0 編集部が注目した重点ポイント
① 事業構造の変化を反映し報告セグメントを4区分へ再編する
当中間連結会計期間(2025年6月~11月)より、従来の3区分から「土木」「建築」「不動産」「エネルギー」の4区分へセグメントを再編しました。事業構造の変化を的確に反映し、投資家への透明性を高めることが目的です。新たに独立したエネルギー事業など、特定の専門領域でのキャリア機会が明確化しています。
② 通期の営業利益予想を期初比42.9%増の50億円に上方修正する
中間期の好調な業績を受け、2026年5月期の通期連結業績予想を上方修正しました。営業利益は期初予想の35億円から50億円(前期比115.7%増)へと大幅に引き上げています。建築事業での好採算案件の進捗や土木事業の黒字転換が寄与しており、全社的に収益性が向上するフェーズにあります。
③ 福島県でインフラ更新用資材の新工場を稼働させ市場へ参入する
福島県南相馬市に、コンクリート構造物の劣化を防止する機能性吸着材「ADOXパウダー」の製造工場を建設しました。これにより、素材面からインフラリニューアル市場へのアプローチを本格化させています。自社技術を用いた新規事業の収益化が進んでおり、技術開発職や製造管理職の活躍の場が広がっています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年5月期第2四半期 決算説明資料 P.3
当中間連結会計期間の業績は、売上高が前年同期比10.2%増、営業利益が24.0%増と大幅な増益を記録しました。特に建築事業において、手持ちの大型工事が順調に進捗したことが寄与しています。利益面では不採算案件の入れ替えが進んだ土木事業の黒字化も大きく貢献しました。財務面でも自己資本比率は45.2%と、健全な水準を維持しています。
通期予想に対する進捗状況については、売上高で51.8%、営業利益で67.7%となっており、業績は概ね順調に推移しています。中間期での上方修正を反映した新たな通期目標の達成に向け、順調な足取りを見せています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年5月期第2四半期 決算説明資料 P.6
土木事業
事業内容:道路、橋梁、ダムなどの公共投資および民間設備投資を主軸としたインフラ整備事業。
業績推移:売上高19,129百万円(前年比4.3%増)。セグメント利益は137百万円と黒字転換を達成しました。
注目ポイント:不採算案件の入れ替えが完了し、収益構造が改善しています。現在は能登半島地震の復旧工事を4件受注し、自社開発の「自走型回転式破砕混合機」を活用するなど、高度な技術力が求められています。被災地の復興に直接貢献できる環境があり、施工管理の専門人材による技術的な貢献が期待されています。
建築事業
事業内容:食品工場、オフィスビル、宿泊施設等の建築工事および海外での大規模開発施工。
業績推移:売上高47,181百万円(前年比26.4%増)、利益は3,229百万円(107.4%増)と倍増以上の成長です。
注目ポイント:好採算の大型工事(豊橋夢工場、台湾の新北市オフィスビル等)が全体を牽引しています。国内のみならず20年以上の実績がある台湾など、グローバルな施工体制が強みです。現在、受注高は前年比で減少していますが、豊富な繰越高を抱えており、質の高い案件を確実に完遂できるプロジェクト管理能力が重視されています。
不動産事業
事業内容:販売用不動産の開発・売却、および国内外の不動産共同投資への参画。
業績推移:売上高668百万円(前年比85.9%減)。前期の大型物件売却の反動により、一時的に減収減益となっています。
注目ポイント:下期に販売用不動産の売却を予定しており、通期での巻き返しを図っています。オーストラリア・ブリスベンでのハイグレードオフィスビルへの投資など、海外市場でのアセットマネジメント能力を磨くチャンスがあります。収益の柱として期待されるストック収益の拡大に向け、投資判断を担う人材が求められています。
エネルギー事業
事業内容:再生可能エネルギー(太陽光等)の売電および電力購入契約(PPA)スキームの展開。
業績推移:売上高1,974百万円(前年比9.3%増)、利益965百万円(4.3%増)と着実に成長しています。
注目ポイント:(注:当期よりJDCエナジー合同会社を新規連結)。岩手県宮古市での蓄電設備を活用した夜間連系太陽光発電所の稼働や、都内ホテルへの「生グリーン電力」供給など、先進的なPPA事業を推進中です。単なる建設会社に留まらないエネルギープロバイダーとしての立ち位置を確立しており、脱炭素領域の知見を持つ人材には絶好の機会です。
その他(新規事業等)
事業内容:機能性吸着材の製造販売、レジャー関連事業、新規分野の開拓。
業績推移:売上高538百万円、セグメント利益66百万円。
注目ポイント:福島県南相馬市の新工場でのADOXパウダー製造や、仙台市の「泉ピークベース」リニューアルオープンなど、遊休地活用と地域共創に注力しています。建設資材という川上からレジャーという川下まで、多角的な新規事業の創出に関与できるフィールドです。自走型組織での柔軟な発想が歓迎されます。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年5月期第2四半期 決算説明資料 P.9
2026年5月期は、建築事業の堅調な進捗と不動産事業の利益計上を見込み、過去最高の更新を視野に入れた高い目標を掲げています。中期経営計画2027では3カ年で740億円の投資を計画しており、特に不動産賃貸や再生可能エネルギーによるストック収益の拡大を目指しています。
ROEについては、2031年5月期に10.0%以上を目標としており、「稼ぐ力」の追求に向けた組織改革が加速しています。質疑応答資料によると、M&Aや新規事業への積極投資を継続する方針であり、特定の既存事業に依存しない多角的な収益基盤の構築が急務となっています。DXの推進(自動化技術や生成AIの導入)も掲げられており、ITリテラシーの高い技術者への期待も高まっています。
4 求職者へのアドバイス
同社は現在、単なるゼネコンから「総合デベロップメント企業」への変革期にあります。志望動機では、「土木・建築の確かな技術をベースに、再生可能エネルギーやインフラ更新資材といった成長領域で、社会課題を解決したい」という姿勢が高く評価されます。特に能登半島復旧のような緊急性の高い社会的ニーズに応える「技術の社会貢献性」を自分自身のキャリア軸と結びつけることが有効です。
「セグメント再編によりエネルギー事業が独立しましたが、建設部門とのシナジー創出に向けて具体的にどのような部門間連携が行われていますか?」や、「インフラリニューアル市場への素材参入にあたり、現場の技術者が新技術の導入をどのように主導しているのか伺いたいです」といった質問は、経営戦略を理解した上で自身の役割を模索する意欲を示すことができます。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年5月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年5月期第2四半期 決算説明資料



上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。