2022年06月15日
スイスに本拠地を置く、グローバル総合人材サービス企業であるアデコへの転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。
スイスに本拠地を置くグローバル総合人材サービス企業の日本法人として、1985年に設立されたアデコ株式会社。35年にわたり、人材サービス業を通し日本のビジネスを支えてきました。大きな可能性を秘め、企業の財産となる「人」を大切にしている同社では、人は「財(たから)」であると考えています。
現在、職場環境や働き方の変革は激しく、企業は多様なニーズを持っています。それに応えるため、同社では、「人財派遣」「人財育成・組織改革」「人事アウトソーシング」など6つのブランドにより、最適なサービスを提供しています。
そんな同社は、「成果に対する意識が高い」「業績評価は厳しい」「仕事の裁量の幅は広い」といった口コミがみられ、裁量制が高く成果を重視し、切磋琢磨し向上心のある社風がうかがえます。また、「有給を取りやすい」「フラットな職場環境で、人間関係も良好」「資格試験を割引で受験できる制度がある」といった声があり、福利厚生を充実させ、社員が働きやすい環境を整える健全な企業風土があるといえるでしょう。
さらに、「性別に関係なく挑戦できる」「女性の管理職も多い」「産休、育休も取りやすい」といった口コミも多く見られました。女性もライフステージの変化に合わせて長く働くことができ、キャリアアップを目指せる環境が整っているようです。
「キャリア開発があたりまえの世の中をつくる」というビジョンを掲げ、企業と働く人々の双方を支援し、ビジネスを「人」から活性化していくことを目指している同社。面接では、「性別や年齢に関係なく挑戦でき、成果を重視する」という社風に合致した人材かどうかを見極められるでしょう。
中途採用サイトによると、エントリー後の選考フローは、書類選考→一次面接→筆記試験→二次面接→内定となっています。選考期間は、1週間から3ヵ月程度と幅があるようです。
「グループディスカッションがあり、その後、2回面接があった」という口コミもみられることから、職種により選考フローは変わる可能性があります。口コミでは英語面接を経験した人はいないようでしたが、「英語は話せるか」といった質問はあったようです。外資系企業であるため、英語面接の可能性もあります。どのような面接にも柔軟に対応できるように、しっかりと準備をしておきましょう。
2020年6月現在、キャリアプランナー、法務、エンジニアなど、多様な職種で応募があります。中途採用サイトから、関心のある職種について募集要項や業務内容などを確認しておきましょう。
同社の面接では、志望動機やこれまでの職歴などの一般的な質問が多いようです。これまでの経験やスキルをどのように同社で活かすことができるのか、具体的なエピソードを交えて話すと、面接官の印象に残りやすくなります。ほかには、「転職理由を詳しく聞かれた」「転職回数について深く問われた」という声もあることから、職務経歴に沿って転職理由をまとめ、適確に説明できるようにしておくと良いでしょう。
「面接というより雑談のようだった」という声もある一方、「圧迫面接だった」という声もありました。「回答の内容より、どんな状況でも動じない態度を見られているように感じた」という口コミも見られます。深堀りされても冷静に回答できるように、想定質問と回答をあらかじめ準備し、練習をしておくことが大切です。そうすることにより、自信を持って面接にのぞめるでしょう。
面接を受ける前に、同社のビジョンとコアバリューについて理解しておきましょう。
世界60ヵ国と地域に5000以上の拠点を持つグローバル企業である同社。2020年5月にスイスで発表されたアデコグループの2020年第1四半期サマリーによると、COVID-19により多くの国でロックダウンが起きたこともあり、売上高は前年同期比9%減となりました。そのなかで、日本法人である同社は売上高7%増、プロフェッショナル・スタッフィング事業とソリューション事業では2ケタ成長となっています。
そんな同社が事業展開するうえで、指標としているのは、ビジョンとコアバリューです。
アデコ株式会社 コーポレートサイトより
「キャリア開発があたりまえの世の中をつくる」というビジョンのもと、企業の生産性向上という目標を達成するために、課題解決型の人財サービスを提供していく。そして、働く人一人ひとりに寄り添い、キャリア設計をともに考え、長期的に関わっていく。このように、企業と人を最適な形で結びつけ、それぞれの成長を牽引することを目指しています。
このビジョンを達成するための指針が、アデコグループのコアバリューです。「Customer Centricity(顧客中心主義)、Passion(情熱)、Entrepreneurship(起業家精神)、Responsibility(責任)、Team Spirit(相互協力)」、この5つを実践し、目標達成に向け邁進しています。
アデコ株式会社 コーポレートサイトより
同社は働くすべての人々の未来を創造するために、このビジョンとコアバリューを指針とし事業展開しています。同社のビジョンとコアバリューを理解するとともに、面接では、これまでの経験やスキルを活かし、「どのように自らも会社も成長していけるのか」具体的に述べることが大きなアピールポイントとなります。そして、「性別や年齢に関係なく挑戦でき、成果を重視する」という社風に合致する人材であると印象づけられるようにしましょう。
同社の面接では、「なぜアデコなのか」と問われることが多いようです。面接官はこの質問により、「社風を理解しているか」「今後の方向性に合致した人材か」などを見極めます。この問いに答えるためには、同社への理解はもちろん、競合他社についても理解を深めておくことが重要です。
競合他社と比較して同社の特徴をより深く理解するとともに、同社の強みと自分の強みをマッチングさせ、自己アピールにつなげましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことをおすすめします。
●パーソルテンプスタッフ株式会社
●株式会社パソナ
●ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社
●マイケル・ペイジ・インターナショナル・ジャパン株式会社
企業研究や他社研究を通じて、同社が目指している方向性やどのような人材を求めているのか、分かってきたのではないでしょうか。面接では「性別や年齢に関係なく挑戦でき、成果を重視する」という社風を意識し、同社に貢献できる人材であることを、具体的なエピソードを交えながらアピールできるようにしておきましょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問を紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考え、自分の言葉で答えられるように面接対策をしておきましょう。
同社の面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「性別や年齢に関係なく挑戦でき、成果を重視する」という社風を意識して、自身とマッチしている部分をアピールする。
●同社のビジョンとコアバリューを理解し、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
●競合他社についても研究し、「なぜアデコなのか」に対する答えを明確にしておく。
これらを意識して自己分析や企業研究をおこない、自己アピールにつなげましょう。そして面接当日は、入社への熱意を自分の言葉でアピールしましょう。
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