2021年06月21日

【面接対策】GMOインターネットの中途採用面接では何を聞かれるのか

「すべての人にインターネット」を合言葉に1995年に創業されたGMOインターネットへの転職。ITインフラ事業では国内トップシェアを誇ります。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を問われるほか、即戦力として、一緒に仕事をする仲間として多角的に評価されます。事前にしっかり対策しておきましょう。


GMOインターネットの採用面接前に知っておくべきこと

社風への理解

2019年8月に上場20周年を迎えたGMOインターネット。ブロードバンドさえ普及していない時代に始まった会社が、今やグループ企業111社を率いています。パソコン、携帯、スマホ、そしてクラウドサービスと、変化する通信環境を支えるサービスを提供してきた同社。人工知能や暗号通貨といったテクノロジー分野への進出に対しても注目を集めています。

そんなGMOがこだわってきた理念、それが「スピリットベンチャー宣言」。全文は省略しますが、多様性を重んじながらも、サービスの自社開発にこだわってこれたのは、この創業の精神を社員全員が共有し、受け継いできたからだとも言えます。まずはこの「スピリットベンチャー宣言」が心に響くかどうかが入社を考える上で重要でしょう。

「長髪なのに面接に通った」と合格者本人から驚きの声も。スーツで通勤が当たり前の会社とは一風違った雰囲気がうかがえます。口コミからは「成果主義」「積極性重視」との声が目立ち、上昇志向の強い人にとっては居心地のいい環境となりそう。IT業界の変化に遅れまいとどんどん新サービスを立ち上げるため、柔軟性も必要です。

こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。

選考は何次まで?

書類審査、2回の面接以外に性格テストや3回目の最終面談が行われることも。内定の連絡が来るまで3カ月かかったという人もいれば早い人では面接は1回のみ、1週間という人もいます。長くかかった場合のことを考え、選考期間の生活手段を確保しておきましょう。

ホームページでは「企画」「マーケティング」「営業」「クリエイティブ」と部門別に採用情報ページが分かれています。2019年現在は九州での採用にも力を入れており、都内在住でない方にもチャンスが広がっています。

途中、10人ほどでの集団面接が行われることも。集団面接は、一度に多くの応募者と会うためのもので、評価方法も求める人物像に合わない人を落とすという減点方式になりがちです。まずは社会人として常識的にふるまい、周囲に対しても配慮を忘れないようにしましょう。ほかの人が話しているときにはうんうんと首を振って相槌をする、一人当たりの時間制限を意識して質問には即回答し長く話しすぎないといった配慮が必要です。

面接内容の傾向は?

GMOインターネットの聖書とも言える「スピリットベンチャー宣言」に対する感想をよく聞かれます。ここに書かれている「夢」「ビジョン」「フィロソフィー」「経営マインド」という各項目は、GMOインターネットの社員が団結して働くための指針といえます。HPに掲載されていますので目を通し、どう感じたのかをまとめておきましょう。

また、「毎朝朝礼でクレドを復唱するが、対応できるか」など、GMO独特のルールに合わせてやっていけるかどうかをずばり聞かれることも。あわてずに対応しましょう。

GMOインターネットは上場した今でも自社をベンチャー、つまり社員一人一人がやりたいことを実現する場でもあると捉えています。「入社して何がしたいのか」「長期的にどうなりたいのか」について、しっかりと考え、入社への熱意をアピールできるようにしておきたいところ。過去の体験とも結び付けて、「なぜやりたいのか」「そこで自分の能力をどのように活かせるか」まで説明できると、好印象です。

GMOインターネットの面接攻略法(面接対策)

GMOインターネットの経営戦略を理解した上で自己分析をする

GMOインターネットの面接を受ける上では、経営戦略を理解しておくことが不可欠です。主だった戦略には以下のようなものがあります。

●インターネット金融事業:取引高世界No.1(6年連続)のマーケットリーダーとして市場の拡大を牽引
●仮想通貨事業:仮想通貨領域で世界No.1を目指す
●海外展開:グローバルインターネット企業へ

