を実現。一時的な収益だけでなく、毎月継続的な収益を得られるシステムのおかげで「企業の安定」を手に入れました。2019年6月には45歳の若い新社長が誕生。新卒から実力で社長まで登りつめた経験を生かし、さらなる実力主義を徹底しています。
年齢や性別にかかわらずチャンスを公平に与えるという観点から、社員には運営に関するほとんどの権限が委ねられています。自分で意思決定する重要さや自己責任を強く意識させることが、人の成長につながると考えられているからです。口コミからは「成果さえ上げることができればどんどん出世が可能」「女性でも差別なく実力で判定される」など、公平さを大切にした実力主義の社風がうかがえます。
一方で「ストイックな人でないと出世は無理」「鋼のメンタル、頑強な身体、膨大な仕事をこなせる頭脳が必要」など、仕事量の多さや強いメンタルの必要性など、体育会系の社風改善を訴える声も少なくありません。そのため、近年は長時間労働や休日出勤の原則禁止、意見箱や相談窓口の設置など、従業員が心身ともに健康な状態で仕事に取り組めるよう労働環境の正常化にも注力しています。
新社長就任後は新しい風を取り入れるべく動き始めた光通信ですが、まだまだ進化の途中といえます。そのため、採用面接では独特な社風に馴染み、実力社会の中で勝ち残っていけるメンタルとタフさをアピールするとよいでしょう。
光通信の選考フローについてコーポレートサイトに記述はありませんが、口コミによると書類選考後に複数回の面接がおこなわれるのが一般的なようです。一次面接のみのケースもあれば三次面接までおこなわれた人もいるなど、年度や職種によって面接回数が異なる場合があります。一次面接は人事担当との1対1で企業説明や質疑応答をメインに75分程度、二次面接は応募部署の責任者とマンツーマンでおこなわれるようです。なかには一次面接のみで採用された人もいるようですが、面接の回数は正式に決定されていないため、準備を怠らないようにしておきましょう。
また、光通信のコーポレートサイトには採用情報が掲載されておらず、すべて転職サイトにて募集されています。希望職種で募集がおこなわれているか、こまめに転職サイトををチェックしましょう。
2019年に新社長を迎えたことにより、営業職特有の体育会系の質問は減少傾向にあるようです。以前は「何があっても仕事を続けられるか」「かなり厳しい環境にも耐えられるか」など、メンタルの強さを問う質問が多く出されていました。最近の面接では「数字(売上)をどう作っていけるか」「今までに経験したユニークな経験は?」など、その人の考え方や行動力を見極める質問が多く目立ちます。
体育会系の質問はなくなったものの、「入社後は何をしていきたいか」「将来の自分の姿は?」など、対応する面接官によっては一般的な質問のなかに「やる気」や「決断力」があるかを見られていると感じた人も少なくありません。また、「他人をどのように判断するか」「普段どんな本を読むか」など、咄嗟に回答することが難しい質問もあるため、対応力の高さも必要となるでしょう。
まずは長所や短所を含め自分自身をしっかりと理解しておくこと、そして過去の経験やスキルを織り交ぜて話ができるように準備しておくことが大切です。
面接を受ける上では光通信の経営戦略を理解しておくことが大切です。同社の経営戦略は以下のとおりです。
出典:光通信 サステイナビリティ情報より
変動が少なく長期安定収入が期待できる「ストック利益」を軸としたビジネスモデルに注力するなど、同社ではリスクや無駄を排除した事業環境を実現しようとする動きが見られます。これらをしっかりと理解し、いかに効率的で無駄がなく仕事を進められるかをアピールしてください。
出典:光通信 サステイナビリティ情報より
また、同社は完全実力主義であることを強くアピールしています。「成果を残せる人が大きな権限を持つ(経営幹部)」とし、年齢や性別を問わず成果を出した人は高く評価されます。やる気と常に上を目指す意識(出世欲)の高さを存分にアピールするとよいでしょう。
ただし、部署によってはチームや部署全体での売上目標達成が重視される場合もあるようなので、希望する部署を明確にしておくことが大切です。
面接では「入社を決めた理由」や「志望動機」についても聞かれます。「なぜ光通信なのか」をしっかりと説明できるようにしておきましょう。
この質問には単なる志望動機を聞くだけでなく、「いかに会社のことを理解しているのか」「当社で長く勤めていける人材か」などを確認する意図もあります。同社の歴史や経営戦略、事業環境の改革に取り組む態勢なども把握しておくとよいでしょう。
また、同社ではリスク分散のため情報通信業には珍しく、保険や水、電力などのインフラ事業などの通信以外の事業を展開したり、同業他社の株に投資する投資家としての一面も持っています。これらの独自の強みを理解し、志望動機を語るためには競合他社との比較研究が必要不可欠です。
以下に、競合となり得る企業をあげました。他社研究を進めるうえで、ぜひ参考にしてみてください。
同社が求める人材像や社風について具体的なイメージが湧いてきたのではないでしょうか。光通信は厳しい市場競争のなかで戦うため、新事業の立ち上げやM&Aなど何においても「意思決定」の速さとスピード感を重視しています。これは社員にも求められることで、運営に関する権限を委譲するなど、責任感を持たせることで社員の成長にもつながると考えられているからです。
「どれほどやる気があるのか」「どんなことで会社に貢献していけるのか」を伝え、同社が求めている人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを用意しておきましょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
光通信の採用面接に向けて、ぜひ押さえておきたい重要なポイントをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
「公平さを大切にした完全なる実力主義」という社風を理解し、責任感とメンタルの強さ、高いやる気を持って仕事に望める人材であることをアピールする。
光通信の経営戦略を理解し、これに沿った自己分析をおこない、自己PRの質を高める。
他社研究で競合他社を知り、「なぜ光通信なのか」に対する答えをより明確にしておく。
上記3つのポイントを押さえて準備し、面接当日にはしっかりと自身の言葉でアピールできるようにしましょう。
この記事の執筆者