2021年06月21日

【面接対策】NTTデータ先端技術の中途採用面接では何を聞かれるのか

NTTデータ100%出資の子会社であるNTTデータ先端技術。テクニカルコンサルティングやシステムインテグレーションが主な事業です。中途採用では、即戦力としての力量を問われるのはもちろんのこと、仕事への姿勢やビジョンなども踏まえ多角的に審査されます。十分に対策して挑みましょう。


NTTデータ先端技術の採用面接前に知っておきたいこと

社風への理解

本社の技術支援を目的に、1999年に発足したエヌ・ティ・ティ・データ先端技術(NTTデータ先端技術)。「ビジネスパートナーの知恵を結び付けるハブカンパニー」を企業理念としています。


同社で働く人からは「技術支援の期待値が高く、アウトプットを自分で考え実行していくことがやりがい」「新聞で紹介されるようなシステムの開発に関わることができる」といった点が長所として挙げられています。「仕事をする中でさらに技術が伸びていく」など、自分の成長を実感できているという声も多数。「年功序列ではなく、高い成果を出せば評価される」ことも、若手社員にとってモチベーションになっているようです。


ただし、「管理職には親会社からの出向者が多く、出世は部長で頭打ち」といった環境もあることから、35歳前後で転職していく人が多いなど、不満の声も挙がっています。「技術面では、自主的に向上を図らないとすぐについていけなくなる」という厳しさもあるようです。


「ビジネスパートナーの知恵を結び付けるハブカンパニー」の一員として、日々技術を磨き続ける。 こうした社風にフィットする人材かどうか、採用面接では見極められます。

選考は何次まで?

同社の中途採用は、コーポレートサイトやエージェントを通しておこなわれます。口コミによると、選考プロセスは書類審査の後に2回の面接があり、選考期間は1~2週間程度です。高い技術を売りにしている会社のため、例えば営業であってもIT業界の知識が必須などの条件があり、業界経験者のみが応募の対象となっています。


キャリア採用ページでは、中途入社の社員による座談会が公開されています。「マネジメント層も技術に明るくて嬉しかった」といった中途入社社員の言葉から、管理サイドの人材であってもエンジニアや設計・構築としてのスキルがあるのが当然という風潮がうかがえます。「技術がないと営業に説得力が生まれないので、若いうちに技術を吸収したい」「複数の業務をこなすより技術に集中したい」などの理由から中途入社を志した人が多い同社。やはり技術者としての向上心をもっていることが重要なようです。


同社で活躍できる人物像については、「技術が好きで、誰にも負けないものを持っている人はさらに強い」「何かを極めたい人」などと語られています。書類選考の段階から、技術面を重視してアピールし、技術の仕事が好きであることを示すエピソードを添え、技術者としての向上心を伝えるとよいでしょう。

面接内容の傾向は?

「技術重視の会社」というと、今持っている技術力を中心に聞かれるのではと思いがちですが、同社はむしろ逆です。「なぜこの職種を希望するのか」「入社後どのようなことがしたいのか」といったことを中心に深く問われたという人が多くいます。


「かなり厳しく将来思考について突っ込まれる」といった口コミからも、基本的な面接対策を怠らないことが重要だとわかります。後述の「志望動機の整理」「他社研究」をしっかりとおこない、転職動機から将来の展望まで、「なぜ」という問いにわかりやすく答えられるよう準備しておきましょう。


技術については、得意分野を聞かれることが多いです。なぜ得意になったのか、その背景を添えて話し、それをどう仕事に活かせるのか説明できるようまとめておくとよいでしょう。さらに、「今気になっている最先端の技術は?」というものもよく聞かれる質問です。今持っている技術に安住することなく、新たな技術を学ぼうとする姿勢が問われますので、今注目されている技術についてもチェックし、少しでも学んでおくことで話が広がりやすくなるでしょう。

NTTデータ先端技術の面接攻略法(面接対策)

NTTデータの中期経営計画を理解した上で自己分析をする

同社の面接対策として、経営戦略を理解しておくことが重要です。親会社であるエヌ・ティ・ティ・データ(NTTデータ)の中期経営計画から、同社が今後どのような方向に進むのかを予測してみましょう。

出典:NTTデータのサイトより

親会社のNTTデータの中期経営計画を読み解くことで、NTTデータグループがどのような方向に進み、どのような人材を必要としているのか理解することができます。自己PRの際は、この中期経営計画に貢献できる人材であることをアピールしましょう。


NTTデータは2021年までの経営目標を、連結売上高2.5兆円、連結利益率8%としています。これを実現するために最も重要な戦略は、世界が一体となって強みを磨き戦うための武器づくりをする「グローバルデジタルオファリングの拡充」です。


