2023年01月19日
総合スポーツクラブ経営大手であるセントラルスポーツ。採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取り組み方やこれまでの成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。
セントラルスポーツは、元オリンピック出場選手の後藤忠治氏により、水泳と体操の選手育成を目的として、1970年に創業されました。日本で初めて「フィットネスクラブ」を始め、また民間では初めて独自の研究所『セントラルスポーツ研究所』を設立するなど、「スポーツ健康産業のパイオニア」としての取り組みを続けています。
現在の事業は以下6つの分野で展開されています。
●セントラルスポーツ研究所:医学・スポーツ科学の見地から様々なプログラムを開発。
●スクール事業:子供向けスクール事業。
●フィットネスクラブ事業:近年では温浴施設やエステなど『ウェルネスクラブ』も展開。
●レジャー事業:マリンスポーツや子供向けキャンプ・旅行、スポーツ体験イベント等を開催。
●法人事業:企業や健康保険組合に向けた各種サービス展開。
●介護予防事業:セントラルスポーツ研究所において、科学的根拠に基づいた介護予防プログラムを開発。
こうした多様な事業を展開することから、社員の仕事内容も多岐に渡ります。「多くのことを把握しておかなければならない」という負担はありつつ、「自分自身のキャリアにとても役に立つ」とやりがいを感じる声が寄せられます。また広く事業を展開できるのは、「親会社がない」ことも影響しているようで、「やりたいことがある程度実現できる」「風通しは良い」という声も多く見られます。
オリンピック選手を数多く輩出しているクラブであるため、「選手育成に長けたコーチが長く在籍」しており、「インストラクターが使い捨てのように採用と退職を繰り返したりはしない」とのこと。これは、人材育成制度を見てみても、階層別・スキル別に多くの研修制度が整備されており、社内で時間をかけて人材を育成することを重視していることが感じられます。
こうした環境の中、「子供から大人まで幅広い年代のお客様」と接し、「スポーツを通じてコミュニケーションをとることが楽しい」と多くの社員はやりがいを感じながら仕事に取り組んでいるようです。
「風通しが良く、人材育成を大切にする環境の中で、幅広い事業にチャレンジを続ける」、こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
セントラルスポーツの仕事内容は、現場で活躍する「店舗勤務」と、店舗スタッフの後方支援を行う「本社勤務」の大きく2つに分類されます。キャリアアッププランについても、それぞれに段階が設けられていますが、本人の希望により、両方を経験することも可能になっています。
しかし、現時点でのキャリア採用職種は「インストラクター」のみであるため、まずは「店舗勤務」からのスタートとなります。
選考のプロセスとしては、WEBエントリー時に店舗を選択して応募し、その後面接が行われます。応募者の口コミを見てみると、「面接は2回、一次面接は人事部長、最終面接は役員だった」とのこと。また、「筆記試験を経てから面接だった」という口コミも見られます。
また、社員として応募する以外にも、「アルバイトとして実績を積んだ後に採用されるケースもある」とのこと。勤務態度やレッスン実績、資格の有無などにより、「店長やエリア担当者が判断したうえで受検が可能」となるそうです。
同社の面接では、「将来のビジョンはどのように描いているか?」「やりたいことはありますか?」といった本人のキャリア観に関することや、「この業界の3年後はどんな新規事業が必要だと思いますか?」といった業界に対する考察を問われる質問が多く投げかけられます。社風の項目でも述べた通り、同社では「日本で初めて」の事業を展開することが特徴。こうした社風にフィットする人材かどうか、ということを確認しようとしていることが分かります。
また、「スポーツや接客は好き?」「指導者にとって大切なことは何?」と、インストラクターとしての素養ももちろん確認されます。スポーツへの熱意、またスポーツを通してどのようにお客様に貢献したいのか、について自分の考えを明確にまとめておく必要があります。
セントラルスポーツの面接を受ける前に、経営理念を理解しておきましょう。
同社の経営理念は、「0歳から一生涯の健康づくりに貢献する」です。事業展開を見ても、子供向けのスクール事業から、フィットネスクラブ事業はもちろん、介護予防事業まで、幅広い年代を対象に展開していることからも理念を感じ取れます。
面接において、この理念に共感し、そしてこれに貢献できる人材であることをアピールすることが大切です。
まずは自分がスポーツに対してどんな思いを抱いているのか、そしてなぜスポーツを仕事に選んだのか、という理由を明確にしましょう。そして同社の経営理念について、自分なりの解釈をしてみることも大切です。
そのうえで、過去のエピソードの中で、お客様の健康に貢献するため、どんな取り組みをしてきたのか、前例にとらわれず新しいことにチャレンジしたこと、またそれを実現するためにチームワークを発揮したことなどについて、整理しておきましょう。
中途採用面接で頻出する質問のひとつに「なぜ当社なのか」という問いかけがあります。この質問では、その企業をどのように理解しているかはもちろん、同業他社との違いを分析できているかを面接官は探ろうとしています。
面接官に対して説得力のある回答を示すためには、他社研究をすることが必要です。他社と比較することで、セントラルスポーツの特色・強みが浮き彫りになります。スポーツクラブを運営する以下の競合他社についても研究しておきましょう。
セントラルスポーツが目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。セントラルスポーツの場合「風通しが良く、人材育成を大切にする環境の中で、幅広い事業にチャレンジを続ける」社風を意識して、「お客様の健康に貢献するため、前例にとらわれることなくチャレンジできる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
セントラルスポーツの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
「風通しが良く、人材育成を大切にする環境の中で、幅広い事業にチャレンジを続ける」社風を意識して、「お客様の健康に貢献するため、前例にとらわれることなくチャレンジできる人材」であることをアピールするため、過去のエピソードを準備する。
セントラルスポーツの経営理念に沿った自己分析を行い、有効な自己PRにつなげる。
競合他社についても研究し、「なぜセントラルスポーツなのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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