2021年06月21日
戸建て住宅販売で国内首位のハウスメーカー、積水ハウスへの転職。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果などを具体的に問われるほか、キャリアシートでは見えてこない「人間性」も見られます。即戦力として、そして一緒に仕事をする仲間としても多角的に評価されるので、事前にしっかり対策しておきましょう。
積水ハウスは、累積建築戸数が240万戸を超えるハウスメーカーのリーディングカンパニーです。多大な実績を誇る戸建・賃貸住宅の「請負型ビジネス」をコアに据えて、リフォーム・不動産フィー事業の「ストック型ビジネス」、都市・マンション等の「開発型ビジネス」、そして「国際ビジネス」と、4つの領域に事業展開しながら成長を続けています。
「家」は人生で一番大きな買い物であるとともに、都市の街並みや景観を形成するもの。240万戸を超える家づくりに携わってきた積水ハウスは、その数だけのお客様と一生のお付き合いがあり、そして街並みをも創り出していることになります。「自分が携わったものが残ることに誇りを感じる」「人生の、そして夢の制作の手伝いができる喜びがある」「自分の担当した家が地図に載る」といった口コミからも分かるように、社員も大きなやりがいを感じていることが伺えます。
積水ハウスが圧倒的な販売戸数を誇るのは、営業力の高さがあるからこそ。「家ではなく、営業マンで選ばれる」「一軒一軒、お客様はそれぞれ考え方が異なる。コミュニケーション能力が身につく」という口コミからも分かるように、営業スキルとともに人間性も磨かれていく風土があります。「完全な実力主義、売れば年齢に関わらず高収入が得られる」というように、販売件数によってインセンティブが決定する厳しさはあるものの、その分確実にスキルアップできる環境だと言えます。
1つの案件を1人で担当することも多く、「拘束時間が長く、休みがとりづらい」という声もあります。しかし近年、男性社員の育児休職取得率100%を目指すと明言されていたり、残業時間がしっかり管理されていたりと、社員のワークライフバランスに配慮した施策が多く実施されています。働きやすい風土が着実に形成されつつあるようです。
「家」に携わる仕事に誇りを持ち、お客様に選ばれるための人間性を高めながら、一人ひとりがスキルを磨いていく。そんな社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
積水ハウスの中途採用プロセスは、書類選考とWEB適性検査、2~3回の面接です。1次面接は現場社員、2次面接は役員・本部長が担当します。
募集職種は、大きく「営業職」「技術職」「カスタマーズサービス」「監理技術者」の4つに分類されます。「営業職」は、市場・顧客開拓から建築、引渡しまで、住まい作りの全てのプロセスにおいてお客様の窓口となり、コンサルティング提案を行います。「技術職」はさらに建築、研究開発、生産、ITの4部門に分かれ、「カスタマーズサービス」は住まいの定期点検・メンテナンスを担当します。「監理技術者」は現場の配置技術者として、安全管理、品質管理、工程管理等を行います。
積水ハウスは営業拠点を全国展開しており、対象物件や専門分野によりさらに職種が細分化されるため、募集職種の全体像を把握した上で、「その中でもなぜその職種・その勤務地に応募したのか」という点を明確に説明できるようにしておきましょう。
面接内容には、「『家』に携わる仕事に誇りを持ち、お客様に選ばれるための人間性を高めながら、一人ひとりがスキルを磨いていく」という社風が大いに反映されています。「住宅メーカーの中で積水ハウスにだけある魅力は?」「積水ハウスの家についてどう思うか?」等の質問に代表されるように、しっかりとした業界研究を踏まえて、独自の考えやビジョンを持つことが求められます。
また、「感銘を受けた建築物は?」「好きな建築士は?」のような、ハウスメーカーならではの質問が出されることも。職種によっては、即日設計が課題に出される場合もありますので、しっかりと対策しておきましょう。
積水ハウスの面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
積水ハウスの面接を受ける上では、企業理念を理解しておくことが不可欠です。この企業理念は、下図のとおり「人間愛」「真実・信頼」「最高の品質と技術」「人間性豊かな住まいと環境の創造」の4つで構成されています。
これは、積水ハウスの企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの企業理念に合致する人材であることをアピールしましょう。
積水ハウスは、「『家』に携わる仕事に誇りを持ち、お客様に選ばれるための人間性を高めながら、一人ひとりがスキルを磨いていく」という社風ですが、これに沿ったエピソードを企業理念の視点も絡めて紹介することで、より強力なアピールになります。
詳細な企業理念の中で、「人間愛」とは「相手の幸せを願い、その喜びを我が喜びとする奉仕の心を以って、何事も誠実に実践する」ことであると定義されています。これまでのキャリアの中で、お客様視点に立ち、相手の要望を形にするために工夫してきエピソードがあれば、社風の「お客様に選ばれるための人間性」や企業理念の「人間愛」をアピールすることができるでしょう。
また、一人ひとりがスキルを磨くという実力主義の積水ハウスでは、企業理念のひとつ「最高の品質と技術」が、ゆるぎない目標として掲げられています。この風土に合致する人材であることを示すためにも、自身のこれまでのキャリアを形成するためにどんな自己研鑽を続けてきたのか、それを具体的にどのように仕事に活かしてきたのか、具体的に紹介するとよいでしょう。
積水ハウスの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ積水ハウスか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、積水ハウスという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●大和ハウス工業株式会社
●旭化成ホームズ株式会社
●住友林業株式会社
このように、積水ハウスの採用面接を受ける前には、企業理念に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「『家』に携わる仕事に誇りを持ち、お客様に選ばれるための人間性を高めながら、一人ひとりがスキルを磨いていく」という社風を意識して、常にお客様視点に立ち、自らもスキルアップしながら組織に貢献できる人材だと印象付けられるよう、様々なエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
積水ハウスの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「『家』に携わる仕事に誇りを持ち、お客様に選ばれるための人間性を高めながら、一人ひとりがスキルを磨いていく」という社風を意識して、常にお客様視点に立ち、自らもスキルアップしながら組織に貢献できる人材だということをアピールする。
●積水ハウスの企業理念を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●競合他社について研究し、「なぜ積水ハウスか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
この記事の執筆者