そのため、子会社である同社でも、特に営業部門で「英語」「海外出張」が歓迎要件とされることが多くなっています。英語での折衝経験や留学経験などのエピソードを交え、海外への興味をアピールし、この戦略に貢献したいことを伝えましょう。


次に重要とされている「リージョン特性に合わせた価値提供の深化」では、「未来予測力」や「新技術目利き力」が重要なファクターであると示されています。目を付けた技術が数年後にメジャーな技術となった経験や、未来を予測して動き予想通りの結果が得られた経験などがあれば、エピソードとしてまとめておくと役に立つでしょう。

「なぜNTTデータ先端技術に転職したいのか」の明確化には他社研究も忘れずに

同社の面接では、「なぜ当社に応募したのか」という質問に対し、説得力のある説明ができるようにしておくことが重要です。この質問によって面接官が知りたいのは、その人が「本当に当社のことを理解して応募しているかどうか」ということです。

特にエンジニア職や営業職は、一般的に中途採用の募集が多いです。面接官に「またすぐに転職してしまうかもしれない」という不安材料を与えないよう、意識しなくてはなりません。同じ職種や業界の中でもなぜ同社に応募したのか、しっかりと説明しましょう。そのためには、同業他社についても企業研究をおこない、同社ならではの魅力を見つけておくことが重要です。

IT業界の売上高上位には富士通・NECといったパソコンメーカーが並び、その下には大塚商会や伊藤忠などの商社が並びます。それに対しNTTは「日本電信電話」の略であり、通信事業からIT産業に参入したという背景があります。こうした沿革も踏まえたうえで、「なぜ同社なのか」わかりやすく説明できるようにしておきましょう。

富士通株式会社
日本電気株式会社
株式会社大塚商会

NTTデータ先端技術の採用面接で実際に聞かれた質問内容

このように同社の面接準備で重要なのは、まず中期経営計画に沿って自分の強みを分析すること、そして他社研究に基づき「なぜ同社なのか」に対する答えを整理することです。そして面接当日は、「『ビジネスパートナーの知恵を結び付けるハブカンパニー』の一員として、日々技術を磨き続ける」という社風の中で、活躍するイメージが湧くような言動を心がけましょう。

採用ページに掲載されている人事部長のメッセージでは、「技術営業」の重要性が説かれています。強固な技術基盤のうえ、説明能力を持った人材が求められている同社。今までに関わった案件についても、相手にわかりやすく説明できるよう整理しておきましょう。

面接を受けた人が当日どのような質問をされたのか、実例をいくつかご紹介します。経験者の回答を参考に、自分ならどう答えるかシミュレーションしてみてください。

[20代前半・男性/システムエンジニア] 【結果:入社】

質問

入社して何をしたいのか、どんな成長を遂げたいか。

回答

コンサル思考である点を伝えたが、技術思考でない点を懸念された…(口コミの続きとアドバイスを見る

[30代前半・女性/ハードウェア関連職] 【結果:最終面接で不採用】

質問

なぜプロジェクトマネージャーを希望するのか

回答

経験を活かせるし、過去事例から人としても成長できる…(口コミの続きとアドバイスを見る

[30代前半・男性/システムエンジニア] 【結果:一次面接で不採用】

質問

これまで関わってきたプロジェクトでの成功体験と失敗体験

回答

成功体験と失敗体験をそれぞれプロジェクトの立ち上がりから…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代後半・男性/システムエンジニア] 【結果:内定を辞退】

質問

二次受け、三次受けの案件について

回答

プライム寄りの案件を考えて転職活動をしているので、御社の…(口コミの続きとアドバイスを見る

NTTデータ先端技術の採用面接に向けて

同社の面接対策において重要な点を、まとめてご紹介しておきました。特に重点を置いて準備しておきたいのは以下の4点です。

「『ビジネスパートナーの知恵を結び付けるハブカンパニー』の一員として、日々技術を磨き続ける」という社風の中で、活躍するイメージが湧くような言動を心がける。

親会社であるNTTデータの中期経営計画に沿って、自分の強みの中で強調すべき点を整理しておく。

今注目されている新技術について、できるだけ知識をつけておく。

競合他社と比較して同社ならではの魅力を発見し、説明できるようにしておく。


このような準備を整えたら、当日は「説明能力」をアピールする意味でも、自分の言葉でわかりやすく回答するよう心がけましょう。

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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。


この記事の執筆者

慶応義塾大学卒業後、大手ITメディア、出版社ライターを経て、旅行会社に勤務。新規事業企画に携わる。