GMOインターネットの経営戦略は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営戦略に合致する人材であることをアピールしましょう。

GMOの経営基盤は、「お名前.com」や「ムームードメイン」といったインターネットインフラ事業。近年はメディア、金融、仮想通貨といった事業領域に進出し、事業規模の拡大を図っています。2015年にはGMOあおぞら銀行がオープン、メディア事業の売り上げはインフラ事業の1/2にまで迫っています。これらのフィールドでの経験は評価されやすいでしょう。

その際重視されるのは、「技術力・営業力・サポート力・リサーチ力」。なぜなら、熊谷正寿社長がこの4つを「GMOグループの強み」として掲げているからです。4つのうちのどれか一つに的を絞り、自分の強みを経験談を交えながら手短に話せるようにしておきましょう。

さらに将来の目標の中で注目すべきは、仮想通過部門で世界一を目指していること。長い間話題にはなりつつなかなか大ヒットサービスが生まれていない分野。GMOにとっても連結売上の3.4%と、まだまだ中心の事業とは言い難いものの、流れを変えられそうな人材には人材会社からスカウトがかかる可能性もあるでしょう。

出典:GMOインターネットのサイトより

「なぜGMOインターネットに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要

GMOインターネットの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜGMOインターネットか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。

業界理解や職種理解の枠を超えて、GMOインターネットという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。

●さくらインターネット株式会社
●Amazon.com, Inc.(AWS)
●株式会社サイバーエージェント

GMOインターネットの採用面接で実際に聞かれた質問内容

このように、GMOインターネットの採用面接を受ける前には、行動指針に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「スピリットベンチャー宣言」の内容を熟読のうえ、「技術・営業・サポート・リサーチ」のいずれかに強みを持つ人材であると印象付けられるよう、自己PRに落とし込むと良いでしょう。

成果主義の風土から、成功体験の例を挙げ、なぜ成功したのか分析し、簡潔に話せるようまとめておくのも有効です。

「人間性重視で、覇気があるかどうかなどを見られていたと思う」との声も挙がっています。迷ったときは、まずなるべく大きな声で相手の目を見て話すといった、基本を重視して対応してみてください。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。

20代後半男性/法人営業【結果:入社】

質問

営業で成績を残せた理由は何だと思うか。

回答

営業で必要なこととしては、扱う商材についての知識を把握して…(口コミの続きとアドバイスを見る

20代後半女性/調査・分析【結果:1次面接で不採用】

質問

あなたについて、子ども時代の話を交えて教えてください。

回答

通常、大学卒業後から社会人経験についてフォーカス…(口コミの続きとアドバイスを見る

30代前半男性/研究開発【結果:1次面接で不採用】

質問

技術分野の中で一番得意なところはなんですか

回答

様々な開発をしており、プログラミング全般の幅広い知識には…(口コミの続きとアドバイスを見る

40代後半男性/商品開発【結果:入社】

質問

当社に対してどのように貢献できるか、将来の目標を教えてください。

回答

クローバル展開されてる特に東南アジア諸国の発展とともに…(口コミの続きとアドバイスを見る

GMOインターネットの採用面接に向けて

GMOインターネットの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の6つです。

●「スピリットベンチャー宣言」を共有し受け継いできた会社であると理解して、これに合致した人材であることをアピールする。

●集団面接の対応方法について調べ、一読しておく。

●何がやりたいのかを明確に。わからない人は他の人の答えを参考に、自分なりの答え方を考えておく。

●インフラ事業以外に、メディア・金融・仮想通貨に注力するという経営戦略を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。

●「技術・営業・サポート・リサーチ」いずれかの分野で自分の強みを見つけ、体験談に落とし込んでおく。

●競合他社についても研究し、「なぜGMOインターネットか」に対する答えを明確にしておく。


これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。

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この記事の執筆者

慶応義塾大学卒業後、大手ITメディア、出版社ライターを経て、旅行会社に勤務。新規事業企画に携わる。