2021年06月21日
モーターなどの分野で世界トップのシェアを維持する、自動車電装品のサプライヤー、ミツバへの転職。採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取り組み方やこれまでの成果を具体的に問われる他、キャリアシートからは見えない「人間性」も評価されます。即戦力、共に働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。
ミツバは、群馬県に本社を置く自動車電装品のサプライヤーです。モーターをはじめ、制御、機構の領域を軸とした製品を世界中の自動車メーカーに供給しています。特に二輪車用スターターモーターや車両用ワイパーシステムは、有効特許数も多く、世界でもトップクラスのシェアを誇ります。面接攻略法としても後述するように、同社はグローバル展開をひとつの戦略とし、海外拠点32社を含む52のグループ会社を有しています。
そんなミツバで働く社員からは、「製品のプロを目指すにはもってこいの環境」と、卓越した技術でその分野を牽引する企業として納得の口コミが寄せられています。業務に対する意識を高く保つため、技術やマネジメント関連、語学など多岐に渡る研修も実施されているようです。
また、「アドバイスをくれる社員が多く、問題を一緒に解決してくれる」「サークル活動やスポーツ大会があり、普段関わりのない社員とも接点が持てる」など、コミュニケーションを大切にしながら、社員の成長を図る企業風土が醸成されています。
「昇給や出世は年功序列」と保守的な面もある一方で、女性の働きやすさについては定評があるのが同社の特徴です。産休・育休・時短勤務などの制度がきちんと機能しており、社内にある幼稚園に子どもを預けることもできるそう。ライフイベントとキャリアを両立させられる良好な環境であると言えます。
ミツバの中途採用面接では、こうした社風になじんで力を発揮できる人材かを見極められます。また、採用ページでも言及されているように、下記の行動理念に共感し、仕事に生かすことができる人の入社が期待されています。
ミツバ コーポレートサイトより
同社では2020年6月現在、本社および仙台地区にて、ソフト・ECU・電子制御システムの開発や、品質保証など複数の職種の中途採用を募集しています。
応募を検討している人は、キャリア登録制度を利用しましょう。キャリア登録制度とは、学歴・職歴・保有資格・希望職種などを登録しておき、マッチするポジションがあれば企業側から連絡がくる仕組みです。この制度は1年間有効なので、現在希望職種の募集がない場合も、登録してみるとよいでしょう。
また、キャリコネにも同様の職種の募集情報が掲載されています。確認の上、エージェント経由で応募するのもひとつの選択肢です。
口コミによると、同社の選考は管理職との懇談や1回の面接を含め、1日で終了したというケースが多いようです。面接官は管理職だったとのこと。内定までは1~2週間と、スピーディーに結果が出るようです。
同社の採用面接は、オーソドックスな内容が中心です。難しい質問が少ない分、志望動機や経歴が採否の判断材料として高い比重を占めるでしょう。前職までの経験や、転職を考えた理由、同社を志望する理由など、自身のキャリアを筋の通ったストーリーとして整理し、どの部分について問われても迷いなく話せるよう、自己分析を深めておきましょう。
口コミによると「当社の製品で改善した方が良い点は」「自動車やバイクは好きか」という質問もあったようです。同社への興味の深さや熱意を示すためには、こうした質問にも自信を持って回答するのが理想的です。コーポレートサイトに製品・技術情報が掲載されているので、よく目を通し、自分なりの意見や感想を述べられるよう準備しておくとよいでしょう。
専門性の高い職種が多いため、必要な技術や資格を有しているか、即戦力として十分な経験値があるかを確認するための質問も想定されます。さらに「あなたを採用するメリットは何ですか」と問われるケースもあることから、自身の強みをいかに仕事に活かせるか具体的にビジョンを描き、言語化できるようにしておくことも大切です。
ミツバの中途採用面接に向けて、同社がグローバル企業として成熟していくためのビジョンを盛り込んだ「ミツバビジョン2024」を理解しておきましょう。
まずVISION1は、モーター・制御・機構の技術を融合させた製品の開発を強化することです。「安全と安心」という顧客のニーズを追求し、さらなる信頼を得るために不可欠な施策として位置付けられています。
VISION2として、新たな市場の創出に挑んでいます。モビリティー市場が大きな転換期にある近年、高齢化やエコロジー社会といった社会構造や人びとの意識の変化に着目し、新たなターゲットを見据えた展開を模索しています。エコロジーに関しては、CSRの一環として「ミツバ環境ビジョン2046」も制定し、環境との共生を目指して取り組んでいます。
「ミツバ環境ビジョン2046」
ミツバ コーポレートサイトより
そしてVISION3は、社員一人ひとりの成長と、グローバルなネットワークの強化を意識したものです。「夢」「挑戦」「スピード」の行動理念に則って、事業を支えていける多彩な人材を擁し、世界におけるプレゼンスを高めていきます。
同社は2020年3月まで、品質保証と安定供給の徹底を目指す、第11次中期経営計画も実施してきました。次期経営計画についてはまだ発表されていませんが、中期的な取り組みや激変する世界情勢を受けての動向も注視しておく必要があるでしょう。そして面接では、現在の事業の強化と新たなベクトルの描出に貢献できる人材であると印象付けたいところです。同社の理念やビジョンと照らし合わせ、アピールすべき要素を洗い出しておきましょう。
ミツバの中途採用面接における代表的な質問に「なぜミツバか」があります。面接官はこの質問により「なぜ当社を志望したのか」「入社したら何ができるのか」などに加え、「どの程度当社を理解しているのか」を確認しようとしています。会社への理解度は、志望度と比例すると言っても過言ではありません。
同社について理解を深めるためには、競合他社の研究をしてみるとよいでしょう。他社の製品や取り組みを知ることは、業界におけるミツバの立ち位置や特徴を把握することにつながります。同社が特化する製品領域には競合が少ないとも言われていますが、同様の電装品を扱う企業として、以下のようなサプライヤーについて調べてみることをおすすめします。
ここまでの企業研究を通して、ミツバの社風や戦略、求める人物像が少しずつ見えてきたのではないかと思います。中途採用面接を受けるにあたっては、保守的な面を持ち合わせながら、技術の練磨と人材育成に力を入れる同社の社風にフィットし、力を発揮できる人材であると印象付けることが重要です。そのためには、自身の経験やスキルを具体的なエピソードを用いて話すと説得力が増します。同社が重要視しているグローバルな事業展開に対しても、どのように戦力になれるかを考えておきましょう。
以下、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらに対し自分ならどのように回答するかシミュレーションし、面接対策をすすめてください。
ミツバの採用面接を受けるにあたって、必ず押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、次の3つです。
技術の練磨と人材育成に力を入れる社風になじみ、グローバルな存在感の確立に貢献できる人材であるとアピールする。この記事の執筆者
ミツバ コーポレートサイトより